« 「子ども劇場」と、はせみつこさん | トップページ | 女優2人だけの舞台 »

2005.11.12

仁左衛門直実がよかった!

11月11日(金) 「吉例顔見世大歌舞伎・昼の部」 11:00~ 於・歌舞伎座

息子」 染五郎、信二郎、歌六 「熊谷陣屋」 仁左衛門(熊谷直実)、雀右衛門(相模)、梅玉(義経)ほか 「雨の五郎」「うかれ坊主」 吉右衛門、富十郎 「文七元結」 幸四郎(長兵衛)、染五郎(文七)、段四郎(和泉屋清兵衛)ほか

 今日は「熊谷陣屋」を見に行ったようなものだなぁ、と思う。配役からいっても一番の楽しみだったのは勿論だが、久しぶりに時代物の醍醐味を味わったような気分。雀右衛門丈も、先月途中休演されていたのが嘘のようにお元気で嬉しい。舞台の上のピンとした空気が最後まで途切れず、それぞれのシーンが美しかった。

 さて、しょっぱなの「息子」は、雪の夜という設定でもあり、舞台上が暗い(客電も落としてるし)。しみじみと味わう作品かと思うけど、遅れてきた人が順次席についていく中では、それはほぼ不可能で、そういうストレスの方が勝ってしまったようである。・・・という意味では役者さんには気の毒。

 踊りは相変わらず分からないなりに見てます、という状況。進歩がないねぇ、と自分につっこんでおく。でも、どちらも舞台美術に拍手、という感じで、目で見て美しく、そして踊りも楽しく、というところ。

 で、困ったのが「文七元結」である。この楽しくなさはなんとしたものか。落語で言えば「細かいクスグリはどうでもいいから、本筋でしょ」と言いたくなるような・・・。もしかしたら、こういうのをニンじゃない、というのかしらん。染五郎の文七はよかったんだけどね。あ、でも受けてたとは思うので、百人に聞いてみたらば私は少数派?

 「熊谷陣屋」の最後、花道での直実の台詞「十六年はひと昔、夢であったなあ」(?) ほとんど花道が見えない席ではあったが、万感の籠もった台詞はまっすぐに届いて、なお印象深いものとして残っている。少し前に先代・仁左衛門の記録映画を見ていたから、(その映画に熊谷は登場しなかったが)、あまり時をおかず当代の熊谷を見られたのはよかった。夜の部ではやはり記録映画の中で見た「おさん茂兵衛」があって、配役からも見たいとは思うけれど、なかなか厳しいかも。

 

|

« 「子ども劇場」と、はせみつこさん | トップページ | 女優2人だけの舞台 »

歌舞伎・文楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「子ども劇場」と、はせみつこさん | トップページ | 女優2人だけの舞台 »