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2004.12.27

初めての千秋楽拝見、歌舞伎座・夜の部

12月26日(日) 「十二月大歌舞伎 夜の部」 16:30~ 於・歌舞伎座

♪「鈴ケ森」
♪「阿国歌舞伎夢華」
♪「たぬき」
♪「今昔桃太郎」

♪今月分が校了するのを待ちかねて(見越して)、いろいろ観劇の予定を立ててしまったので、ここにきてやけに慌ただしい。勘九郎の名跡最後の公演が「桃太郎」とあらば、きびだんごとしては行かないわけにはいかないが、行ける日はこの日しかなかった。そういえば千秋楽! 実は気づいて(実感としてわかって)いなかった。ちなみに一般発売初日は電話がつながらず、2日目の昼つながった時にはすでに3階席は完売。やむなく2等席にしたのだが、う~むちょっと半端だったかな。1等席でもよかった??

♪「鈴ケ森」「阿国」は、まあ観て楽しむだけ。というか、ちょっと趣味ではない(単純だからね、私が)。七之助くんの白井権八はいかにも線が細くて・・・。こういう「ちょっとね」という時の楽しみは衣裳見物だったりする。色合い、組み合わせなど、興味は尽きない。
が、一転「たぬき」のような芝居は大好き。勘九郎の幇間蝶作、福助のお妾、三津五郎の金兵衛などなど、ほんとそれぞれの役者さんにぴったりの役で、楽しんでやってる雰囲気が伝わってくる。だいたい勘九郎の幇間なんて、いかにも、じゃない? 序幕では福助さんもノリノリの役どころで、久しぶりにコメディエンヌぶり(?)を楽しんだ。三津五郎の演じる金兵衛は、もともと女房との仲が悪い上に、信じていた妾のお染の裏切りを知り、一度死んだ!のをいいことに「別の人生」を歩む男。二幕はその「人の裏面」を見た彼の暗さや皮肉が際だち、重みが残る。福助-三津五郎の好対照あればこそ、かも。

そして「今昔桃太郎」。渡辺えり子さんへのインタビュー番組などでほんの一瞬見ていて、「踊りのいいところをつなぎあわせる」とは聞いていたのだが、ちょっと予想外なくらいたっぷり。勘九郎が一人で踊るその舞台の上手側に「高坏 昭和○○年」というような字幕が出て、踊りメドレーが入る。特に連獅子の毛振りは圧巻だった。これは千秋楽ゆえのことでしょう。全体としてストーリー云々よりも様々な設定を楽しむ。でもでも、桃の精(福助=桃太郎の母)が出てくる場面が、ちょっと説教(説明)ぽくて、熱気に水を差された感があったな、私には。
鬼のために踊りを止められなくなった人たちの踊りが実におかしくて、ここでの七之助くん(桃太郎の娘・桜)ははじけていた!「野田屋に奉公に行ってる兄」などという台詞が勘九郎から出たが、これは現在NODA・MAP「走れメルス」に出演中の勘太郎くんのことで、彼も野田氏も見に来ていたのだった。役名「長老の犬」で御年九十の又五郎さんが出られて、お祝いムードは最高潮となった。
スタンディング・オベーションや2度のカーテンコールがあり、くす玉が割られ、そして又五郎さんの音頭による「手締め」と、歌舞伎座・千秋楽、勘九郎最後の公演の魔力のようなものに、ノックアウトされた夜だった。

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