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2005.10.17

(あらためて)国立劇場歌舞伎見物

10月14日(金) 「通し狂言貞操花鳥羽恋塚(みさおのはな とばのこいづか)」12:00~

出演者/富十郎、時蔵、孝太郎、松緑、信二郎、梅玉 ほか

 あれこれ見に行ってますが、当然できるだけ安く見ようとしてるわけで・・・今回も、そんな機会を得て、急遽決定。出演者もかなり魅力的だったので。ポスターは毎日のように目にしていて(四ツ谷駅交差点の国立劇場掲示板にて)、知らず知らず刷り込まれてたかも。いつも以上に全く内容を知らずに(松緑の宙乗りというくらいはなんとなく知ってた)、のこのこ出かけて行った。で、会場に着いて、おや鶴屋南北か、そして平家物語・・・ またもや「おどろおどろな平家もの?」と思った次第。両花道でありました。

 全4幕8場の通し狂言といっても、「平家追討の院宣」は通しで出てくるが、それをキーとしたオムニバス、と言うべきものかな。だから、いつもの記事のように出演者と配役を並べて書くのが難しくてパス。役者さんにからめて大まかな印象などを書いておく。

 この芝居はとにかく富十郎丈と思っていたので、大詰まであんまり出番がなかったのが意外。唯一、序幕「だんまり」に油坊主で出て、侍(梅玉)、女(時蔵)と「院宣」をめぐって争うのみ。ここがおどろおどろしさの幕開けでもあり、不思議な面白さがあったけど、ストーリー上で後ろにつなげるのが難しかった(理解力のせいです・・・)。大詰(遠藤武者盛遠)は大活躍。でも第1場は、その前の幕切れで、松緑の豪快な宙乗りを見たゆえか、時間的にもダレるところなのか、今ひとつ・・・。だんだん盛り上がってきて、最後の「神護寺石段の場」は、はぁぁ満足でした。

 松緑って、「十二夜」のアホ役(ごめんね)をはじめ、ある種のイメージのある人と思うけど、今回は序幕(蔵人)と3幕(崇徳院)ともに、いいではありませぬか。といっても結局、崇徳院は魔道に入りおそろしい顔になるんだけれども。

 孝太郎も2役だけど、前半、崇徳院にからむ「松宵の侍従」は私には全くダメ。どうしてなのかなぁ。後半の渡辺亘の許嫁・薫は、とてもよかったと思うのに。信二郎は序幕の宗盛役で、すごい隈取りにビックリ・・・あんまりそういうイメージがなかったので。で、大詰の長谷部信連は、期待通りの武者ぶり。ここで、すっごく獅童と似てるよね、と実感。役者の家系は全く頭に入ってないから帰宅して調べましたよ、イトコなのか。この一族でいえば、時蔵の息子の梅枝が以仁王役で、品があって清々しかったなぁ。などなど役者さんのことを書くと長くなってしまう・・・。ほんとにそれぞれの役者さんをじっくり見られて、見直したり発見があったり、満足でした。

 そして、宙乗りという大がかりなものは勿論、随所におどろおどろしい仕掛けがあったのも楽しかった。はっと気がつくと、柱に血がついてたり。大詰最終場・石段のところはなかなか絵として記憶に残るものだった。(けっこう高い石段の上での立ち回りなんて、「階段落ち」を想像しちゃった、バカですかね) その建物がすべてすーっと消えて、月が皓々と輝き・・・美しい余韻。

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