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2005年3月

2005.03.31

さよなら3月、しあわせ4月?

おお、今日で2005年も1/4が終わったことになるのか! というわけで、今月のおさらい、来月の展望。

3月ははっきり言って暗かったんです! 気分的には。特に国公立前期の発表後。いや、遊び回っていたように思われるでしょうが、やけっぱちだったわけで・・・。ゆえに、15日(火)に予定していた「蛇よ!」(松尾スズキ+大竹しのぶ)はパス。ちょっとこの二人に立ち向かう気力が出なかった。めでたく同僚が買ってくれたからよかったが。
そして、25日の「狂言 ござる乃座」は、仕事の都合で息子を代理派遣。歌舞伎や能よりはとっつきやすいと踏んでのことだった。

まあ結局、3月も4月もメインは歌舞伎座ということになるのだろうか。4月って、勘三郎襲名興行でありながら、一番の楽しみは「切られ与三」だったりする?
そして忘れてはいけないのが、上席の池袋革命と、下席の鈴本演芸場の市馬師匠のトリ。どちらもそう何回もは行けないと思うけど・・・。
そんなこんなで日が過ぎて。いつになったらユックリノンビリできるのでしょう。

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今度は落語の日々となるか

3月31日(木) 「池袋四月革命 前日祭」 14:00~ 於・池袋演芸場

(前座・さん作)、三三・長屋の花見、彦いち・?(新作)、玉の輔・宗論、三太楼・千早ふる、喬太郎・ふたりのウルトラ、市馬・松曳き-仲入り-
喜助・猫と金魚、扇辰・権兵衛狸、市馬・喬太郎=馬夫・豚夫(歌謡漫才)、白鳥・火焔太鼓

あらあら、歌舞伎やら狂言やらに浮かれているうちに、落語とは少しご無沙汰してたじゃありませんか。ちょうど今月の忙しい仕事が終わった代休(時差ボケ調整休暇ともいう)には、この池袋の余一会しかない!
2時5分ほど前に着いたときには前座さんの噺が始まっていたが、失礼してドアを開けると、すでに9割くらいは埋まっているという感じ。しばし入り口近くの補助席で様子を見た後、前から2列目の端、K老の隣に移動した。

市馬師匠以外の噺家さんて、ほんとに皆さん久しぶりに見る。三太楼さんはなんとなく「脱力感」が増していたような。喬太郎さんが高座に出てきた時は、着物と羽織のあまりの配色に、クラクラしてしまった。運動部のジャージのような赤の着物に、山吹色の羽織だもん。しかも着物には肩線に沿って白の太いラインが(←SWAの着物だと後ろ姿を見たときにわかった。6番の背番号つき)。
市馬師匠の「松曳き」は、そうそうこんな噺だったっけ、と。ところが、どうも私は池袋で師匠のハプニングに遭遇することになっているらしく、国表からの手紙を読み上げる場面で、あら? となってしまった。ご本人がスルーしていれば気がつかなかったと思うけど・・・。

歌謡漫才をノンビリ楽しんだ後(掛け合いがけっこう自然なので、妙に感心してしまった)、白鳥さんの「火焔太鼓」で大爆笑。ほんとにめちゃくちゃおかしいんだもん。ストーリー作りの才と、顔と声が三位一体でおかしいとしか言えないなあ。

客席には夢枕獏さんの姿も。客席でお見かけするのは、萬斎師出演の国立能楽堂以来、2回目である。

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2005.03.23

万作さんの世界を堪能

3月22日(火) 「狂言劇場 その弐」Bプログラム  19:00~ 於・世田谷パブリックシアター

能楽囃子 笛・一噌隆之、小鼓・古賀裕己、大鼓・柿原光博
「節分」 野村萬斎(鬼)、高野和憲(女)
「木六駄」 野村万作(太郎冠者)、深田博治(主)、野村万之介(茶屋)、伯父(石田幸雄)

今まで、素晴らしいという話は聞きながらも、一度も見る機会がなかった万作さんの「木六駄」をやっと見ることができた。そして期待通りの素晴らしさに酔いしれた、というところか。
舞台の上で、(存在しない)12匹の牛を追う。「ちょう ちょう ちょう」と言う、その声の感じ、トーンになんともいえない表情がある。そして雪の降り積もる寒さや、茶屋で酒を飲み、だんだん気分よく気持ちも大きくなっていく過程から主の伯父宅へ着いたときの酔っぱらいぶりまでも、まさに客席で「味わった」といえるだろう。
実は舞台を見ながら、やはり「話芸」として、寒さや匂いまでも感じさせうる落語のこともちょっと考えていた。言葉を受け止めることから広がる豊かな世界・・・ちょっとウキウキする感じ。

パブリックシアターでの公演ゆえに、舞台も能楽堂とは違い橋掛かりが3本あり、茶屋からまた牛を追っていく時にはその空間がうまく使われていた。Aプログラムの「髭櫓」とはまた別の意味で、ホールでの狂言公演の可能性を感じさせるものでもある。勿論、能楽堂での「木六駄」もぜひ見たいけれど。

「節分」は私がちょっと気分的にダレてしまい、あまり入り込めなかったかな。鬼の装束が美しかった!

さて、これで「怒濤の観劇」も一段落。これからしばらくは、あれこれ見るために稼ぎに精を出します。


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2005.03.20

懐かしの国立劇場にて

3月20日(日・祝) 「本朝廿四孝」 12:00~ 於・国立劇場大劇場

休みの日に会社の近くにいくのはいかがなものか、と思いつつ、出撃! 実は国立劇場の歌舞伎には思い入れがあったりするのだ。というのもその昔、国立劇場開場20周年記念に3ヶ月通しで「忠臣蔵」を上演したときに、「歌舞伎にも暫く行けないから」と大きなお腹を抱えて通ったのである。事実、その後ずっと、歌舞伎からは遠ざかって幾星霜・・・あのときの子が18歳だもん。わが歌舞伎復活まで、この年月。苦労したんだよぉ(あ、話が違う)。

「武田信玄館勝頼切腹の場」
「道行似合の女夫丸」
「長尾謙信館十種香の場」
「同 奥庭狐火の場」

時蔵(八重垣姫)、孝太郎(濡衣)、愛之助(勝頼)、右之助(常盤井)、男女蔵(上使村上/白須賀六郎)ほか

国立劇場の良さの一つは、通し狂言をじっくり見られる、ということだろう。地味な演目や、どんなの?というのも多いけれど、今回は狙い目のような気がした。・・・いや、愛之助さんが出てなければ、見に行ったかどうかはわかりませんが。その愛之助さんは、相変わらずひたむきさが光る、という印象。勝頼も初役とのことで、どうも序幕の切腹する勝頼(として育てられた板垣兵部の子)のイメージのまま、ずっとという感もあり。孝太郎さんの濡衣は「十種香」の場がとてもよかったと思う。ちょっと引いたような役が似合う?
で、三姫のひとつ八重垣姫。純粋なお姫さまなんだけど(だからこそ)、目の前にいるのが本物の勝頼と知ったときの嬉しさや恥じらいが可愛かったなぁ。
右之助さんは、1月の「毛谷村」でも後室お幸役がけっこう好きだったんだけど、やっぱりこういう役をするときの、なんともいえない情とか気品がとても好きだとあらためて思った。

演目にちなんで、ロビーでは信州の名産品なども売られていた。が、本日は何も買ってません<緊縮財政

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2005.03.19

初めて新作狂言を見た

3月19日(土) 「狂言劇場 その弐」Aプログラム  19:00~ 於・世田谷パブリックシアター

「鏡冠者」 野村萬斎(太郎冠者)、 高野和憲(主)、 深田博治(鏡冠者)
能楽囃子 笛・一噌隆之、小鼓・大倉源次郎、大鼓・柿原弘和、太鼓・観世元伯
「髭櫓 カケリ入」 野村万作(夫)、石田幸雄(妻)、野村裕基(注進)、深田博治ほか

去年と同じく、Aプロ、Bプロ、それぞれ2演目ずつの公演。前回は片方しか見なかったが、今年は勢いで両方のチケットをとってしまった・・・高いんだ、これが(溜め息)。

「鏡冠者」は、いとうせいこう作、萬斎演出の新作狂言である。2000年に初演。そういえば落語にも古典落語と新作落語があるし、能だって歌舞伎だってそうだ、と今さらながら気がつく。でも新作狂言というのは、全く無縁で来た私、パンフレットによると明治以降に作られた「新作」は300を下らないのだそう!!へぇ~(古っ)

「鏡冠者」は、山伏から貰った鏡に御神酒を供えよ、と主に言いつけられた太郎冠者が、蔵の中の鏡に御神酒を供えた・・・つもりで、勿論自分で飲んじゃうのだが、鏡から「武悪」の面をつけた鏡冠者が現れ、二人は全く対称の動きをし、楽しく舞ったりする。しかし、最後には・・・えっ? 鏡冠者は鏡に戻らないの。じゃあ太郎冠者は??

能楽囃子は、ふだん舞台の後方にいる囃子方の人たちが舞台の真ん中で演奏。純粋に音やリズムを楽しむ。鼓のお二人の声に、道成寺の乱拍子を思い出す。きりりと心地よかった。

「髭櫓」は、もう派手でめちゃくちゃ楽しくて、パブリックシアターでの公演にはピッタリだと思う。見どころは、立派な夫の髭を抜こうとする、妻(&女たち連合)との攻防。女たちはそれぞれ長刀や棒の先に鎌をつけたものなどの武器をもっているし、妻は背中に巨大な毛抜き!を背負っているのだ。狂言初心者にもオススメかな(こんなにいろいろ道具が出てくるのが狂言と思われても困るか?)

狂言だけの公演を見るのは、なんとなく物足りなさを感じたりもするのだけれど、これは「演劇的」で演目の構成とともに満足のいくものであった。かなり私好みに刺激的。ただし、もう少し安くならないかな、とは思う。

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2005.03.16

勘三郎襲名興行のあれこれ

kabuki02

写真は、襲名記念グッズの扇子とクリップ(3月3日購入)。
3月13日(日) 勘三郎襲名興行の夜の部を再び見に行った。
午前中、高校の卒業式があったため早起きしており、いろんな用をすませて歌舞伎座の席についたときには、すでに疲労気味。
でも、「歌舞伎座デビュー」の友人と開演前に文明堂でお茶していた時に、迫力あるオバサマと相席になったり、あちこちで高揚気分を味わった。

襲名興行が始まる前後には、テレビでもあれこれ特別番組などが組まれていて、「DVDよ、ありがとう」とばかりに、せっせと録画した(中でも、渡辺えり子と大竹しのぶがゲストの「特別な二人」は面白かった)。それらを見ていて、12月に勘九郎最後の公演「今昔桃太郎」を見に行っていてよかったなあ、とつくづく思った。演目が「桃太郎」でなかったら、行ってなかったかもしれないと思うと、なおさらである。
BSで放送された「口上」も楽しかった。来月は口上のある「夜の部」にも行くので楽しみ。

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2005.03.08

一大娯楽スペクタクル「児雷也」

3月8日(火) 「通し狂言 児雷也豪傑譚話」 11:00~ 於・京都南座

作/河竹黙阿弥 脚本/今井豊茂 演出/尾上菊五郎
出演/菊之助(児雷也)、亀治郎(綱手)、菊五郎(お虎ほか)、團蔵(仙素道人、八鎌鹿六)、松緑(月影照秀ほか)、松也(お辰ほか)

あるようなないような用事は大阪なのに、泊まっただけでとっとと京都へ向かう私って・・・。その上、菊之助が南座出演だから大阪行きを決めた、というのは半ば本当なんである。我ながらムムム。

今夜、夢にうなされるとしたら、
・巨大な、大蛇と蝦蟇と蛞蝓(カナで書くと気持ち悪いので漢字表記)の戦いのシーン。
・悪代官・八鎌鹿六(やかまし・かろく・・・あれれ、やかま・しかろく?)宅の、悪趣味ゴージャスなお虎・お辰母子。松竹新喜劇かしらん、というようなギャグ満載。松也くんのコギャル姿が似合いすぎ!
・地獄谷の迫力ある戦闘シーン。赤の色彩と太鼓の響きが強烈。
まあ、できれば美しい菊之助の姿を、夢の中でも見たいけれども・・・。

もともとは黙阿弥の作らしいけれど、全くの新作と考えてもらってよい(by菊五郎)とのこと。世界征服、じゃなくて「日ノ本征服」をたくらむ大蛇丸(がのりうつった月影照秀)と、彼によって滅ぼされた尾形・松浦両家の遺児、雷丸=児雷也と綱手(仙人の力で蝦蟇と蛞蝓の術を得ている)の戦い--がベースにあって、それを彩るあれやこれや、というところか。

感心したのは團蔵。威厳のある仙人と、おちゃらかシーンの悪代官が、どちらも素晴らしかった。また菊之助と亀治郎の息がぴったり合っていて、安心して見られた。松緑って、こういう悪役は似合うと思うんだけど、もひとつ迫力がないような気がした。
しかし菊五郎は、まず勅使「勇美之助」で出て、そのあとゴージャスマダムの「お虎」、最後の大団円で再び「勇美之助」なのだが、お虎があまりにもハチャメチャだったために、後の勇美之助で、私の中ではお虎のイメージが残ってしまった。お虎が出てくる八鎌宅の場では、竹本だって「コロンの香り~」なんて歌ってるしぃ。まさに「狂言」的な頭の切り替えの場面だったということか。

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2005.03.05

十何年来の「熱海殺人事件」

3月5日(土) 「熱海殺人事件 平壌から来た女刑事」 14:00~ 於・紀伊國屋ホール

作・演出/つかこうへい
キャスト/石原良純(木村伝兵衛)、春田純一(熊田留吉)、黒谷友香(水野朋子)、小川岳男ほか

私が初めて見た「熱海殺人事件」は、池田成志、山崎銀之丞バージョンだから、それほどふるい話ではない(といっても13、4年前?ではあるが)。今こうして観劇日記を書いたりするようになる原点は、ある意味で「熱海」なのかもしれない。でも、その後の「熱海」を全部見ているわけでもないんだけどね。

阿部寛が木村伝兵衛を演じた時にも感じたことだが、つかこうへいのパワーダウンは否めないのではなかろうか。いつものことながら、世間を震撼させた時事ネタをふんだんに盛り込んでいるが、あまりに入れすぎて散漫になっているような気がする。タイトルにもなっている北朝鮮問題はもとより、神戸、長崎、奈良の無惨に子どもが殺された事件や、和歌山のカレー事件、キトラ古墳(カビのことではない)など、私にはちょっと盛り込みすぎに思える。
民族問題に関する言及は、つかこうへいでなければできないだろうと思われ、そこここに重い現実を突きつけるのではあるけれど。
じゃあどういうのなら満足したのか、と言われると・・・。もっともっとエネルギッシュに、もっとカッコよく、くらいしか答えられない。いつも犯人役の小川岳男さんにも、もっと壊れてほしかったなあ。

春田さんの暗い感じの目は好きだけど・・・かつての熊田留吉・鈴木祐二さんをまた見たいよ~。

なんて言いながら、次回があるのなら、またきっと見てしまうに違いない。

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2005.03.03

あれっ、私って勘三郎ファン?

3月3日(木) 「十八代勘三郎襲名披露 三月大歌舞伎 夜の部」 16:30~ 於・歌舞伎座

「近江源氏先陣館 盛綱陣屋」 勘三郎(盛綱)、富十郎(和田秀盛)、芝翫、福助、児太郎ほか
「保名」 仁左衛門
「鰯売恋曳網」 勘三郎(鰯売猿源氏)、玉三郎(傾城蛍火、実は・・・)、左團次、弥十郎ほか

友だちから「初日取れたよ」と連絡が来て、行く~!となっていたので、「そういえば初日だったのか」くらいの認識だった。が、4時少し前に歌舞伎座前に着いたら人、人・・・。おしゃれな着物姿の女性も多く、開場を待ってる間もなかなか楽しかった。

本日の席は3階Bだが、その中では最前列。花道も多少は見えたし私には充分かも。やや開場の時間が遅れたせいもあるのか、「盛綱陣屋」が始まっても客席はざわついていて、落ち着くまで時間がかかった。最初のうち、勘三郎が精彩を欠いているように見えてしまったのだが。でも最後の見せ所はさすが!
芝翫、福助、児太郎の成駒屋三代が熱演だったように思う。子役には勝てません、ババはついうるうるしてしまうのだ、というところ。そしてやはり富十郎がいい。
相変わらず踊りはハテナの私ゆえ、またしても衣裳の色合いに目を惹きつけられた「保名」。
勘三郎のサービス精神が炸裂していた「鰯売」も、文句なしに楽しい上に、玉三郎も美しくて、まさに娯楽作品である。ただし、そういう「面白がる」感じが苦手な人もいるんだろうな、とも思う。

初日ゆえ、台詞が入っていない役者さんがいて、「盛綱陣屋」はちょっと興ざめだった。ちょうど(落語の)「中村仲蔵」下っ端時代のエピソードを思い出させるような、花道をたたたっと駆けてきて、そこで台詞はどうした?なんだもの。初日だからね、とは思うものの、芝居の流れが切れてしまった。

当然購入した襲名グッズなどについては、後日。

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