2012.05.28

中村座千穐楽のカーテンコール

 カーテンコールのことを思い出すままに。

 「髪結新三」では、それまで幕が開いたままの場面転換(新三内←→家主内)だったし、もう大団円、みたいなイメージがあるから、焰魔堂橋を前に幕が閉まったらば大拍手。さぁ、カーテンコールだ、みたいな雰囲気。
 他の劇場でもまあ、あらまだあるの?という感じはあるけど、ここまでではない。千穐楽ゆえ、余計に、だったのかなぁ。客電を落としてあればそんなことはなかった? 大詰めがいかにも「添え物」っぽくみえて残念だった。

 カーテンコールでは、最後まで残ってた役者さんたちが登場して、一言ずつ挨拶。上手から、橋之助、彌十郎、(真ん中の勘三郎は最後に)、亀蔵、菊十郎、勘九郎、橘太郎。だったように思う。

 彌十郎さんが中村座の7ヶ月を、紅葉や雪、桜、今は紫陽花というように、季節の花などで表現されたのが、とても印象に残った。そんなふうに言われると、ほんとに秋から初夏への、中村座の周りの風景とともに様々なことが思い出される。

 菊十郎さんは、身を縮めるようにして「尾上でございます」と。そのたたずまいが、いかにもで言うに言われぬ風情。勘三郎さんが「祖父の菊五郎の一番新しい弟子」「この方も国宝」と紹介された。それから、前エントリーで触れた勘九郎、橘太郎発言が。
 橘太郎さんは昼の部では「十種香」の白須賀六郎で、昼夜ともに「いつもの橘太郎」イメージとは違う姿を見せてくれた。
  
 勘三郎さんは、今日が本来の千穐楽で、明日は震災のチャリティーですから、とは言いながらしかし「日延べ(追加公演)は役者の勲章」とも。こんな率直さも素直にうなずける。そして一本締め。

 幕がしまって、でもまだ拍手。私はもうじゅうぶん、とは思ってたの(ここらあたりが中村屋千穐楽の初心者?) そうしたらもう一度、幕が開いた。最後の最後、菊十郎さんが舞台下手に残っていた書き割りの岩の陰に隠れたのが、めちゃ可愛かったなー。

 終わってから靴をはいて小屋から出て、ふっと気が付いたら私の真ん前を歩くのは好江夫人。後ろ姿だけでもわかる(意外と小柄なのね)存在感はさすがでしたわ~。

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平成中村座、千穐楽を見る

5月27日(日) 「平成中村座 五月大歌舞伎」夜の部 16:30~

毛抜」橋之助(粂寺弾正)、扇雀(巻絹)、錦之助(秦民部)、萬次郎(秀太郎)、彦三郎(小野春道)ほか 「志賀山三番叟上演口上」勘三郎、小山三 「志賀山三番叟」勘九郎(三番叟)、千歳(鶴松) 「髪結新三」勘三郎(新三)、勘九郎(勝奴)、亀蔵(善八)、梅玉(忠七)、橋之助(家主長兵衛)、彌十郎(弥太五郎源七)ほか

 昨年11月からロングランの平成中村座も今日が千穐楽・・・追加公演で明日の昼もあるけれども、夜の部はほんとにおしまい。私自身はそれほど中村座のいい観客ではなくて、11月と1月は見ていない。のだけれども、ついつい「千穐楽を見るか」という気になったのだ。そこが中村屋sign02 桜席が取れず、梅・2階の右側。
 見終わった今なら、松か竹をフンパツしても、と思わなくはないけど、いやいや松・竹との差額で小劇場を見られますもん。ここは梅よ、やっぱり!(と自分に言い聞かせる) 冷房がすっごくよくきいてて、周りの人たちと一緒に震えながら見たのでした。

 「毛抜」はおおらかなのんびりした(ばかばかしいような?)雰囲気が、とても楽しかった。あの空間にも合ってたのでは。7月の国立劇場の配役をチェックしたばかりだったので、脳内で比較空想したりも。萬次郎の秀太郎は柔らかみが自然だし、彦三郎の存在感といい、初出演の役者さんたちがぴりっといい感じだった。

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2012.05.25

日本橋劇場 2日め

5月24日(木) 「皐月恒例 市馬落語集 三夜」 18:45~ 於・日本橋劇場

(市江)、市馬・淀五郎、ゲストコーナー(森サカエ「慕情」)--仲入--市馬・野ざらし

 今年の落語集のスケジュールを見た時に、水曜だけOK、という状況だった。けれども、落語先達の爺さまは、2日目だけ行きますとのことだし・・・私も仕事が終わってから行くか、と。
 到着した時にはもう市馬師匠は高座に上がってたけど、マクラで噺家の階級のこと、歌舞伎の世界のこと(「稲荷町」の謂われは2通りあるのか!)などなど。

 落語の「淀五郎」とは沢村淀五郎という名題下だった役者が、当時の座頭、市川団蔵(いじわる団蔵)に抜擢されて、忠臣蔵の判官を演じる噺。中村仲蔵も出てくる。メインはとうぜん「四段目」なので・・・ついつい、先月見たばかりの菊ちゃんの判官のことも思い出したよ。
 芝居の噺といえば「七段目」を聞く機会が多いけど、この「淀五郎」と「中村仲蔵」(五段目)は、役者が主人公だから面白さがまた違うんだなー。しか~し、判官が切腹してるのに、それがあまりに下手くそだからと、由良助が花道から判官のところへ来てくれないなんてshock 厳しすぎる愛の鞭。

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日本橋劇場 1日め

5月23日(水)「皐月恒例 市馬落語集 三夜」 18:45~ 於・日本橋劇場

市也・高砂や、市馬・付き馬、ゲストコーナー(曽根史朗:司会たけ平)--仲入--市馬・百川

 皐月恒例、とあるように・・・さてこの「三夜」は今年で何回目、だったかな。うまく予定が合わなくて、最初はこの1日めだけ、のつもりだった。が、ネタ出しされている噺を聞きたいことなんかもあって(そのことは2日めに)、とりあえず2日連続で行く、その初日。

 世田谷パブリックシアターの「宮沢賢治~」が1時間ほどなので、三軒茶屋から六本木へ出て、サントリー美術館。私はやっぱりこれくらいの規模の展示がゆっくり見られて好きだなぁ(←後日書きます)。
 日本橋劇場は「水天宮前」という頭があるから、さてラクチンに行くには青山一丁目で大江戸線を乗り換えて・・・なんて思ってたら、そうよ!人形町から行けるじゃないの、と思いついて、日比谷線にて。だいぶ、人形町界隈の地理がわかってきた、ことにしておこう。

 主催のミックス寄席さんは、私には(言ってあるので)後方の通路際の席を下さる。ここで、ノンビリゆったり楽しめる、というわけ。ほんと落語集のお客さんは、年齢層高め。いかにも仕事帰りのサラリーマン、という人たちとか、年配の二人連れとか。

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2012.05.24

朗読:読み手の違いも楽しむ

5月23日(水) 「朗読『宮沢賢治が伝えること』」 14:00~ 於・世田谷パブリックシアター

出演/宮沢りえ、松尾スズキ、鈴木浩介

 5月14日に見て、2回目。14日は小泉今日子、野村萬斎、段田安則であった。どうせなら全く違う顔ぶれがいいかな、という思いもあり(もちろんこちらの予定と合わなくてはダメだし)、この組み合わせにしてみた。

 2回目を見る前は、小泉今日子、宮沢りえ、という年齢的にも近いタイプよりも、片方は麻実れい、白石加代子あたりがよかったかも・・・なんて考えも少し頭をよぎった。

 しか~し。宮沢りえの読みが想像以上によかった。単に読むというより「なりきる」部分があって、それと地の文のやさしい読みとの落差も面白かった。ちゃんと「聞いてる人」に向けている余裕があった、という感じかな。
 それと、鈴木浩介の力強さ、松尾スズキのちょっと頼りない(あのイメージのままの)雰囲気がうまくかみ合っていたように思う。

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2012.05.22

世界の終わりを告げる雲

5月20日(日) 「燕のいる駅」 15:00~ 於・三鷹市芸術文化センター 星のホール

作・演出/土田英生 出演/酒井美紀、内田滋、千葉雅子、土屋裕一、尾方宣久、中島ひろ子、久ヶ沢徹

 三鷹市芸術文化センター、土田英生セレクションのvol.2。
 vol.1は「-初恋」で、今回も出演されてる千葉雅子さんの存在感が印象的だった。私が初めて土田作品に触れたのも、ここ三鷹だったし、やっぱり三鷹は大好きな劇場!(何よりも近くて気軽に行ける、というのがポイント高し。日曜日に出かけるのも苦痛じゃない)

 この「燕のいる駅」の初演は1997年。この時は「未来の戦争前夜」という設定だったけれど、1999年に劇団MONOで上演する際に、「終末」に変えたという。
 
 といっても、この芝居が深刻だったり暗いわけではない。どこかは知らないけれどローカル線の駅らしい所の駅員休憩室が舞台で、のんびりした雰囲気で話は始まる。

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2012.05.20

土曜日は落語のハシゴ

5月19日(土) 「柳家三三で北村薫。」夜の部 17:00~ 於・草月ホール

「朧夜の底」(前半)--仲入り--「朧夜の底」(後半)、落語「山崎屋」、トーク・北村薫×柳家三三

 今月から3ヶ月連続で、「柳家三三で北村薫。」がある。〈円紫さんと私〉シリーズから『夜の蝉』(創元推理文庫)収録の3編と、それに関係する落語を1席、という趣向。昼夜公演。

 この会に行くことは早くから決めていて、んじゃぁその前に国立演芸場に行くか、ということでハシゴにしてしまったのだった。ほんとは演芸場から草月ホールまで歩こうと思ってたんだけど、あまりの暑さにめげてタクシーに乗ってしまった。タクシーから降りたら知人にばったり。別の友人(三三ファン)も来てるはずだし、妙に知人率の高い会である。

 この企画、初回には行ったけど、前回は行ってなくて久しぶり、という感じ。「夜の蝉」はタイトルが印象的だし、本棚から引っ張り出して少し読み返したら、いろいろ思い出した。それにしても、この主人公「私」は、ちょっとお勉強に片寄った子ではある(笑)。たぶんファッションも全然いけてないでありましょう・・・。

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新真打ち誕生を寿ぐ

5月19日(土)「国立演芸場 5月中席 春風亭一之輔真打ち昇進披露」 13:00~

-- 柳朝・真田小僧、マギー隆司(マジック)、勢朝(漫談)、圓歌(漫談)--仲入り--口上(左から・柳朝、勢朝、一之輔・一朝・圓歌)、一朝・肥がめ、大瀬ゆめじ・うたじ(漫才)、一之輔・五人廻し

 21人抜きの真打ち昇進で話題になった一之輔さんの披露興行も、この中席で終わり。全50日間のうち49日目!(四十九日なのだ) 私も1回くらいは行きたいと思ってたんだけど、普通の寄席はなかなか行きづらく(混むかな、とか)、場所も顔ぶれも相当地味だけど、指定席が買える国立演芸場にしてみた(ネットで席を見たら、8列の右端があったので、遅れてもOKだな、と買っていたもの)。

 演芸場に着いた時には一人目の高座が終わるところで(3人の交代出演だから誰だったのか不明)、タイミング的にはよかった。というわけで、まずは新真打ちの兄弟子・柳朝から。わりと力の抜けた、とぼけた味の落語だと思うけど、そこから、マギー隆司、勢朝と、脱力系の人が続いて、正直あらあら、とも思った。

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2012.05.19

毎回「新鮮な気持ち」で芝居を見る(苦笑)

5月18日(金) 「THE BEE Japanese Version」 19:00~ 於・水天宮ピット

 4月末に続いて2回目。NODA MAP はチケットが取れれば複数回見ることが多いんだけど、これは1回でも良かったかな、とは思ってた。もちろんつまらなかったからではなくて、充分に満足したし、自分なりに消化できてるとも思ったので。・・・で、最近見ていないナイロン100℃の「百年の秘密」が、私の周りで評判よさそうだし、と急激に見たくなってたの。でも、この THE BEE を誰かに売って代わりにナイロン、というのも気乗りしないまま、けっきょく自分で見に行ったというわけ。

 今日の席はG列4番。実は初演・再演(日・英)で、初めて左ブロックから見た。そして、一番舞台から遠かったかもしれない(なんかたいてい1列目2列目で見てた。もちろん自分で選んだわけじゃなくて当たったもの)。見る場所の違いや、初日から20日以上過ぎてることで、また別の面白さを感じたのだった。

 そもそも、野田演じる井戸が、通路を通って舞台に上がるところを初めて見た。スーツ着て鞄持ってる普通のサラリーマン役だから、遅れてきたお客さんかと思ったよcoldsweats01

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2012.05.16

平成中村座も今月限り

5月16日(水) 「平成中村座 五月大歌舞伎」昼の部 11:00~

「本朝廿四孝 十種香」七之助(八重垣姫)、勘九郎(濡衣)、亀蔵(原小文治)、白須賀六郎(橘太郎)、彌十郎(長尾謙信)、扇雀(勝頼) 「四変化 弥生の花浅草祭」染五郎、勘九郎 「神明恵和合取組 め組の喧嘩」勘三郎(辰五郎)、橋之助(四ツ車大八)、扇雀(女房お仲)、梅玉(焚出し喜三郎)ほか

Nakamura ←初めての梅席。2階4列12から

 平成中村座、しょっぱなの11月と1月は行ってないから、全体の2/3見た(見る)ことになる。席のランクは、松竹梅桜ぜーんぶ。こっちは完璧(笑)。

 昼の部は、正面から見たくて梅にしてみた。後ろにもたれられるし、(前に席がなくて)足元ゆったり。ノンビリ見るにはよかったけど、「め組の喧嘩」ではちょっと遠いかな、とも。

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