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2006.11.19

笑った! 濃ゆい人々のあったか芝居

11月18日 「八百屋のお告げ」 19:00~ 於・東京芸術劇場小ホール2

作/鈴木聡 演出/鈴木裕美 出演/松金よね子(水野多佳子)、岡本麗(小西邦江)、田岡美也子(本田真知子)、加納幸和(坂手川正信)、井之上隆志(松原光夫)、佐藤二朗(芹沢保)

 3人の女優による「グループる・ばる」の20周年記念公演。私は前回の「片づけたい女たち」が永井愛の作・演出だから、というので見に行ったのがきっかけだから、2回目である。加納さんが出演、というのも大きな魅力だった。それに、チラシによると、作者が鈴木聡さんでタイトル「八百屋のお告げ」なんていうと、どうしたって落語の「占い八百屋」を連想しちゃうんだけど・・・。第一、この会場には、落語を聞きに行ったことしかなかったから。

 いや~、落語にはまるで関係ないけど(当然か)、大人な笑いですごく面白かったよ! カーテンコールでの松金さんの挨拶によると、23日の夜公演チケットがまだ余裕ありとのことなので、大人のみなさん、どうですか?(その場合は読まないでね)

 テレビでお馴染みの女優3人が、年齢的にも「等身大」の役を演じるのは、「片づけたい女たち」と同じ。私よりはちょっと「お姉さん」だけど、よくわかるのよ、その感じ、というところかな。今回3人は学生時代の合唱サークルで一緒だった時からのつきあいで、松金=熟年離婚して子どもたちも遠くにいる、田岡=夫と二人暮らし(離婚を思いとどまった?)、岡本=独身の恋多き女で、不倫相手の通夜当日。

 舞台は一人暮らしの水野多佳子(松金)の家。彼女が、よく当たるという八百屋さんから「今夜12時に死ぬ」というお告げを受けたところから始まるドタバタである。だって、誰も信じないじゃない? そんなお告げ。だけど、言われた本人は否応なく自分と向き合うことになる。親友2人も、バカバカしいと思いつつも彼女を思えばこそ、の反応(でも、自分優先だったりもする)。そのあたり、そもそもの設定は非現実的なのにリアリティがある。

 そこへやって来る、セールスマン・加納や、同じお告げを受けた宅配便屋・井之上(この二人が、互いにラーメン評のブログをやっていた、というのもおかしい)。そして、彼女たちの憧れの君だった男の息子・佐藤。この3人が、別々のベクトルで濃ゆ~いオーラを放っていて、傑作だったなぁ。

 ほんとに泣き笑いの人生、いろんなことがあるよね。でも、誰かとつながって生きていくのは悪くない。大人だからこそ友達がいれば幸せだ。そんなほっこり感に、笑いながら満たされていって、楽しかったなぁ。歌のシーンもよかった。私も力を出したいときは「フニクリフニクラ」と歌おうかしらん。

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