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2005.06.15

佐々木蔵之介の人気を実感!

6月15日(水) 「時には父のない子のように」 15:00~ 於・三鷹市芸術文化センター 星のホール

作・演出/蓬莱竜太 キャスト/佐々木蔵之介(原圭一郎・32歳)、佐藤隆太(原圭吾・28歳)

 平日の午後3時からの公演、しかも三鷹駅からバス便のホール、そして雨。にもかかわらず、千秋楽ということもあってか、(小さいホールではあるけれど)立ち見も出ていた。若い女性が圧倒的。たまに若者カップル、あとは私のような物好き? 「新・明暗」(2004.11.3の項参照)でのナイーブな佐々木さんが印象的だったのと、地の利もあってふらふらと足を運んだのだが、図らずも彼の人気を実感することとなった。

 二人芝居ということだけはわかっていて、ほかの予備知識はほとんどないまま。パンフには役のフルネームと年齢まで書いてあった。

 芝居が始まると、そこにはダークスーツに白いワイシャツ・ネクタイ姿の佐々木さんが。 あら、「新・明暗」と同じようなスタイル。一人で何を喋ってるの?落語?? と思いきや、「一人漫才」で名をなした父親が亡くなり、それを継ぐべく、明日の収録にそなえて自宅ビルの屋上で練習に励んでいるのだった。でも、どうやら彼の芸はツマラナイ。行き詰まっているらしい。そこへ、5年前に東京へ行ったきり音信不通だった弟が戻ってくる・・・なぜ?

 軽い笑いの場あり、ほとんど取っ組み合いのような場あり、1時間半の上演時間だが飽きることなく楽しんだ。兄弟の父親はあっけなく亡くなり(四十九日が過ぎたところらしい)、もういないのだけれど、圧倒的な存在感で彼らに、そして観客に迫ってくる。芸ひとすじの家庭、ずっと父親の背中を追っている(才能のない)兄、父親の期待ゆえに家を出た弟、と言葉にしてしまえばそれだけだが、かたちこそ違っても、息子(兄弟)にとって「父の存在」とは何か、という普遍的な問題を語っているようでもある。お笑いの世界の物語ゆえに、有名な父を持つ芸人の悲哀、なんてのもちょこっとだけ想像してみる。

 最後までウムムと思い続けたのは、やはり佐々木さんのスーツ姿。屋上での練習風景でもあり、スーツでいる必然性はないのだけれど、この意図は? あまりに似合っているだけに、どうも不思議である。佐藤隆太さんは全く初めて。弟のヤンチャな感じや、兄への思いなどが伝わってきた。

 

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