2018.02.17

新国立劇場でシス・カンパニー公演

2月13日(火) 「近松心中物語」 13:30〜 於・新国立劇場 中劇場

(シス・カンパニー公演)
作/秋元松代 演出/いのうえひでのり 出演/堤真一、宮沢りえ、池田成志、小池栄子、市川猿弥、立石涼子、小野武彦、銀粉蝶ほか (イメージソング/石川さゆり「こころ花」)

過去に錚々たる方々が演じてきた「近松心中物語」を、いのうえひでのりの演出で。これ、SS席もあったのだけど(通路より前)、私なんかS席を生協で買ったという……。堤&宮沢に新鮮味が感じられなかったからかなぁ。高さも奥行きもある劇場だから、2階から見ても面白かったと思う。音声はマイクを通してるし。

で、私は今まで、蜷川演出で阿部寛と寺島しのぶ(田辺誠一・須藤理彩)のしか見てない。それはわかってたんだけど、実際に見始めたら「あれは、タイトルが新・近松心中物語だった!」と思い出したんだよね。この記憶の発掘は何なのでしょう。*後で調べたら2004年だった。
その時は日生劇場で(蜷川演出で日生って、みたいな気持ちも)、劇場としては、新国立劇場よりも合ってる気がしたなぁ。やっぱり、新国立は硬質な感じでしょ⁉︎
とはいえ、こちらも高さのある華やかな舞台装置で、結構、盆がぐるぐる回ってたよ。オープニングでは、アンサンブルの人たちがズラリ。おお、歌い出しそう!と思ったら、ほんとに歌って踊るwink

前半は、忠兵衛・梅川がそう出てこないこともあってか、ちょっと退屈した部分も。与兵衛(池田)のぶっとんだ造形とかもねぇ……。でも、2組の対比という部分で、死に損なってボロボロで(お亀の情念にとらわれつつも)生きるしかない与兵衛が、妙に心に残る。
蜷川演出で見た時も、このシーンはあったんだろうか。とにかくしのぶちゃん・梅川が雪の中で死ぬ姿しか残ってないな。
なんだかんだ言いながらも、堤真一(と宮沢りえ)はよかったなぁ。それと猿弥、銀粉蝶の流石の存在感も。猿弥さんなんて、舞台から引っ込む時に、花道を帰るんじゃないかと妄想するくらい(笑)。前方席で見た友人が、猿弥だけヘッドマイクをつけてなかったみたい、と言ってたけど、実際はどうだったのかな。

歌と踊りからスタートしたわけだけど、実は音に関しては気に入ってない。音響的にということもあるし、音楽が主張しすぎてると思ったところも(2時間ドラマじゃないんだから)。その上、石川さゆりのテーマ曲って、何も思い出せないという体たらく。

そうそう、キャストが多いし衣裳も大変だったでしょうね。でも花魁くらいは刺繡のでも、などと余計なことを思うあたり、雑念が入ってましたわ。

*この翌日、tv「相棒」でシリアスな池田成志を見てすごく新鮮だったわー。

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2018.02.14

今月の観劇企画は文楽

2月12日(月・振替休日) 「文楽第二部」 14:30〜 於・国立劇場 小劇場

「花競四季寿」万才・鷺娘
八代目竹本綱太夫五十回忌追善、六代目竹本織太夫襲名披露 口上
「摂州合邦辻」合邦住家の段 南都太夫/清馗、咲太夫/清治、織太夫/燕三
和生(合邦)、勘壽(合邦女房)、勘十郎(玉手御前)ほか

ほぼ月イチ(目標)の友人たちとの観劇会。もちろん企画はわたくしwink 去年の2月は中村屋・桃太郎だったけど、その時に大動脈解離で入院中だった人も無事復活、生還1周年を祝いましたです。去年の今ごろはねぇ……などと。

このメンバーで観劇を始めた初期に、解説付きの文楽を見に行ったことがある。その時、咲甫さんの解説だったと思う(←2006年でした)。若手で結構なインパクトを皆に残したのよね。そんな彼の襲名披露、そして燕三さんの三味線。頑張ってチケットを取ったのでした。
襲名披露の合邦辻は、期待以上。いやー、織太夫すごかった。これからが楽しみだわね。師匠の咲太夫(ちょっと顔が細くなった?)は、滋味深い声とでもいうのか、しみじみ聞いて、その後にドーンでした。
友人たちは、歌舞伎でも合邦を見たことがなくて、ストーリー展開にあっけにとられる部分もあったみたい。私は、前に国立で通しを見た時は三津五郎の俊徳丸だったなぁと、思わぬかたちで思い出したりしていた。こういう演目の通しを(歌舞伎でとはいえ)見てるのは、役に立つわね。
勘十郎さんの玉手もキリッとした緊張感があって、よかったなぁ。

万才と鷺娘は、正直あまり気が乗らなかった。4、5人の太夫が声を揃えて、という時って、時々ぎょっとするのよね。その上、ここに出演予定だった始太夫さんの訃報を聞いて、downだったこともあるかな。

口上は、咲太夫と織太夫の二人が並んで。父親の綱太夫五十回忌追善ということで、その紹介を。織太夫さんが三味線のおうちの人、というのは知ってたんだけど、清治さんが伯父に当たるとは知らなかった。口上の間、織太夫は一言も発せず、というにが文楽なのねー。

ところで、この口上の後の休憩時間に、私の席と通路を挟んだあたりに立ったおじ(い)さんが、座ってる女性に「内山先生(たぶん)」と声をかけて、喋り始めた。(内山先生とは内山美樹子さんかなぁ)
それが、口上で襲名する本人が喋らないのはいいですね。歌舞伎なんて5歳の子供だってやるんですから、に始まって、歌舞伎は卑しい、と。この、歌舞伎は卑しいというフレーズを6回は言ってたよ。周りが見えてないよね。咲太夫さん(の芸)への非難めいた言葉は、さすがに相手の方が否定してらしたけど、困ったもんだわね。

ロビーのまねき、菊之助とか萬斎とか、賑やかだったけど、小泉進次郎というのが目立ってたな……と思ってたら、この日、その彼が見に来てたんですって。知らなかったよー。

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2018.02.11

2月10日は左利きの日

2月10日(土) 「左祭ーー左甚五郎一代記」18:30〜 於・イイノホール

(神田松之丞・甚五郎出生〜旅立ち)、三三・三井の大黒、玉川奈々福(曲師・沢村豊子)・掛川宿ーー仲入りーー喬太郎・偽甚五郎、神田愛山・陽明門の間違い


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福岡からこのために急いで帰京……というわけではなくて、結果的にチケットを売ることなく自分で行けただけですが。でも、飛行機が遅れた上に、モノレール車内で確認するまで19時開演と信じてた。びっくりしたぁ。狼狽して、乗り換えを間違えたり(日比谷線・千代田線の霞ヶ関駅が一番近いのに、丸ノ内線だと誤解)、逆向きに乗ったりというミスが重なって、イイノホールに数分遅刻。もう松之丞さんの話が始まっていて、ロビーでモニターを見ながら待機。

三三さん、登場するや「飛ぶ鳥落とす勢いの松之丞を10分でおろすなんて」と。そう、いまやけに人気の若手講談師なのよね。で、三三さんは今日が左利きの日であることを解説。0210をレフトと読ませるってほんとですか(笑)。肝心の噺は、うーーん、ちょっと精彩がないのでは、と思ってしまった。すごく久しぶりに聞いたわけだけど。

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宗像大社まで

2月10日(土)

土曜の夜は天神に泊まった。次の日に、ちょっと行きづらい宗像大社に行くことにしていて、その特急バスが天神から出るので。

と言っても、早めに帰京する必要があって、片道1時間かけて行っても、現地滞在1時間半。そして朝からあいにくの雨でした。

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宗像大社は、九州本土(!)にある辺津宮(へつぐう)と、大島の中津宮、そして沖ノ島の沖津宮の三宮からなる。行ったのは、辺津宮だけね。ほんとは大島にも行きたかったけど、船の便が少なくて、飛行機に間に合うように帰って来られないので断念。

境内も広くて、なんだろう、シンプル?質実剛健な感じ。沖ノ島(海の正倉院と言われる)から出土した国宝がたくさん展示されている「神宝館」も見てきた。ゆったり見られてとてもいい感じ。古い物ばかりではなく、戦艦「三笠」の羅針儀などというのも。日本海海戦は沖ノ島の北西あたりだったのね。

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↑本殿ではちょうど結婚式が行われてました。雨だったけど、門から拝殿までは屋根があるので便利。
息子の幼稚園友達の女の子が5月に神楽坂の赤城神社で挙式するそうで、ちょっと興味深かった。

*宗像大社のHPに「沖津宮現地大祭は、本年より基本原則として神職以外渡島しない事が決定しました」とある。やっぱり世界遺産登録で、殺到されちゃ困るからかしら。
**神宝館に沖ノ島の写真パネルがいくつも展示してあって、そこに手書き文字で「藤原新也」のサインが。写真集も置いてあった(表紙が国宝の金製指輪なので、そういう国宝の写真集かと思って買おうとしたら、島の風景でした)。

***福岡発の飛行機は1時間以上、離陸が遅れた。まず、「機材の到着遅れ」で40分。これは乗り込む前にね。で、やれやれ〜と乗ったら、機長から「緊急着陸機があって、滑走路が一時的にクローズ」とアナウンス。おやおや。なんだろうね、と思ったけど、機体異常とかではなかったもよう。てなわけで4時半には羽田に着いてるはずが5時半過ぎてました。

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2018.02.10

福岡に行ってきた

2月9日(金)

2月には、なんとなく避寒旅行をしたいな、という気分になる。変わりばえしないけど、ベトナムとか台湾とか……。でも、今年はちょっとそういうわけにもいかず。
台湾は新幹線の通ってる台北ー高雄じゃなくて、東の方にも行ってみたい、花蓮とか。と、ぼんやり思ってた。ところが、地震。まぁ、地震がこわいなんてを言ってたら、どこにも行けないし、そもそも日本だって……。

どこにも行かないのもつまんないので、ピュンっと福岡へ。

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目的は10日から始まる「王羲之と日本の書」展@九州国立博物館の内覧会。ところが、これがすごい人でして、甘くみてたわー。

もちろん太宰府天満宮にお参りした。梅は咲いてるだろうと思ってたのに、まだ、でした。残念。

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*行きの飛行機は10時05分、羽田発。予定通り、全員乗り込んで、……あれ? だいぶ経つけどまだ動き出さないよ。
しばらくしてから、「前にVIP機がおりまして、その離陸を待って」云々のアナウンスが。むむ、これは! 夜になって「首相動静」の記事をチラと見て、そうに違いない! こういう時「VIP機」と言うのか、でした。

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2018.02.06

NASAの「ドリーム」

2月6日(火) 「ドリーム」12:35〜 於・下高井戸シネマ

監督・脚本・製作/セオドア・メルフィ
2016年/アメリカ/127分 原題/HIDDEN FIGURES

これ、日本公開を前に、邦題は「ドリーム 私たちのアポロ計画」と決まってたんだけど、いやアポロ計画じゃなくてマーキュリー計画なんだから変でしょ、との意見が盛り上がって、サブタイトルなしの「ドリーム」で公開された。その議論の一部は、ツイッターでチラと見た記憶があった。が、とにかく科学もの、黒人女性、というあたりに惹かれて見に行った。冒頭で「事実に基づく」と、わざわざ断ってあった。

なので、原題がドリームとは似ても似つかないことに、まず驚くという体たらく。HIDDEN FIGURESのfiguresには二つの意味があるようで、文字通り「姿」と「数字」。主人公の3人の数学者は、女性かつ黒人ということで、天才的な頭脳を持ちながらも、NASAでは見えない存在であるかのよう。しかし、例えばキャサリンは、その(理論に裏付けられた)計算能力で、次第に認められていく。でも、単純なサクセスストーリーではないわね。
後の2人、ドロシー、メアリーも、それぞれの分野で、NASAでパイオニア的存在となる。

アメリカって自由の国、能力主義、とか思っちゃうんだけど、いやいや、南北戦争があったよね。この映画で描かれる1960年代初頭って、まだまだまだまだ、白人と非白人で明確に区別されていた。ドンピシャ公民権運動の時代だもの。……まずはそういう時代だったんだ、という「現実」が、否応なく示される。

ある意味、仕事も家庭も、のスーパーレディでもあるんだけど、当時の実写フィルムも織り込みつつ、ソ連に遅れをとった有人飛行の成功に向けてのハラハラドキドキも。エンターテインメントとしても良くできてると思うな。

えっと、ケヴィン・コスナー、カッコいいです(笑)。

実は4日の日曜日にも、下高井戸シネマで映画を見たんだけど(「ゴッホ 最期の手紙」)、見事に爆睡しちゃって、感想ナシcoldsweats02 でも、それで体調戻ったかも。

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2018.02.05

短歌と俳句の対決!

2月5日(月) 「対決!短歌と俳句ーー穂村弘と堀本裕樹の『短歌と俳句五十番勝負』刊行記念イベント」19:00〜 於・ラカグ

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お二人が登場したときの、どよめき! 対決にふさわしく?忍者の装束で。対決ポーズもいろいろ決めてくださいました。撮影OKというサービス(顔がわからないしねー)。
実はこれ、今度の新刊の表紙カバー用の撮影があったから。刊行記念イベントというより「プレイベント」が正確。トークに参加された皆さん、今日、先行で本が買えるのかと思ってた、との声があちこちから。残念ながら、4月末まで待て!なのですわ。

この短歌と俳句の対決は、PR誌「波」で50回連載されたもの。毎月、誰かがお題を出して、そのお題の短歌と俳句が詠まれたのです。

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今日はその中から、8つばかり挙げられていた。で、それぞれについて、参加者がどちらが好きか判定(挙手)する趣向。上にマルが付いてるのが多数派のもの。
お題を出す人の「只者じゃない感」も面白い。ここには写ってないけど、壇蜜は「安普請」を出していた。

私が一番好きだったのは、「ぴょんぴょん」というお題(出題者:馬場あき子)で堀本さんが詠んだ、

ぴよんぴよんと熊楠跳ねて秋の山

でした。

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2018.02.04

初・歌舞伎座で豆まき

2月3日(土) 「二月大歌舞伎」夜の部 16:30〜 於・歌舞伎座

「熊谷陣屋」幸四郎(熊谷直実)、魁春(相模)、雀右衛門(藤の方)、左團次(弥陀六)、菊五郎(義経)ほか
「壽三代歌舞伎賑 木挽町芝居前」白鸚、幸四郎、染五郎、菊五郎、仁左衛門、玉三郎、梅玉、吉右衛門、藤十郎ほか
「七段目」白鸚(由良之助)、染五郎(力弥)、錦吾(斧九太夫)、玉三郎(お軽)、仁左衛門(平右衛門)ほか

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今月の夜の部は、おっとびっくりな変則的配役で、奇数日は仁左・玉、偶数日は海老・菊。友人と一緒に偶数日に行く都合上、滅多に行かない土曜日に。ちょっと奮発して3階Aデス(この頃、かなり緊縮なのですcoldsweats01)。

で、節分のことなど何も考えてなかったのに、ちょうど豆まき!でした。芝居前が終わったら、「豆まきがあります」とアナウンスが。3階だから見てるだけよね、と思ってたら、そこが手ぬぐい撒きと違うところで、我々みんなに配ってくださいました。ありがとう。

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2018.02.03

出版記念のトーク、というより公開お絵描き

2月2日(金) 「福は内! 山愚痴屋感謝祭」 19:00〜 於・紀伊國屋ホール

「すずしろ日記 参」刊行記念
出演/山口晃

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東大出版会のPR誌「UP」に連載して、はや13年。50回分たまると単行本になっていて、今回その3冊目の刊行記念の会。朝はまだ雪が降っていたという悪条件なのに、紀伊國屋ホールはほぼ満席で、やはり人気者だわねー。

ステージの上に、どーーんと大きな紙が巨大衝立のように客席に向かって置いてあって、ご本人がお題を貰って、その場で描いていくという趣向。紙の大きさは……? 模造紙を縦長に使ってそれを3枚くっつけてある(つまり横長になる)ように見えたけど、もっと大きいのかも。
この巨大な紙に、
お題1、すごく美味しいものを食べた後のおばあちゃん
お題2、〆切/ラップ
お題3、人助けする覆面レスラー/柴犬/若い頃のヨーダ
つまり、お題も一つずつ増やしていくという……。

描きながら喋りながら、全くの独演会、ですね。サービス精神も旺盛なのですわ。ご本人が作品を出していらした最近の美術展、ザ・ドラえもん展や、道後温泉アートの話(愚痴)なんかも。でも、かるーく笑っちゃうふうに話すんだよね。

出来上がった3点の絵は、どうなるのかが気になる。

終演後は、先行発売の本のサイン会。実は18時30分開場のところ、15分前にはロビー開場はしていて、サイン会参加申込みの長蛇の列ができていた。遅くなりそうだし、本の購入&サイン会はパスして、同行の友人と、昔シアター・トップスだった場所あたりで軽くワインなどを飲んで帰って来た。さて、いつ本は買えるのでしょうか。

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2018.02.01

今日から2月:仕切り直し

2月1日(木)

うーむ、早くも2月。2018年も、1/12が過ぎ去ってしまったwobbly
今年は、①できるだけ観劇記録を書こう、②チケットを取ったら見に行くのじゃ、この二つを意識はしていたのに、すでにもうあやしい。
まぁ、1月の日記は尻すぼみではあるけれど、私にしては書いた方かもしれないね。

今月も、出社仕事を突然入れちゃったので、またまたチケットを売りに出さなくては。この懲りなさ加減をいかにせん。……というか、今までの「できるだけ平日に観劇して土日は自宅近辺でノンビリ」というのを変えればいいんだ、と、やっと気がついた。出社仕事はウィークデーなんだからさぁ。

もうすぐ立春。早く暖かくなーれ。

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