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2006.10.01

「三軒長屋」の登場人物は、合計何人?

9月29日(金) 「いわと寄席 柳亭市馬の日」 19:00~ 於・シアターイワト

開口一番(市丸・子ほめ)、市馬・三軒長屋--仲入り--市馬の好きな寄席の唄(ゲスト・田中ふゆ、司会・加藤浩)

 6月につづき、2回目の「いわと寄席」。プロデューサー氏はどうしても市馬師匠に歌わせたいのね、という感じだなあ。今回も長講1席と、お囃子・唄・踊り。最後に大きなおまけつき! 開演を待つ時間も、遠来の客(私が左端に座って、お隣は大阪から・その右の人は名古屋から!)と、楽しくお喋り。

 市丸さんは、一番弟子の市朗くんとは全く違う雰囲気で、女性が出てくる噺なんかが似合いそう。「子ほめ」、ちょっと早口というのか、口調の何かが気になった、はずなんだけど、一晩たったら忘れちゃった。ところで「子ほめ」のオーソドックスなサゲは、面白くないよねえ(と、聞くたびに思う)。

 「三軒長屋」を聞くのはとても久しぶり。今回、聞きながらハッとしたところがあった。今までボンヤリしてたんだろうと言われればそれまでだけど・・・。それは、はじめの方の、かしらの家に、大勢の若い衆がやってくるところから。一人ずつとの姐さんのやりとりが、すでに「大勢感」たっぷりでイントロ状態なんだけど(と書きながら思った)、与太郎が出てきて姐さん、辰の3人でする会話が、まさにほんとに3人なの!! だから噺に厚みや勢いが出るのかしら。この「ハッ」とした感覚のまま噺を聞き続け、あっという間の1時間、というわけ。かしらの家の喧嘩騒動と、同時並行で起こる剣術指南のヤットウざんまい、間に入ってる伊勢勘・・・。つい伊勢勘に同情したくなるすさまじさだった。

 人物の描き分け、というのはよく言われるけど、こんなに登場人物が(同時に)大勢いて、それができれば、ほんとに面白いものなんだ、ということがよくわかった。そういえば、前に聞いた時は、姐さんの気っ風に注目したんだっけ。そういう噺の中の一人じゃなくて、人物群と場面のヤマ、みたいに「まとまり」として捉えながら、聞いていた・・・ように思う。

 仲入り後は、真ん中に三味線の田中ふゆさん、上手側に市馬・市丸、下手に加藤さんで、まず「出囃子」メドレーは春團治師匠の「野崎」から。円生、志ん生、志ん朝などは、CDで聞いてるからなじみがあった。ふゆさんは端唄も披露され、ほんとに空気がはんなりしっとりして、よかった。そうそう「相撲甚句」はあんこに六代目小さんの披露パーティで歌ったもの(市馬・作)が入って、貴重なものが聞けた。踊りはお稽古中の市丸さんもがんばり、市馬師匠は「深川」。私は踊りを見るのは初めてじゃないかなあ。

 これでおしまいかと思いきや・・・でも、終わり方としては寂しいよな、と思ったら・・・、最後に来ましたか、の「俵星玄蕃」。うむむむ、構成的にもよくできてるよね。寄席の唄かと言われればナンだけど(笑)。

 

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コメント

「三軒長屋」も相当羨ましいのですが、出囃子メドレーというのも捨てがたいですね。春團治師の「野崎」というのは、先代文楽と同じということなのですか?とここまで書いてネット検索をしたら、他にも何人かいるのですね。はじめて知りました。

投稿: 久々クァン | 2006.10.01 23:47

おぉぉ久々クァンさま
出囃子、もっと聞きたいくらいでした。客席のリクエストも募ってくださって、「○代目柳好(たぶん)」などはお客さんから。市丸くんも並んではいたけど、あまり仕事はせず(できず?)、市馬師匠が2種類の太鼓を。「野崎」いいですね~。

投稿: きびだんご | 2006.10.02 08:18

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