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2006.02.13

文楽を見ながら江戸時代に思いを馳せる

2月13日(月) 「文楽公演 第一部」 11:00~ 於・国立劇場小劇場

「御所桜堀川夜討 弁慶上使の段」豊竹新大夫/鶴澤清志郎、豊竹十九大夫/豊澤富助、玉女(弁慶)、紋寿(おわさ)ほか 「関取千両幟 猪名川内より相撲場の段」豊竹咲大夫・松香大夫ほか/鶴澤燕二郎、豊澤龍聿(胡弓)、文雀(おとわ)、玉也(猪名川)、文司(鉄ケ嶽)ほか

 今月の文楽は3部制だが、まず演目だけで、見ることを決めてしまったこの第一部。すなわち、12月の歌舞伎座・弁慶上使が記憶に新しいからで、文楽ではどんなの?という興味からであった。

 結論から言うと、文楽では、より弁慶が際だつのだと思った。12月に見た歌舞伎だと、おわさはもっとオンナオンナしていて、その部分をたっぷり見せたように思うけれど、あくまでも弁慶の心情に力点があるんだな、と。大夫さんも、前半のにぎやかで明るい場面を新大夫さん(渡辺正行イメージ)、弁慶が現れてからを重々しく十九大夫さんだったから、よけいに場面のコントラストが鮮やかだった。

 「関取千両幟」は相撲取りが主人公。江戸時代の相撲は、今からは考えられないくらい大きな存在だったんだよね(あんまり興味がないんで考えたこともなかった)。ストーリーは単純で、恩ある人のためにお金が必要で八百長をしようと思った猪名川だが、祝儀を得て八百長をせずにすんだ、しかしそのお金は実は妻が身売りしたもの・・・という、ちょっとワケわかんないような、いかにもの話。「八百長をする」と決心するところで、女房が猪名川の髪を梳く場面が眼目らしいのだが、最初、胡弓がどうもなじまなかった(音量が大きすぎるように思うんだけど)。だんだん自然に聴けてはきたけれど。それと、実際に相撲を取るわけではなくて、その間、舞台上には浅黄幕が降りており、三味線のソロステージ!音で表現するようだ。実際にこの場面で「待ってました」の声がかかり、曲弾きも含めてかなりたっぷり。初めてだったから、ほぉぉ、と感心するばかり。

 弁慶といえば女性には無縁だったというのが通説(? 「弁慶と小町はバカだなぁかかあ」だったっけ)。そんな弁慶も実は娘がいて、運命の非情なめぐりあわせに生涯一度の涙を流す。ましてそれは、武家の世界の、庶民から見ればばかばかしい「主君大事」の発想で・・・。義経-弁慶の人気というか同情みたいなものもあるのかな。と同時に、これを楽しんだ人々のしたたかな強さも思ってしまうなぁ。相撲に関しても同様で、ちょっとばかり当時の人のことを想像しながら見ていたのでした。

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