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2005年2月

2005.02.28

2月のトホ・ウフ、3月のワク・ドキ

いったい何のこっちゃ、のタイトル・・・。要は2月のおさらい、3月の展望なり。

今月、悔やんでも悔やみきれないのが、22日(火)の「MANSAI 解体新書 その六」のチケットを確保していながら行けなかったこと。今回のお相手は、白石加代子さん!と鎌田東二さんだったのになあ。6時20分ごろに会社を出ても間に合うから楽しみにしていたのに、面倒をみなくてはいけない仕事を抱え、はっと気がついたときには6時半、しかもまだ終わってないじゃん! 覚えてろよ、○○隆。
そして、幕見で「五斗三番叟」を目論んでいたのに、これも果たせず。ちょっとしょぼくれ気味の2月かな。

とはいえ、市馬師匠の落語を楽しみ(前半に片寄ってしまった)、住大夫さんに浸り、渡辺えり子に笑いと、まずまずではあったのだった。

そして3月。メイン・イベントは、果たして南座なのか勘三郎の襲名興行なのか?(夜の部の3階Bでメインとは思われないが、でも初日) ・・・おっと、じっくり見るなら国立劇場の「本朝廿四孝」かもしれない。どういうめぐりあわせか、狂言もたっぷりなんだよね。演劇はたぶん、こゆ~い筈だし。さて、どうなりますか。

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2005.02.18

「野崎村」、両花道をたっぷり見たかった

2月17日(木) 「二月大歌舞伎 夜の部」幕見 18:20~ 於・歌舞伎座

「野崎村」 芝翫(お光)、富十郎(久作)、鴈治郎(久松)、雀右衛門(お染)、田之助(お常)、吉之丞(およし)

これ以上ないほどの豪華なキャストによる「野崎村」。唯一、仕事帰りに寄れる(かつ帰宅後にご飯も作れる)時間に、この「野崎村」が上演されるなんて、ほんとにラッキーである。と言っても、なかなかチャンスがなくて、今日こそと家から双眼鏡を持って来たら、熱意が通じたのか仕事も早じまいできて、すっとんで行ったのだった。

とにかく、出だしからお光の可愛らしさに目が釘付け。ほんとにしぐさのひとつひとつが、久松と結婚できる喜びにあふれている。余裕の芸とも言える? 若者にはこれは無理でしょう。折角、双眼鏡も持参したのだからと、大根を切るところを覗いたのだが、きれいに薄~く輪切りにしていた。そこから千六本のように切るのである。
そして、富十郎の父・久作。情に溢れているし、歯切れ良い台詞と合わせて、すっかり感心してしまった。この二人は今まで見た中で(って、それほど見てないけど)、一番良かった。
そして最近は、こういう芝居での「重石」のような存在感に注目してしまう田之助も、さすがの芸達者ぶり。

今回は駕籠と舟での出立の、別れの場面よりも、前半に集中しそして堪能したような気がする。ラストは、折角の両花道がほとんど見えないから、義太夫の調べで我慢するしかないんだもん。時間(とお金)があれば、もっといい席で見てみたいものである。一等席をシェアするってできないかしらん。

ちなみに、この幕見は「歌舞伎モバイル」割引利用・・・全く変なところで締まり屋だよね。

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2005.02.14

お能には慣れてきたけど、正座はできぬ

2月13日(日) 「観世九皐会 二月定例会」 13:00~ 於・矢来能楽堂

「屋島」 シテ遠藤喜久 ツレ佐久間二郎 ワキ高井松男 アイ竹山悠樹
狂言「貰聟」 野村萬斎、高野和憲、野村万之介
仕舞「西王母」「雲林院」「葵上」
「小鍛冶黒頭シテ長沼範夫 ワキ安田登 ワキツレ野見山光政 アイ野村万作

昨年12月の「子午線の祀り」からずっと、源平ものに縁がある。まあ今年の大河ドラマが「義経」だというのは偶然じゃないのかもしれない。私自身は、「子午線の祀り」を2回見たが、その前に「平家物語」の語りと場についての講義を聞き、なんのかのと言いつつも大河ドラマを見、そして木下順二と響き合うかのような、石母田正「平家物語」(岩波新書)を読んでいるというわけで。

「屋島」は、後シテが義経(の亡霊。前シテは老漁夫)で、勝者なのだけれども、ちっともそんな感じがしない。これは漁夫の語る合戦の様子が、「義経勝てり」じゃないから・・・。そして、後半の荒々しい義経の舞姿を見ても、無常感に通じるものをイメージしてしまう。先入観のなせるわざかな。戦国武将が能を愛したのもわかるような気がする、な~んて、そんな単純な話じゃない!?

この「屋島」が約90分。集中して観た後(休憩15分)、「貰聟」で思いっきり気分転換できた。飲んべえの亭主と愛想づかしをして実家に戻った妻、その父親。ちょっと大げさなほどのキャラが萬斎さんに似合っているし、高野さんの妻も可愛い。勿論、万之介さんの味のある父親も。これはキャストの勝利でもある?

「小鍛冶」はちょっとだけ予習をしていたのだが、ワキの出番がすごく多いのにビックリ。まあワキが小鍛冶宗近なんだから、当たり前なのかな。後シテが出るとき(中入り)、舞台の一番前に剣を打つ一畳台が運ばれるのだが、まさかここに二人が上がって「相槌を打つ」とは思わなかった。今回は黒頭だったから、頭に狐をくっつけた後シテじゃなかったのが、ちょっと残念。

ほぼ寝ないで観ることができたのは、随分な進歩ではないか。座椅子があるとはいえ正座席で、足が痛くて寝てらんないのか(笑)。

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2005.02.12

本日初日、文楽公演

2月12日(土) 「人形浄瑠璃文楽公演 第2部」 14:30~ 於・国立劇場小劇場

伊賀越道中双六 沼津の段」 竹本住大夫・野澤錦糸/吉田玉男・吉田簑助ほか
嫗山姥 廓噺の段」 竹本綱大夫・鶴澤清二郎/桐竹紋寿・吉田和生ほか

今月の一番のお楽しみ、「待ってましたッ」の文楽公演、住大夫さん。いや実際、私の真ん前のおじさまは「待ってました」とか「タップリ」とか、始まりと終わりに声をかけられましたよ。第2部が取れただけでヨシなのだが、13列のかなり右寄りで、人形の顔はそれほどよく見えない。しかし、その代わりというか、住大夫さんの表情はほぼまっすぐによく見える席であった。

「伊賀越道中双六」は、まさにこの住大夫さんの浄瑠璃に浸りきったと言って過言ではない。最初ユーモラスな平作と十兵衛の出会いのところから、平作方のお米の登場、そして親子・敵の因縁、最後の千本松原へ。時にクスリと笑い、また涙し・・・。胡弓の哀切な響きもあいまって、平作の死の場面、「なむあみだぶつ…」の声にならないような声が、今も耳に残る。人形も玉男さん(十兵衛)、簑助さん(お米)と、人間国宝揃い踏み、というところ。一緒に見た、うんと年下の妹のような(?)お嬢さんは、玉男ファンとのことで、も少し近ければもっとよかったね。

そして25分の休憩の後、「嫗山姥」。これは最近、歌舞伎では福助の八重桐で見たんだっけ、と思いつつ。実は未だ放心状態という感じで、あんまり浄瑠璃は頭に入ってこなかったのだけれど、その分、人形の動きを堪能した。特に不思議な力を得てからの立ち回りは、人形ならではの面白さだった。

今日は2つの演目の組み合わせにも感心しつつ、期待通りに満足の一日だった。舞台の左右に字幕が出ていて、これは初めての経験。つい文字を追ってしまうのがいいのか悪いのか、判断できかねる。

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2005.02.11

「第七官界彷徨」が読みたい!(宇宙堂公演)

2月11日(金・祝) 「(右から読む→)戀る眠に夜の粉花」 14:00~ 於・本多劇場

宇宙堂第5回公演
作・演出/渡辺えり子
キャスト/宇梶剛士(三五郎ほか)・山崎清介(一助)・金井良信(女教師ほか)・杉嶋美智子(町子ほか)・土屋良太(二助ほか)・渡辺えり子(老女、林子)、ほか

宇宙堂の公演を見るのは「詩のしの詩」(2002年)以来、2回目。12月の歌舞伎座「今昔桃太郎」の影響で、再び渡辺えり子を見ようという気になったような気がする。そこへうまい具合に公演があったのだ。客席は比較的年齢層が高い(あ、私も?) 

「(右から読む→)戀る眠に夜の粉花」という戯曲は、渡辺えり子が32歳のとき、尾崎翠の「第七官界彷徨」に深く影響されて書いたものという。尾崎翠といえば、全く読んだことはないのに、中野翠だとか群ようこが、入れ込んでいたらしい時期があって(ああ、映画にもなったのだった)、そういう存在としてのみ認識していた。

のっけから、老女と骸骨たちのシーン(俳優は黒子的な骸骨使いというところ)で、なんなの、なんなの? さて人物のメインは一助・二助・町子・三五郎の兄妹か。場所も人間関係も、時さえも、激しく行き交って、詩を書こうとしていた町子の、書かれなかった言葉たちが、花粉のように飛んでいく・・・?
わけのわからないなりに(笑)面白かった、ノンストップ2時間半の芝居。歌あり踊りもあり(途中で一瞬「今昔桃太郎」を思い出した)、飽きさせず、笑いもタップリというところで、渡辺えり子の力量を思い知らされた。男性社会のなかの女性の立場にもの申す(というほど強くはないが)、というちょっとした台詞に、作者の意識のありかをも思って共感する。
杉嶋美智子は前にも見ているようなのに記憶がなく、今回の印象は鮮烈。特に声がチャーミングだと思う。
舞台装置、人物、衣裳・・・すべてが大がかりで、楽しかった。本多劇場の芝居にしては値段が高いような気がしたけれど、これだけ繰り出されると、妥当なところだろうなあ。
しかし、内容について自分が理解できているとは思えないし、尾崎翠という、妙に今の人を惹きつけるらしい作家についても知りたくなった。

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小さん、という人

2月10日(木) 「市馬落語集」 19:00~ 於・お江戸日本橋亭

小たま「初天神」・市馬「万金丹」・・・仲入り・・・市馬「崇徳院」

市馬師匠がマクラで語る師匠・小さんの話が好きだ。内容はどれも他愛ないものなんだけど、その語り口からにじみでる愛情(敬愛?)に触れると、じんわり暖まる気がする。私は最晩年の小さんの高座を数回見ただけだが、筋の通った、丸くて(笑)大きな人だったのだろう。
1席目の「万金丹」のマクラで、まず、トリをつとめていた池袋演芸場のこと(=45分の長講)から、「小さんの十八番は口演してないんですね、長いのがないから」と笑わせる。確かにトリネタ(人情噺の大ネタや賑やかな噺など)よりは、坦々とした、それほどドラマ性のない噺で惹きつける方がよほど難しいに違いない。小さんという人は、それが、本人の存在そのものも含めて、できた人だったのか。そして、そういうある種の高みを、愚直に正面から目指しているんではないか、と、ふと思ったりもした。
「万金丹」についても、時代設定や場所は、とか、旅をする二人の男の職業は、とか、そんなややこしいことは考えずに、ただ「旅をしてる二人がいて・・・」と聞いてくれればいい、という趣旨のことも仰って、時々何かにひっかかって「これはいつのこと?」などと考えてしまう私には、ちょっと耳が痛かったカモ。いえ、全くそんな引っかかりを感じることはありませんでした!

今回の、今年初の「落語集」は、「崇徳院」が聴けるというのが魅力であった。その噺は、ご本人は納得いかないもの(いろいろ間違えたりした?)のようだが、近いうちに寄席でも聴けるなら嬉しい。

そうそう、前座の小たまさんが「初天神」をサゲまでたっぷり。後から市馬師匠が「27分やりました。いくらたっぷりやっていいったって」と嬉しそうに仰っていたが、この会に出演する前座さんにはまたとない機会が与えられているのだ。それに応えて、小たまさんは緩急つけた噺でけっこう笑えたし、見た目もいいし(←これが重要だったりする?)、注目、というところ。あ、喜多八師の弟子ということであった。

それと、市馬師匠が池袋演芸場4月上席・恒例の「池袋革命」に出演決定!というビッグニュースも。 今までの喬太郎・たい平・三太楼が、今年は市馬・喬太郎・歌武蔵になるそうだ。すでに4月3日の日曜は、仲入り後を一人でこなすことに決まっているらしい。早速、手帖にマークしたのだった。

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2005.02.08

大ホールの2階席から狂言を見る

2月8日(火) 「野村万作・萬斎 狂言の夕べ」 19:00~ 於・文京シビックホール大ホール

解説 野村萬斎
「佐渡狐」 野村万作(奏者)・野村万之介(佐渡の百姓)・深田博治(越後の百姓)
「釣針」 萬斎(太郎冠者)・石田幸雄(主)ほか

持つべき者は文京区民の友、というわけで、区民先行で取ってもらったチケットだが、その初日の昼で先行分S席は売り切れ。ゆえにA席で見たのだが、2階席の張り出したかなり前方の席でとても見やすかった。ありがと~! それにしても1800ほど席のある大ホールで「完売」とは、さすがというしかないでしょう。

まず、「私も文京区民」という萬斎師の軽妙な解説から。「文京区民の人」とか「狂言を初めて見る人」と、手を挙げさせたりして、リラックスムードというか、観客参加型である。まあそれが、各地のホールを回る「普及公演」の普及公演たるゆえんなのだけれど。狂言の基本、今日の演目の説明など、歯切れよい。そして、「釣針」で歌われる「釣ろぅよ、釣~ろうよ」をみんなでお稽古もした。

「佐渡狐」は、そういう巡回公演の定番なのか、ごく初期の頃にも見た記憶があるし、何回か拝見している・・・だからというわけではないと思うが、途中でコックリしてしまいました。トホホ。
「釣針」は初めての曲。わかりやすいというか、楽しいというか、無邪気というか。登場人物も大勢で、笑いどころが多いし、ホールで見るにはぴったりだと思う。
それにしても、満員の客席で、どーっと拍手が起こると、すごい迫力である。2階だからよけいそのわき上がる感じが伝わってきた。

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2005.02.06

目指すは「御神酒徳利」善六のおかみさん!?

2月6日(日) 「池袋演芸場 上席・夜の部」 18:00ころ入場

昼間、春日部方面までお見舞いに行って、西日暮里(千代田線)で時計を見ると、5時半。よ~し池袋に行ける、というわけで、この席2回目の出撃ぃ。

紫文(粋曲)・扇遊「浮世床」・小燕枝「強情灸」・笑組(漫才)・円丈「?(ノートを見ながら漫談)」・・・仲入り・・・
三太楼「七段目」・正楽(紙切り)・市馬「御神酒徳利」

粋曲の紫文さんは、座布団での高座。いつもの鬼平に新たな登場人物「隠れ切支丹さん」が。
代演の小燕枝師匠は、たぶん初めて拝見した。とっても噺家さんらしい方だなあ、という印象。めちゃくちゃ大量のお灸をすえたあとの熱がりようが、真に迫っていて感心した。三太楼さんは綺麗な薄ピンクの羽織が春らしくて、雰囲気にもとても合っている。久々に聴いた「七段目」は、もう絶好調! マクラではきっちり御曹司事件に言及。

そして市馬師匠。マクラもそこそこに、たぶん(?)一昨年の黒門亭で聴いて以来の「御神酒徳利」。この噺は、家にある小さん師匠のCD(主人公は八百屋さん)の印象が強くて、前回もそうだったけど、なんの噺?と思ってしまう出だしなのである。でも、市馬師匠の善六バージョンはすごくハッピーで楽しくなる噺なので、八百屋のより好きだなあ。彼のおかみさんがポジティブで明るくて、「かくありたい」と思ってしまうキャラ。またもや楽しい一夜であった。
これで明日からも頑張るぞ~。

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くだらない話だけど。浅草歌舞伎余談

書き忘れていたので。今年の浅草歌舞伎・第2部の「鏡獅子」のことを。

といっても、主役のあの人のことではありません。
老女飛鳥井(勘之丞)! 髪の毛が白髪というよりは黄色っぽくて、その髪の色といい、お顔の感じといい・・・春風亭小朝さんを思い浮かべて仕方なかった。という、下らないけど喋りたい話を、する相手がいないまま、忘れてた。

そして、何かと話題でもあった、胡蝶の二人(橋之助の長男・次男)。近くの「口さがない」オバサマが、歌舞伎やるんなら太ってちゃダメよ、な~んて言ってたけど、確かにこの二人に胡蝶の役はいかがなものか、とも思うが、小さいときに太っていても成長してスッキリというのはよくあるよね、と。一応、親の気持ちになってみました。

この日は浅草観光の一日だったので、昼食は「レストラン大宮」へ。2階がいっぱいで初めて1階のカウンターで、ハヤシライスを食べたのだが、あっさりしていて美味。ちゃんと食事できる店って、ここと「美家古寿司」くらいしか知らないので、ちょっと迷ったけど、やはりお寿司はお高いのでパスでした。
その後、新仲見世あたりをフラフラして、漬け物、手焼き煎餅、芋きんつば・かりんとうを買ったり、開演までの時間調整もかねて「アンヂェラス」でお茶したり。でも、最後に散財してしまったのは、予想外の雪→雨で、え~いとばかりに立派な傘を買ってしまったこと! 同情(?)されたのか、傘袋をおまけしてくれた。

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2005.02.04

今年の初落語は、節分の夜の「掛取り」

2月3日(木) 「池袋演芸場 夜の部」 18:15ころ入場

先月は全く落語を聞きに行けず・・・ということは、すでに書いたのでした。この席は市馬師匠が池袋の夜トリということで、なんとか行きたいとチャンスを狙っていたのである。家族には「仕事で遅くなるから、ついでにご飯を食べて帰る」などと、しょぼいお父さんのような(?)ウソをついて、いざ!! ちょうどアサダ二世のマジックの途中だったのでロビーへ行ったら、K老に会ってご挨拶。そして入場したとたんにN翁を見つけ隣に座らせてもらう。う~む、ご老人とは縁があるんだなあ。

扇遊「人形買い」・伯楽「宮戸川」・笑組(漫才)・円丈「きんさん・ぎんさんの噺」・・・豆まき・仲入り・・・
さん喬「大仏餅」・正楽(紙切り)・市馬「掛取り美智也」
こうして演題を並べて振り返ってみると、ほんとに「この噺(噺家)は、どうも」というのが全くなくて、まあ素晴らしいじゃあありませんか。扇遊、伯楽の両師は、どちらも高座姿も粋な感じで、安心して聴ける端正な落語というところかな。さん喬師の落語はとても久しぶりで、マクラで「大仏餅」という語が出たので、聞いたことはないけれど「大仏餅」という噺なんだろうな、と思いつつ(なんでこのネタ名を知っていたのかというと、先代文楽のエピソードを読んでいたからなのに、それとは結びつかず)。雪の夜の寒さが伝わってくるようだった。

そして、もう「明日は立春」という時になって、「掛取り」が聴けるとは。しかも、1年ほど前の黒門亭以来(たぶん)の、三橋美智也バージョンだなんて、誰が予想していたでしょうか! 掛取りを丸め込む手段が、狂歌、相撲、喧嘩、歌舞伎、そして三橋の旦那(歌)。自慢の喉や歌舞伎好きの利点を生かしつつ、随所に新しいクスグリも忘れない。それは高見盛の真似であったり、用水路で大金が見つかったニュースであったり。まさに至福の時でした。
最後に「三波の旦那」が向こうに見えてからのサゲも美しくて(前回のサゲと同じかどうかは定かではない)、これぞ柳亭市馬だけが演じられる「掛取り」! これからも「攻めの姿勢」で、どんどん突っ走ってもらいたい。

【追記】自分で書いておいて、ですが、↑最後の一文は違和感あるなあ。安易な締めの言葉の見本みたい。現状に満足せずにもっともっと大きく、という「思い」を感じたもので。まったく私好みの、刺激的な高座だったのです

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2005.02.01

1月のおさらい、2月のもくろみ

月末に、その月を総括してみようかな、と。さていつまで続くでしょうか。

正直言って、身内の入院だの受験だのという事情があったわりには(だからこそ「行くもんね」と頑張ったのかも)、あちこち観劇できたと思う。残念なのは、落語に全く行けなかったこと。手許に1月16日の「ミックス寄席百回記念」(於・練馬文化センター小ホール)のチケットが虚しく残っている。あちこちのサイトで感想を読む機会があり、そのたびにがっくりしている私。

その代わり、歌舞伎は演舞場の昼夜に、浅草と、3回も行っている。今年は菊之助くん! と宣言した手前、3月の南座「児雷也」への出撃を狙っているのだが(笑)。彼の美しさと、田之助丈(文七元結)の存在感、そして愛之助さんの熱演が特に印象に残る。若手の力の籠もった舞台は、それだけで応援したくなるというか、清々しいものだと思う。愛之助さんの「切られ与三」を観たいです。えっ、お富は?

できれば行きたいな、と思っていた、歌舞伎座の幕見(土蜘)や、「走れメルス」の当日券狙いは、やっぱり試みもせずに挫折。友人から「走れメルス」の上演台本(新潮オンデマンドブックス)を借りて読んでいるのだが、勘太郎と小西真奈美の声が突出して思い出される。

そして来月。一番の楽しみは・・・文楽かもしれない。まだ演目・出演者も公表されていない時点で、某カード会社のチケットセンターに「第2部」を申し込んだら、これが大当たりで、住大夫さんの浄瑠璃に、玉男さん・簑助さんという顔ぶれだったのだ。我ながらアッパレの勘でした(自画自賛)。
知人の縁もあり、本当は27日の国立能楽堂「泰晴会」に行きたいのだが。「弱法師」と「道成寺」に、万作師の「六地蔵」という番組も、とても魅力的である。・・・けれども、仕事のピークでヨレヨレなのは目に見えているから、そんな状態で能を見るという無茶はできず、泣く泣く諦めるのであった←で、落語なら大丈夫か?


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