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2005.02.11

「第七官界彷徨」が読みたい!(宇宙堂公演)

2月11日(金・祝) 「(右から読む→)戀る眠に夜の粉花」 14:00~ 於・本多劇場

宇宙堂第5回公演
作・演出/渡辺えり子
キャスト/宇梶剛士(三五郎ほか)・山崎清介(一助)・金井良信(女教師ほか)・杉嶋美智子(町子ほか)・土屋良太(二助ほか)・渡辺えり子(老女、林子)、ほか

宇宙堂の公演を見るのは「詩のしの詩」(2002年)以来、2回目。12月の歌舞伎座「今昔桃太郎」の影響で、再び渡辺えり子を見ようという気になったような気がする。そこへうまい具合に公演があったのだ。客席は比較的年齢層が高い(あ、私も?) 

「(右から読む→)戀る眠に夜の粉花」という戯曲は、渡辺えり子が32歳のとき、尾崎翠の「第七官界彷徨」に深く影響されて書いたものという。尾崎翠といえば、全く読んだことはないのに、中野翠だとか群ようこが、入れ込んでいたらしい時期があって(ああ、映画にもなったのだった)、そういう存在としてのみ認識していた。

のっけから、老女と骸骨たちのシーン(俳優は黒子的な骸骨使いというところ)で、なんなの、なんなの? さて人物のメインは一助・二助・町子・三五郎の兄妹か。場所も人間関係も、時さえも、激しく行き交って、詩を書こうとしていた町子の、書かれなかった言葉たちが、花粉のように飛んでいく・・・?
わけのわからないなりに(笑)面白かった、ノンストップ2時間半の芝居。歌あり踊りもあり(途中で一瞬「今昔桃太郎」を思い出した)、飽きさせず、笑いもタップリというところで、渡辺えり子の力量を思い知らされた。男性社会のなかの女性の立場にもの申す(というほど強くはないが)、というちょっとした台詞に、作者の意識のありかをも思って共感する。
杉嶋美智子は前にも見ているようなのに記憶がなく、今回の印象は鮮烈。特に声がチャーミングだと思う。
舞台装置、人物、衣裳・・・すべてが大がかりで、楽しかった。本多劇場の芝居にしては値段が高いような気がしたけれど、これだけ繰り出されると、妥当なところだろうなあ。
しかし、内容について自分が理解できているとは思えないし、尾崎翠という、妙に今の人を惹きつけるらしい作家についても知りたくなった。

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