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2006.02.22

文楽の「小鍛冶」

2月20日(月) 「文楽公演 第2部」 14:00~ 於・国立劇場小劇場

小鍛冶」三輪大夫・津国大夫ほか/鶴澤清友ほか、人形:勘弥(宗近)、清之助(老翁じつは稲荷明神)、玉志(勅使) 「曾根崎心中生玉社前の段 津駒大夫/寛治 天満屋の段 綱大夫/清二郎 天神森の段 文字久大夫、咲甫大夫、睦大夫ほか/団七、団吾ほか 人形:簑助(天満屋お初)、勘十郎(徳兵衛)ほか

 第1部を見たのは先週の月曜日。あの時は空席もちらほらしていたが、今日は「満員御礼」である。もともと、「曾根崎心中」には玉男さんがご出演の予定だったのが大きいのだろう。演目や開演時間なども関係あるかな。初めて2列目で見る(でも、すっごく床に近くて、あまりいい席ではない)。

 その床そばという席のおかげで、「小鍛冶」の三輪大夫さんの声の迫力は、身をもって体験した(笑)。「小鍛冶」は能から来ていて、珍しく能を先に見ていたのでちょっと興味深かった。文楽にもそんな能由来のものがあったなんて、と初心者はビックリ。・・・で、幕が開くと、歌舞伎同様に鏡板があり、人形は「揚げ幕」から登場する! というわけで、初めから終わりまで、舞台に釘付け状態。いわゆる「後シテ」部分では鏡板はなくなり、注連縄を張った「鍛冶壇」がしつらえられて、そこで宗近と稲荷明神が剣を打つ。そのトンテンカンのリズムと三味線、そしてお囃子と、「音」も面白かった。松羽目ということもあって、荘重な感じで緊張感も心地よかった。

 ところが、これで集中力を使い果たしたかのように、「曾根崎心中」の特に生玉社前で、しばしば意識を失ってしまった。最近では珍しいんだけど、トホホ。天満屋~天神森の段は、人形だからこその美しさを堪能した。生身の人間が演じるのではないからこそ、より純粋な感じで見られるのかなぁ、うまく言えないけど。途中、浄瑠璃で1カ所、ピピッと反応してしまうところもあった。天満屋に来た九平次が徳兵衛を悪し様に言うところで、「・・・どうで野江か飛田もの」のくだり。最近読んだ「悪所」に関する記述に出てきたばかり。一度、「曾根崎心中」の地にも行ってみたい。

 住大夫さんは第3部にご出演なので、今回はパス。3部全部に行くのは経済的にも大変である(安い席が少ないので)。でも、1、2部でいろいろ面白い演目にめぐりあえたのはよかったし、能-文楽-歌舞伎それぞれの楽しさを、これからも追っかけたいと思う。

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