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2005.03.08

一大娯楽スペクタクル「児雷也」

3月8日(火) 「通し狂言 児雷也豪傑譚話」 11:00~ 於・京都南座

作/河竹黙阿弥 脚本/今井豊茂 演出/尾上菊五郎
出演/菊之助(児雷也)、亀治郎(綱手)、菊五郎(お虎ほか)、團蔵(仙素道人、八鎌鹿六)、松緑(月影照秀ほか)、松也(お辰ほか)

あるようなないような用事は大阪なのに、泊まっただけでとっとと京都へ向かう私って・・・。その上、菊之助が南座出演だから大阪行きを決めた、というのは半ば本当なんである。我ながらムムム。

今夜、夢にうなされるとしたら、
・巨大な、大蛇と蝦蟇と蛞蝓(カナで書くと気持ち悪いので漢字表記)の戦いのシーン。
・悪代官・八鎌鹿六(やかまし・かろく・・・あれれ、やかま・しかろく?)宅の、悪趣味ゴージャスなお虎・お辰母子。松竹新喜劇かしらん、というようなギャグ満載。松也くんのコギャル姿が似合いすぎ!
・地獄谷の迫力ある戦闘シーン。赤の色彩と太鼓の響きが強烈。
まあ、できれば美しい菊之助の姿を、夢の中でも見たいけれども・・・。

もともとは黙阿弥の作らしいけれど、全くの新作と考えてもらってよい(by菊五郎)とのこと。世界征服、じゃなくて「日ノ本征服」をたくらむ大蛇丸(がのりうつった月影照秀)と、彼によって滅ぼされた尾形・松浦両家の遺児、雷丸=児雷也と綱手(仙人の力で蝦蟇と蛞蝓の術を得ている)の戦い--がベースにあって、それを彩るあれやこれや、というところか。

感心したのは團蔵。威厳のある仙人と、おちゃらかシーンの悪代官が、どちらも素晴らしかった。また菊之助と亀治郎の息がぴったり合っていて、安心して見られた。松緑って、こういう悪役は似合うと思うんだけど、もひとつ迫力がないような気がした。
しかし菊五郎は、まず勅使「勇美之助」で出て、そのあとゴージャスマダムの「お虎」、最後の大団円で再び「勇美之助」なのだが、お虎があまりにもハチャメチャだったために、後の勇美之助で、私の中ではお虎のイメージが残ってしまった。お虎が出てくる八鎌宅の場では、竹本だって「コロンの香り~」なんて歌ってるしぃ。まさに「狂言」的な頭の切り替えの場面だったということか。

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