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2006.01.07

お正月から「南北」で満腹なり~

1月6日(金) 「通し狂言 曽我梅菊念力弦」 12:00~ 於・国立劇場大劇場

(外題は「そがきょうだい おもいの はりゆみ」と読ませる)

作・鶴屋南北 出演・菊五郎(大工六三郎/新藤徳次郎)、菊之助(おその/おはん)、團蔵(梶野長兵衛)、田之助(おかや)、信二郎(山姥の権九郎)、富十郎(工藤祐経/千葉常胤)ほか

 お正月は曽我もの、ということで、めでたい国立劇場の初春歌舞伎。この作じたいは、1838年以来上演されていなかったものらしい。全7幕の芝居のうち、いちおう前半が「時代もの」、後半(4幕目以降)が「世話もの」ということになっているのだが、そうとばかりは言えない、ほんとに「ないまぜ」の物語である。

 全体のあらすじをまとめる能力はないので(というか、まとめようがないかも)、いつものように印象などを。

Dsc00487  大きな流れとしては、千葉家の家臣、稲野谷某が殺されて奪われてしまった「天国(あまくに)の刀」にからむ、娘二人(おその、おはん)の数奇な運命の物語がある。それに無理矢理(?笑)曽我の仇討ちストーリーがくっついている感じかなぁ。

 出だし(序幕第一部)の「鎌倉雪の下年越の場」は、姉おそのと大工六三郎のなれそめ。からんでくる尾羽うちからした妓夫が、梶原源太のなれの果てだったりするのがなんとも。この遣り取りの場面が、ちょっと間延びしてたのは、まだ4日目だからかな。後半にまた見てみたいが。

 今回、松也くんは、第二幕の石部屋(質屋)のパープー若旦那と、第三幕・対面の場の化粧坂の少将で出演。若旦那は、マヌケ顔で全くの道化。児雷也のときのお辰といい、こんな息抜き場面が楽しい。・・・が、声があまりにも女方っぽかったなぁ。純然たる女の役は、とても美しいし良かったんだけどね。

 パープー若旦那とお金のために結婚する妹娘・おはん。祝言ということで、白無垢姿の菊之助がめちゃくちゃ美しい。でも、この子(笑)は、その夜、押し入ってきた盗賊の頭・新藤徳次郎とたちまちいい仲になっちゃって、数奇な運命をたどる、というのが、まさに南北の世界じゃあありませんか!! 先に雪の下で六三郎と行き合った姉・おそのだって、腕に「六三郎女房」と彫るんだし、ほんとこんなのが好きなのね、南北先生。

 「天国の刀」も様々な人の思惑と騙し合いの果てに、めでたく持ち主のもとへ戻り(あっ、六三郎はもともと曽我家の家老の弟なのであり、おそのは主家筋の娘・・・だったかな)、めでたしめでたしとなる、その大詰め、傘を相手にした立ち回りがとても美しかった。花四天じゃなくて、傘四天? 傘の色合いが綺麗(よき 琴 菊の文字入り)。最後に手ぬぐい撒きもあった。

 ほらね、こう書くと、曽我の対面(鴫立沢対面の場)とかが出てこないよ~。曽我五郎時致が松緑。そして、徳次郎一味の中で、全くの悪役をつとめた團蔵さんが、やっぱりいい味だったと思うな。

 画像は、曽我ものにちなんでロビーで売られていた小田原の名産品のうちから。今日は新春ではあるし、演目にちなんで「梅」の羽織を着ようかと思っていたのだが、このところの怠惰な生活で、早起きできずに断念。でも、おめかししている人も多くて、母親の4、50年前の羽織を着て行かなくてよかったかも、と、やや負け惜しみ・・・。

 

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