2018.12.08

スカイライト 、おかわり

12月7日(金) 「スカイライト 」14:00〜

プレビュー公演の初日を見て、本公演の2日目に再び。……でも、3回目もあることに、我ながら呆れるね。

中央付近ではあったけどサイド席で上から見た前回とは違って、今日は正面から。客席が舞台を挟む形状でも、やっぱりこちらD列が正面、だよね。その最前列の右寄り(キラの部屋のキッチンやバスルームがある方)の席。

なるほど。やはり前回は見えてなかった所がわりとあったのね。その最たるものは、キラの部屋のドアまで実際に階段があったことかな。「北極のように寒い」キラの部屋の小さな電気ストーブも、ついたり消えたりするし。給湯器(だよね)のランプがつくとか、細部がとても細かい。

トムが憐れむような(トムからすれば)貧しい生活のキラの部屋。床はある部分でギシギシいうし(前回は気がつかなかった)、キッチンカウンターとかあちこち古びている。
そのことも細かさのうちだけれど、ラップされた食材などからもキラのありようが伝わってくる。←もちろん、貧しいとかじゃないよ。

そして、正面から見てる分、キラとトムの言葉の応酬だけじゃなくて、むしろ言葉を交わさない時の、視線のぶつかり合いや、沈黙の重さも感じたように思う。

ほんとに単純じゃないわよね、男と女って。この芝居はかつて不倫関係にあった二人だけれど、あぶり出されてくる互いに理解できない部分などは、誰しも覚えがあるものではないかなぁ。
トムの(私から見て)イヤな男度が、ちょっと増してるんだけど、次に見たらどうかしら。

というわけで、まだまだ見たいのではあるけれど、次はクリスマスイブの「ぼっち見」なのですわ。千秋楽。残ってたB席を確保してる……オケピにいい席が出たら、買いかねないhappy02 いや、がまんがまん。

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2018.12.07

劇場に行く前にお花を買ってはいけません!

12月7日(金)

今日は、 1日にプレビュー公演を見た「スカイライト 」を見てきたのだけれど、それは次項で。

転職した職場の後輩と観劇後に待ち合わせて、ゴハンを食べる約束が。お菓子でも買おうかと電車に乗る前に地元の駅ビルに。ところが、入口近くに花屋があるものだから、ついついクリスマスの可愛いアレンジなんぞを見てしまい……小さいのだけど「これ下さい」。

新国立劇場に到着しまして、チケットを出したら、「お花は持って入れません。クロークに預けて!」。「えっ」。手提げの紙袋に入ってたから、見えたのね。というか、別に役者さんにあげようというんじゃないのにな……。

で、クロークでストールと、このお花の入った紙袋を出したら、「お花は預かれません!」「ええ〜っ」。じゃあどうしろと? ここに預けるように言われましたけど。「インフォメーションに預けて下さい」「それはどこですか?」「会場の中に入った右側です」(パンフレットとか売ってる所か)

また入口のモギリに行って、さっきの人に「インフォメーションに預けるようにと言われましたよー」。

結局、普段だったら預けたりなんかしないのに大判ストールだけクロークに。そしてお花はインフォメーションへ。引換票を2つももらう羽目になっちゃったわよ。
うっかりお花なんて持ってたばかりにこんなことに。

しかも! 観劇後に新宿のデパートなどに寄ってる時間はないかと地元で買って行ったのに、待ち合わせ場所のそばに日比谷花壇があったのよね(ま、お値段は大違いとしても)。
さらに、私は以前、クロークに預けたことを忘れて帰っちゃったことがあって、それ以来あまり預けたくないんだけど、その時一緒だったのが今日会った後輩! なんというか、クロークの災難再び、だな。

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2018.12.05

コクーンでイプセン

12月3日(月) 「民衆の敵」18:30〜 於・シアターコクーン

作/ヘンリック・イプセン 翻訳/広田敦郎 演出/ジョナサン・マンビィ 美術・衣裳/ポール・ウィルス 振付/黒田育世 出演/堤真一、安蘭けい、谷原章介、大鷹明良、木場勝己、段田安則ほか

7月から改修工事で休館していた文化村の、再開第1作(というほど大げさでもないか)。先行抽選で買ってたんだけど、前日に発券して、びっくりー。自分の頭の中ではコクーンシートのつもりだったのに、なぜかS席。しかもB列のほぼ中央だなんて、この運は他で使いたかったなぁ。

演出家の名前に全く記憶がないのに……前に同じシアターコクーンで「るつぼ」を見てたのね。この時も堤さんの主演だった。ええ、お芝居の方は覚えてます。

しっかり奥行きを使った舞台の作りや、20人以上の市民の存在(キャスト表を見ると全員に役名がある)。場面転換の時の市民たちの踊り、動き……(仏倒れ?という感じでまっすぐ後ろに倒れた人がいたのには驚いた。大勢の動きの中のシーンに過ぎないけど)。斬新で興味深かった。

堤真一演じるストックマン医師は地元の観光資源である温泉を発見したのに、健康被害をもたらす重大な汚染を見つけてしまい、その公表・大規模な改修工事を求める。が、それは、町の財政を破綻に導くのは目に見えている。
兄である町長や、信頼していた地元紙編集長、有力者を含め生活している人々を向こうに回して、ほぼ孤軍奮闘……。一家は文字通り、石もて追われる状況。最後に彼が、「大事なのは、一人でしっかり立っていること」と言うんだよねぇ。

19世紀の戯曲なのに、妙に現実と符合する感がある。行政の対応とか、マスコミのやり口とか。で、なんかわかんないけど場の空気に流されちゃう市民の一人は私か?とかね。

堤真一は、こういう一直線な役っていいよねー。時代が時代だから、何言ってますか?な演説だったりもするんだけど。兄の段田さんの妙に暗いというか卑屈に見えるところとか、皆さん、良かったなぁ。妻が「従う人」なのとか、今の尺度で見ちゃダメよね。

開場まで、東急本店内のジュンク堂丸善を探検。あちこちの書店がなくなっちゃうものだから、まさかここはなくなってないよね、と心配しちゃったわー。田中佐太郎「鼓に生きる」は、手に取ったものの買うところまでいかず(ごめんなさい)。傳左衛門さん、傳次郎さんのお子さんの稽古風景の写真が載ってて、それぞれに親そっくり、と思っちゃった。

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2018.12.03

楽しみにしていた舞台に、いざ

12月1日(土) 「スカイライト 」14:00〜 於・新国立劇場 小劇場

作/デイヴィッド・ヘア 翻訳/浦辺千鶴 演出/小川絵梨子 出演/蒼井優(キラ)、葉山奨之(エドワード)、浅野雅博(トム)

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↑ポスターの正面にずっと陣取ってる人がいて、わざとらしく横でササッと撮ったから、こんな角度。

新国立劇場の演劇では初めてというプレビュー公演の初日。1日、2日とプレビューで、それをもとに手直しをして6日が初日、という段取り。始まる前に、演出の小川さん(芸術監督でもある)が、その趣旨を挨拶で述べられたのでした。

「スカイライト 」はナショナル・シアター・ライブで見ていて、とても記憶に残っていた。それを蒼井優&浅野雅博で、というのだから、期待するのも無理ないところ。プレビューから見ちゃうでしょ! そして本公演は2日目に見る予定。

中央に作られたステージを、観客は前後から(と上のサイド席から)見る仕掛け(NTLiveでは普通の舞台。その分、背景が印象的だった)。私はサイド席(B席。だけど舞台に近い位置)で見た。

3人しか登場人物がいない。しかも、3人同時に舞台上にいることはなくて、常に2人の会話で進んでいく。メインは、かつて不倫関係にあったキラとトムの会話ーーその心の揺れ、愛情、疑い、怒り、様々モロモロ含んでーーが、刺さるのよねぇ。

トムの息子エドワードが、最初と最後に登場。雪の夜から朝にかけての、キラの家での短い時間のことなのに、かつて家族ぐるみで付き合っていた(働いていた)頃のことが語られるから、なんだか長い時間の経過を、観客も共有するかのよう。

会話劇ではあるのだけれど、キッチンで実際にキラがパスタソースを作り、パスタを茹でるのが、やはり目新しいというか、なんというか。私が見てたのはキッチンとは反対側からだったけど、近いと手元がよく見えるのかなぁ。何にもせよ、ぐるり観客がいる、というのはこういう時、さらに面白くなると思う。

息子エドワードは、18歳という設定で、映画の記憶よりも(彼のことはそれほど覚えてないけど)ナイーヴさが前面に出てる感じ。

もうとにかくキラvs.トムの台詞の応酬に酔いしれるというか、ヒリヒリ。
さらにこれを味わいたくて、千秋楽のチケットも取っちゃいました。今回のB席とは対角線のような席(あまり残っていなかった)。


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2018.12.01

11月はロミジュリで〆る

11月30日金) 「ロミオとジュリエット」19:00〜 於・本多劇場

(M&Aプロデュース)
演出/宮藤官九郎 作/W・シェイクスピア 翻訳/松岡和子 出演/三宅弘城(ロミオ)、森川葵(ジュリエット)、勝地涼(マキューシオ/グレゴリーほか)、皆川猿時(ティボルトほか)、安藤玉恵(ジュリエットの乳母/エイブラハム)、田口トモロヲ(ロレンス神父/サムソン)ほか

仕事が一段落して、身体がバキバキ。でもタイミングよくロミジュリを見ることにしてて(しかも、どう考えてもドタバタしてそう)、気晴らしには最適。

本多劇場だからねー、前方ブロックには補助席も出てた。私はM列のセンターブロック通路際のなかなか好みの席で、気楽に見た。

そういえば、ロミオとジュリエットを見るのは久しぶりだっけ。名前やなんかがハムレットとごっちゃになったりして焦るcoldsweats02
……が、大人計画の人たちは、いつものように舞台の上で躍動してました。クドカンがその昔々、週刊文春の連載エッセイで「バカンサム」と呼んだ勝地涼くんも、生き生き。彼、マキューシオのほかにも楽士やら夜警やら、計5役もやってて、クドカン以外に誰がこんな使い方をするかしら、などと思ったりした。
他の出演者も、主役の2人と、キャピュレット夫妻(池津祥子・大堀こういち)以外は全員、複数の役を演じてた。舞台が少し遠いから、誰?ってのもわりとあったけど。

そもそも三宅さんがハムレットという仰天のキャスティングから始まっているというか……。「16歳」とのセリフにどっと沸いて、「50歳ムニャムニャ」という、全てがそんな調子かな。楽しい。
ジュリエットのセリフはできるだけ聞かない努力をしてみた以外はね。とても清らかな子に思えないのは、如何ともしがたい、のか。

とまあ、そんなあれこれを、大人なキャストが塗りつぶして、終わってみれば意外なほどにマトモだったのかもね。

*ソワレを見て帰宅したら10時。タイミングよく11時からの「Aスタジオ」松尾スズキを見た。宮藤さん、皆川さんたち大人計画の面々のインタビュー画像も(でもコメントはなし。鶴瓶さんが、「こんなこと言うとったで」と)。

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2018.11.24

1000年前の今月今夜も望月で……豊洲にて

11月23日(金・祝) 「メタルマクベス disc3」14:00〜 IHIステージアラウンド東京

*よく考えたら、タイトルに難ありって気もするけど(旧暦表記でもないし)、まっいいか。

出演/浦井健治(ランダムスター/マクベス浦井)、長澤まさみ(ランダムスター夫人/ローズ/右近B)、高杉真宙(レスポールJr./元きよし)、柳下大(グレコ/マクダフ柳下)、峯村リエ(グレコ夫人/シマコ/林)、粟根まこと(パール王/ナンプラー)、右近健一(右近/医者)、橋本じゅん(エクスプローラー/バンクォー橋本)、ラサール石井(レスポール王/元社長)ほか

先月、disc2を見た「メタルマクベス 」、浦井くんなので、ついついdisc3も見に行ったよー。うららかなお天気でした。たまたまだけど、珍しく休日のチケットにしていたので、帰りの有楽町線も余裕。しかーし、豊洲市場には目もくれず(どうせ休みだけどね)。

前から2列目でクラクラしちゃった前回、松也ランダムスターの時と正反対に、今回は29列というこれまたびっくりな後方席。でもねぇ、ここで見るメリットもすごくあって、複数回(キャストは全く違うとはいえ)見るなら、これもアリかと。なんといっても、「サイドに字幕で歌詞が出てたの?」だったし、ダイナミックな映像の動きを堪能。

そして当然だけど、全く違うランダムスター夫妻の造形。夫人の衣装が端的にそれを表してる感じかな。どうしても優しくなっちゃう浦井ランディと、強気だけど脆い夫人が、いいカップルでした。というか、長澤まさみ、すごく良かったよ。表情が見えない分、声や台詞回しがストレートにこちらに伝わるから、余計にそう思ったのかな。また舞台で見てみたい。

レスポールJr.とグレコのお二人はほぼ知らない。うーん、Jr.はそういう役とはいえ線が細すぎるし、歌も……。でも人気はあるみたいね。あとのキャストは手堅いかな。吉田メタルの伝令係なども面白かった。

終演は18時なので、外はもう真っ暗。綺麗な月が、2本の高いビルの横に輝いてた。
メタルマクベス が2218年の世界で、しかも、ラストシーンが破壊された鋼鉄城および街だから、そこから外に出て月を見た時の、なんとも言えない気持ち……。この劇場が、メタルマクベス にはとてもふさわしかったんだな(機構とかは別にしても)と思ったわー。

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2018.11.22

二ツ目くん、がんばる

11月21日(水) 「第5回 いちらくご」19:00〜 於・神田連雀亭

市松・たらちね、市楽・紀州、喬太郎・品川心中ーー仲入りーー市楽・夜鷹そば屋

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二ツ目の市楽くんが、人気実力派の真打を助演に迎えての勉強会。隔月開催で第5回。私はこれが初めてで、会場の神田連雀亭も全く初めて。
いま改めてパンフを見てみると、2005年3月入門なんだって。13年! 月日が経つのは早いわねぇ。

これまでのゲストは、三三、桃月庵白酒、三遊亭兼好、五街道雲助の各師匠。

この神田連雀亭は満席でも38という小さい小屋(ビルの2階)だから、勉強会らしいというか、贅沢空間というか。

市楽くんの1席目は、直前まで出ていた名古屋・大須演芸場の話題から。東京のようにやってては受けないので……まだそれを引きずってて「芸が荒れてます」などなど。マクラから快調に笑わせつつ、バカバカしい噺をバカバカしく。
休憩の後の夜鷹そば屋では一転、人情噺(でいいのかな)をしっかりと。前座からの今日の流れが、とてもうまくいってたと思うなぁ。

で、喬太郎さん。前日まで落語協会の普及公演で10日間、九州などを回ってたことから。このことは「川柳のらりくらり」にも書かれてたけど、すごいスケジュールだな、と改めて。中でも、沖縄→高知(→あとは九州各地)で、直接行く方法がないので乗り継ぎで沖縄→羽田→高知! わらっちゃいました。

品川心中は、喬太郎さんが落語監修をしているドラマ「落語心中」でも聞いたっけね(岡田将生で)。やっぱり、同じ空間なのに、すっかり落語の世界というのか時代というのか。キッチリ胸を貸したというところかしら。

行きは御茶ノ水駅からニコライ堂の前の坂を下って途中左折、というコースだったけど(地図にらめっこ)、帰りはイルミネーションに惹かれてワテラスへフラフラと。途中で、あれ?どこ?と思ったりしつつも、四谷大塚から帰るお子さんに付いてったら、無事、御茶ノ水に戻れましたです。

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↑ワテラス。右は明治大学のマーク??


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シェイクスピア狂言

11月21日(水) 「万作を観る会」14:00〜 於・国立能楽堂

小舞「名取川」飯田豪
小舞「景清 後」岡聡史
狂言「昆布売」裕基(昆布売)、太一郎(大名)
…………休憩…………
新作狂言「法螺侍」(シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」より)
万作(洞田助右衛門)、萬斎(太郎冠者)、深田博治(次郎冠者)、石田幸雄(お松)、高野和憲(お竹)

今回はなんといっても「法螺侍」。見たことはある、と思ってたのに、始まってからも全然思い出さないって、どういうこと? 助右衛門の「くっさめ!」で見た見たとは思ったけど……。
帰宅してからこのブログ内を探したら、2009年、東京芸術劇場での公演でした(SAP主催の万作十八選)。そんなトコで見たのかねぇ……未だに思い出せない。

パンフによると、初演は1991年。劇場用に作られた作品で、海外公演やホールなどで公演され、能舞台では初めてなんですと。へぇえ。

休憩が終わって席に戻って舞台の方を見たら、あらら、鏡板の松をすっぽり隠すように屏風(6曲2双)が置かれてて、撮影タイムになってるではないの。今さら、また席を立つわけにもいかず(ちょうど真ん中へんの席で、しかも全然足を引いてくれない人が2人も)、何なに?と眺めるのみ。もうちょっと屏風の絵を見てみたかったけどね。

さて。万作さん・助右衛門が橋掛りをやってくる。あれ?足元、大丈夫かな、と思ったら、酩酊状態の太っちょ助右衛門(=フォルスタッフhappy02)なのでありました。酒好き女好きでお金はないが、いばりんぼの愛すべきキャラクター。そう、狂言にはもってこいだわね。

その助右衛門が、太郎冠者・次郎冠者、付け文をした2人の人妻にとっちめられることになるんだけど、シェイクスピアらしい言葉遊びもふんだんで、そこに狂言の所作があわさって、とても楽しい。

パンフには謡の詞章が載っているけど、面白かったよー。
“えいやらさらとこ、えいやらさー。きれいは、きたない。白いは、黒い。……”
“この世は、すべて狂言ぢや。ひとは、いづれもどうけぢやぞ。どうどう、けろけろ、どうぢやいな。……”

「法螺侍」の前に若手の小舞と狂言。飯田さん、岡さんの小舞は初めて見る、と思う。そして、特に国立能楽堂で裕基くんを見ると、ほんと小さい時の小舞を思い出しちゃってねー。

そうそう、「法螺侍」、9年前と全く同じ配役でした。そしてその時も月崎・焼兵衛さん、プロンプと書き残してた。万作の会では、ものすごく珍しいんだもの。
なかなか感想を書けないことも多いんだけど、こういう記憶のためにも、日付演目だけでも書いておきたいなぁと改めて思ったのでした。

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2018.11.20

休憩で帰ろうかと思ったぞ

11月20日(火) 「銀杯」14:00〜 於・世田谷パブリックシアター

作/ショーン・オケイシー 翻訳・訳詞/フジノサツコ 演出/森新太郎 出演/中山優馬、矢田悠祐、横田栄司、山本亨、長野里美、三田和代ほか

第一次大戦中のアイルランド、将来を嘱望されたフットボール選手ハリーは、戦争で下半身不随となり……。

いや〜、のっけからつらくて、1幕後半(ではなくて2幕後半=前半の終盤らしい)は訳わかんなくて、休憩時にコーヒーで活を入れた。2幕はありきたりっちゃあありきたり、かな。
そういえば、フジノサツコ、森新太郎はどうも私には相性良くなかったっけね。

まあ、最初に出てくる若い女性が、神だとか罪業だとか、怒鳴るように喋るんだけど、乱暴な言葉遣いにそもそもついていけなかった。彼女はとても綺麗なんだけど、最後までそんな言葉の子。三田和代は、ついハリーのおばあちゃんかと思ってたら母親だし……。
ミュージカルと謳ってはいないものの、時にみんなで歌ってる。というか、「なぜここで歌う」という場面もあったのよ。
そして、1幕後半の戦場の場面では、それぞれの役者が等身大の人形を遣う。うーむsleepy

横田栄司とか山本亨とか、好きな役者さんが出てたのになぁ。残念。よく2時間45分、付き合ったと思うわ。追加のポストトークがあったけど(若手5人)、疲れたから聞かずに帰った。

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2018.11.19

親と子、それぞれの人生……

11月14日(水) 「セールスマンの死」19:00〜 於・神奈川芸術劇場

作/アーサー・ミラー 翻訳/徐賀世子 演出/長塚圭史 出演/風間杜夫(ウィリー・ローマン)、片平なぎさ(妻リンダ)、山内圭哉(長男ビフ)、菅原永二(次男ハッピー)、伊達暁(ハワード)、加藤啓(バーナード)、大谷亮介(チャーリー)、村田雄浩(兄ベン)ほか

7月に下北沢B&Bで長塚さんのトークを聞いた時、このセールスマンの死について熱く語ってらして(そもそも好きな戯曲で温めていた)、遠い劇場だけれども頑張って行くことにしたのよー。で、やっぱり遠かったけど、座席は見やすいし、何より3時間余ダレることなく集中出来て、とても満足。

風間杜夫は何回か見たことがある、という程度。片平なぎさも、んー、だったので(見たのは「木の上の軍隊」だけ)、二の足を踏むとしたら、この2人に、だった。他のキャストは、みーんな好きな人たちだもの。でも、風間杜夫の悲哀と滑稽みが良くて、片平なぎさも変に主張しない存在でそれがピタリ、だった。息子2人がそれぞれに個性的だから、家族4人がいいバランスだったのではないかしら。

主人公ウィリーは、セールスマンとして黄昏の時を迎えている。かつてが輝かしかっただけに、それを受け入れられない。息子2人も、30を過ぎてなお、自分探しをしてたり(長男)、女にだらしなかったり(次男)。家も古くなって、いろんな支払いにも苦労するありさま。

ある種あやういバランスの上に、(虚勢を張って)生きているようなローマンの家族。かつて敏腕サラリーマンだったのと同様に、「輝いていた過去」がフットボールで活躍していたビフにもあった。その頃は絵に描いたように幸せな家族だった。自慢の息子、自慢の兄……それが高校を卒業できなかったことから(卒業する道はあったのに)暗転。
いつまでも昔の栄光にすがっていることが痛々しいし、親の過剰な期待と重圧、みたいなものの歪みもひしひしと……。

いろんなものが、少しずつ微妙に掛け違っていった結果、なのかなぁ、なラスト。
作品自体は古いのに、全く古びない「今」の物語として、目の前にあった。ほんと面白かった。(だからさぁ、長塚さんは自作のものより……ムニャムニャ)。

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