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2006.04.06

口上は賑々しかったけれど

4月5日(水) 「四月大歌舞伎 夜の部」 16:30~ 於・歌舞伎座

井伊大老」吉右衛門(井伊直弼)、魁春(お静の方)、富十郎(仙英禅師)ほか 口上 「時雨西行」藤十郎、梅玉 「伊勢音頭 油屋、奥庭」仁左衛門(福岡貢)、時蔵(お紺)、福助(仲居万野)、東蔵(お鹿)ほか

 今月は六世中村歌右衛門五年祭追善の興行である。東蔵さんの息子・孫が、それぞれ松江と玉太郎を襲名(初舞台)する披露目でもある。口上には雀右衛門丈や又五郎丈も加わっていて、とても豪華だったけど、やはり大名跡の襲名のような派手さはない。というか、演目もかなり地味だと思う。それぞれに歌右衛門ゆかりのもので(最後の舞台が井伊大老のお静の方、とか)、思い出がいっぱいある人には懐かしい・・・?

 「井伊大老」はただでさえシンミリした話で場内も暗いのに加えて、開演直後だからザワついていて、集中できるまでに時間がかかった。その時にはすでに富十郎丈は去ったあと! うーん。

 「時雨西行」も、江口の遊女という人物には惹かれるけれども。うーんうーん。

 ということで、そもそも今月の目当ては「伊勢音頭」仁左衛門なのでありました。どんな福岡貢なのか、と。でも、これもとっても地味だったのよね~。私の頭の中では、伊勢音頭の賑わいをバックに行われる殺人が、よりフワフワした感じ(この世ならぬ物に操られてるような)と思っていたのだが、そもそも考え違いだったのかなぁ。

 そして初役という福助の万野が・・・。憎々しさを前面に出した化粧も表情も、「なんかちがう」と思いつつ見ていた。福助にとってはある種、実験のようなものかもしれない(と、口上を聞いて、この役を見て思った)。ついでに。勘太郎がお岸なのだが、こういう「健気な女」があんまりはまり役にならないでね、と思ってしまう。

 團蔵さんの岩次、梅玉さんの料理人喜助がけっこう好きだったのと、着物、浴衣の柄などが楽しかったのではあるけれど。とにかく全体をおおう沈んだトーンは最後まで変わらなかったので、ぐったりだった。

 終演は8時50分くらい。そこから寄り道もしていないのに、家に辿り着くまで3時間もかかるってどういうことよ! 車とぶつかった電車の1本後のに乗っていて、しばらく車内に閉じこめられていた上に、先へは進めず、出発地点までやっとこ戻り、別の路線からタクシーの長蛇の列に並び・・・冴えない一日だったってこと?

【追記】↑余計なことを書くから忘れていたことども・・・☆口上のバックの襖絵が、一面の淡い桜と道成寺の鐘でとても美しかった。☆チラシを見ると仁左衛門の貢は「上方系」とのことで、「いい人」ぶりに重点があるのかしらん。☆与三郎といいこの貢といい、仁左衛門と羽織(の扱い)っていうのは、目を奪われるものが。

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