« 夏の夜は、花園神社野外劇 | トップページ | OH! 大倉孝二 »

2006.07.19

トリイホールでの「二人会」あれこれ

(7月9日「柳亭市馬・柳家喬太郎二人会」) 

チョー方向音痴を自覚しているくせに、予習しない。おまけに「うろ覚え」で、前日の新幹線の中では、会場:ワッハホール(トリイビル内)と思いこんでいた私。ほんとはトリイホール(上方ビル内)なのに。近くにある「ワッハ上方」というホールと頭の中でミックスされちゃったらしい。ホール名を誤解してるんだから、いくら地図を持っていても役には立たないさ。でも、さすがにこんな私を見越していたのが、今回の落語会の主催者にして市馬ファンのSさん。事前にもらったメールをよく見るとちゃんと会場名や電話番号も書いてあった(←会場名を見落としていた、ザルの目のわたくし)。

 2時開演で11時から整理券配布とのこと。私が着いたのは12時20分くらいかなぁ・・・すでに48番! 1時20分に戻ってきてくださいと言われ、しばし近くを散策。初めて法善寺に行った(うろうろしてたら行き当たった)。・・・って、なかなか本題に入らなくてスミマセン。

 トリイホールはやけに天井が高くて、奥行きが小さいという印象。で、大阪の落語会には「お茶子」さんというのがある(いる)んだね。プログラムには「高座番」と書いてあったけど、東京では前座さんの仕事である高座返しをする人。それだけじゃなくて、まず挨拶もされて、私なんかそれが珍しくて、ほ~ほ~と凝視してしまった。彼女はお仕事をしつつ落語を聞きまくり、自宅でも落語会を開いちゃうような行動派らしい。もっと「お茶子」について知りたかったけど(終演後少し話す機会があった)、「お茶子とは」という基本を聞いているとは想像もつかなかったらしい。「お茶子クイーン」だったとか、志ん朝さんの高座返しをしたこともある、などなどは伺った。でも、お茶子って? 大阪では前座さんは高座返しをしないの??

 仲入り後の市馬師匠は、相撲の呼び出しと相撲甚句でノドを披露。でも実は大阪の噺家さんに甚句を得意とされている方がいらっしゃるらしく、ちょっと遠慮されたような気配も。この2席目の「夢の酒」は、大阪ではほとんど聞けない噺とのことで、後で「初めて聞いた」「夢の酒というんですか」などなどの声が聞かれた。で、実はこのところ「七段目」をよく聞いたし「片棒」もそうだけど、それらの「派手な噺」じゃなくて、「夢の酒」みたいなふわふわっとした他愛ない噺もけっこう好きだなぁと思ったことだった。聞いてて疲れないっていうか、うふふと自然に楽しめる感じ。

 喬太郎さんの新作には特に、独特の「屈折」が感じられる。聞いてから10日も経つと、そういう記憶が残っているのみ。いっぽう「死神」は、久々に彼の古典を堪能。ものすごく「演劇的な落語」だと思ったのだけど、それはひたすら演者のキャラクターによるのでしょう。ああ呪文は「あじゃらかもくれん相撲甚句、どすこいどすこい」であった。

 東京でなかなかこの二人の会は開かれない・・・。思い切って行って(ついでを拵えたとはいえ)、想像以上に楽しかった。それはたぶん「大阪」という土地で聞くということが、私にとっていちいち新鮮だったから、というのも大きい。たぶん市馬、喬太郎のお二人にとっても、他の土地でない、「大阪」ならでは、の部分もあるんじゃないかな。全く一期一会とはよく言ったもの、と思う。

|

« 夏の夜は、花園神社野外劇 | トップページ | OH! 大倉孝二 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

落語」カテゴリの記事

コメント

良い!
そうですね、江戸まで行かなくても上方があったのでした。
でもなんででしょう、私の中では落語=江戸=粋
大阪は漫才のイメージなのですよ。2度行った吉本も落語は創作落語でした。
大阪まで直通バスで2時間です。そうか、行こう大阪
何かのキャンペーンみたいだ(^-^)

投稿: Mom | 2006.07.19 23:37

そうそう、行こう大阪!ですよ、Momさま。
今まで大阪には寄席はなかったけど、もうすぐできるのではなかったかしら。あと、京都国立博物館でも時々、落語が聞けたように思いますし。
大阪の落語事情は、いつかSさんが教えてくれるかも。
「お~~い」(と、一応Sさんを呼び出しておこう)

投稿: きびだんご | 2006.07.20 00:15

は~い、遅くなりました。Sで~す。
まずはお茶子さんのことから、現在上方には真打制度がないから、
前座制度もないのです。会のトップに出る人を前座さんと言うことも
あるみたいですが、東京の前座さんとは違うと思います。

大阪に昔はあった寄席で高座返しとか、楽屋のお世話、
客席のお世話などをされていたのがお茶子さんです。
↓に詳しく載っています。

http://www.asahi.com/kansai/beichou/OSK200604040017.html

現在は落語会によって、まちまちですが、トップに出た若手の人が
高座番をすることもあったり、トリイホールでご覧になったように
女性がすることもあります。こういう女性も専門職としているわけではなく、
普段は他のお仕事をされていて、その時だけお茶子さんを務めています。

というような事でお分かりいただけましたか?>きびだんごさん。


>Momさま

是非、大阪へ~。お待ちしていますよ!
関西の落語会情報は↓で、どうぞ。
http://ra-ku-go.com/netanotane/

投稿: S | 2006.07.22 00:35

Sさま。丁寧なご説明ありがとうございます。
(^_^)v
そうか、真打制度がないということは前座もいない、ってことなんなんですね。上方落語は、見台を使う、噺の中に三味線などが入るといったわかりやすい特徴以外にも、いろいろあるんだ~。
東京の寄席では「お茶子」さんといえば、場内案内係という感じだけど、同じ名前でもずいぶん違いますね。

投稿: きびだんご | 2006.07.22 09:29

S様、有難うございます。京都でもやってるんですね。
これからちょっと忙しい時期なんで出にくいですが
今後の楽しみが出来ました。

投稿: Mom | 2006.07.24 00:10

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 夏の夜は、花園神社野外劇 | トップページ | OH! 大倉孝二 »