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2006.03.14

スタンダードは歌舞伎なの? 私の「十二夜」

3月14日(火) 「十二夜」 19:00~ 於・新国立劇場小劇場

作/ウィリアム・シェイクスピア~小田島雄志翻訳による~ 脚本・演出/山崎清介 出演/伊沢磨紀(セバスチャン/マライア)、堀井貴一(オーシーノ公爵)、円城寺あや(フェステ)、佐藤誓(サー・アンドルー)、植本潤(オリヴィア)、戸谷昌弘(マルヴォーリオ)、土屋良太(アントーニオ)、大内めぐみ(ヴァイオラ)、山崎清介(サー・トービー/船長・フェービアン(人形))

 去年、にわかに私の中に「十二夜旋風」が吹き荒れた。もっちろん「NINAGAWA 十二夜」のためである。今日はその余波とでも言えようか。実はここ数年、山崎清介の「子供のためのシェイクスピア」は気になっており、ちょうどいいや、というところでもあったのだ。

 出演者をいつものように、「ほか」を使って略すのではなく、ずらずらと並べたのは、これで全員だから。そして、オーシーノ公爵←→大篠左大臣、といった役名の対比も面白いかな、と自分用に。

 出演者が全員黒い帽子に黒いコートで(個別の役になる時にはその衣裳で)、群衆的な他の役割も担い、舞台もきわめてシンプル。手拍子など身体を使った表現が印象的である。構成にしても道具の使い方にしても、極めて計算された、しかし「人の手による素朴さ」みたいなものが漂う。

 訳者の小田島さんがパンフレットの中で、「僕の翻訳を使っているのは半分くらい、いやもっと少ないかもしれない」が、大事なところは「しっかり役者としての台詞を使っている」と書いている。確かに・・・ヘンテコリンなギャグ(「どんがらがっちゃ、どんがらがっちゃ」で国松がわかる人がいったい何人いるのか)も繰り出される。カーリングのポーズもあったね。マライア、トービー、アンドルーが夜中に大騒ぎする場面が、大縄跳びだったのが笑えた。これがなかなか。ハンパじゃない!・・・でありながら、確かに肝心なところはシェイクスピアそのまま。う~む、不思議だ。

 休憩を挟んで、前半は見ている方も(私のように初めてこのカンパニーを見る人もいただろうし、登場人物をつかむのに苦労も?)、硬い感じがあったのだけど、だんだんほぐれていって、後半かなり爆発してましたね~。

 役者さんでは、オリヴィア役の植本潤さんが出色。「きわもの」っぽいけど美人だし。と思ったら「花組芝居」の人であった。伊沢さんの声も魅力的だったなぁ。

 このところ意図したわけでなく、歌舞伎見物が続いていたのだけれど、こういうアコースティックな雰囲気の芝居の味はまた格別。いろんな「十二夜」を見てみたくなった。

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