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2006.03.24

遡って② 狂言を見て頭スッキリ

3月19日(日) 「ござる乃座 35th」 14:00~ 於・国立能楽堂

井杭」裕基(井杭)、万之介(何某)、万作(算置) 「六人僧」萬斎(参詣人)、石田幸雄・深田博治(参詣人)、高野和憲・竹山悠樹・月崎晴夫(妻)

 誰かにチケットを譲る、あるいはもう席を空白のままにしちゃう、ということも考えた日曜の「ござる乃座」。結局自分で行ったことの何割かは、あまりに良い席なのにそこを空白にしてしまったのでは演者にも観客にも申し訳ない、という気持ちから。でも、そんな気持ちが「吉」と出て、思わぬ気分転換になってエネルギーが湧いてきたのであった。

 「井杭」に出演の裕基くん。初めて見た2年あまり前の靱猿(大阪)から、ほんとに月日の経つのは早いものである。もはや堂々たる舞台! この井杭という演目がまたよくできていて、子供の可愛らしさ満開、なんだもん。小さい子を構いたがる大人(老人)=ここでの何某はついいつも井杭の頭を軽くはたいてしまうのだが、それはいかにもありそう。大人がかるく頭を撫でたくらいのつもりでも子供にはえらい迷惑? そして頭巾をかぶって姿を消してからの、いたずらぶりも、すごく現代にも通じそうなんだもの。そして、底にあるのは子供への温かい視線なのだと思う。

 「六人僧」は、なんとまあ落語の「大山詣り」のもとになったものらしい。初めて知ったのでビックリ。今まで、6人くらいの人が登場する狂言だと、1対5、というパターンが多かったのだが、これは1対2(参詣人ABC)→1対2(参詣人Aと、BCの妻)→1対4・・・と、なかなか複雑に場面転換がなされる。そして、私たちが見ているところで僧形になる=頭巾をかぶり衣を替える、という仕掛けも面白くて、目が離せなかった。こちらは結局、落語のようにはならなくて、みなが仏道に入るというあたり、へぇぇと思いつつも、当時の宗教観みたいなものは?なんて考えたりもして。

 狂言がお能の間の息抜き的部分をになうように、根をつめたりしている間に、ぽっと頭の緊張を和らげてくれたようで、すごくスッキリ元気になった。これは思わぬ効用(?)だったなあ。

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