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2006.10.01

「小松と書生」の、ウディ・アレン

10月1日(日) 「漂う電球」 14:00~ 於・本多劇場

作/ウディ・アレン、翻訳/鈴木小百合、演出/ケラリーノ・サンドロヴィッチ、出演/岡田義徳(ポール)、高橋一生(スティーブ)、広岡由里子(イーニッド)、伊藤正之(マックス)、町田マリー(ベティ)、渡辺いっけい(ジェリー・ウェクスラー)

Denkyu  タイトルを、「小松と書生」の……としたのは、もちろん昼ドラの「吾輩は主婦である」の役名から。私の周りではあのドラマですごく盛り上がって、中でも、岡田義徳と高橋一生の二人は、ずっと、小松と書生と呼んでいるくらい。そういう時期に、この芝居の情報を見つけて、一も二もなく見ることに。いや、ほんとはウディ・アレンの作だし、演出がケラだし、うむむむ、という不安(理解できるのか、みたいな)があったんだけど、でもまあ勢いで。ウディ・アレンて、昔むかし、ちょっと背伸びして映画を見てたんだっけなぁ。

 画像はパンフレットを開いたところ。「漂う電球の作り方」のページ。このパンフは内容もあって(対談が2つ)、800円ってところが一段と嬉しい。

 舞台は1945年(戦争後)のブルックリン。ポールとスティーブという高校生の兄弟がいる一家の物語である。舞台上のセットもずっと、この一家のアパートメントで、玄関ドアに続くリビングと兄弟の部屋。

 いま風に言うなら「負け組」、家族はそれぞれに問題をかかえている。特に長男のポールは、自分の世界に籠もっていて、手品の練習ばかりして学校もさぼっている。6歳の時のIQが148という「天才」なので、母親の期待は大きい。でも本人は、人と交われない吃音の少年。弟は・・・放っておけば不良になっちゃいそうなタイプで、兄弟喧嘩もするけど、兄思いではあるね。こんな息子たちを持った母イーニッドは、賭け事で一攫千金を夢見る亭主(←しかも当てたら愛人と西部へ行こうと思っている)と諍いを繰り返す、キッチンドランカー。え~、暗い話みたい? 実は、あちこちに笑いがちりばめられていて、重くはない。・・・でも、これからどうすんのよ、イーニッド!という幕切れだなあ。

 イーニッドは「息子の本当の姿」を見ようとしない、愚かな母。そりゃあ、ポールも苦しいよね。でも、彼をなんとかしてやりたい! だから、手品で身を立てられるように、大物エージェント(だと思っていた)のウェクスラーの前で、手品を披露させようとする。イーニッドは自分と息子、ウェクスラーとその母、という二重の「母子関係」の壁に行き場がなさそうである。

 広岡由里子とケラのユニットによる公演なのだが、彼女のうまさで芯がしっかりしたものになっていたと思う。つい、「母親と息子」という身近な視点で見てしまった。岡田義徳は、夏に見た「GS近松商店」でも、吃音のあるナイーブな子だったので、うへへ、またか、という思いはぬぐえなかった。弟はちょっととらえどころのない役で、不思議な存在。高橋一生が浮いてたのか馴染んでたのか、よくわからない。むしろ難しい役かも。

 最初に「1945年」と示されたわりには、時代性はあまり感じられなかった。

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コメント

私も我輩は主婦である楽しみに観てました。
ミッチーとか尾見としのりとかもっていうか、みんなおもしろかったですよねえ。
仕事が休みの日しか見られませんでしたけど。

投稿: | 2006.10.03 14:35

名前入れるの忘れました。

投稿: まー坊 | 2006.10.03 14:36

そうか、名前を入れなくても書き込みはできるのね(^_^;)

吾輩、実はずっと見てなかったんですよ。最後の10回だけリアルタイムで(録画して)見て、それと並行して、第1回からのDVDを借りて見る、という荒技だったの。だから1~15と30~35は見てるけど、間が抜けてて、後からやっと見た、なんてヘンテコな見方でした。

このお芝居の二人は、「小松と書生」に近いイメージでした。小松、じゃなくてポールも眼鏡だったし。

投稿: きびだんご | 2006.10.03 22:51

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