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2007.03.08

1969年はどんな年でしたか

3月7日(水) 「僕たちの好きだった革命」 14:00~ 於・シアターアプル

企画原案/堤幸彦 企画原作・脚本演出/鴻上尚史 出演/中村雅俊(山崎)、片瀬那奈(未来)、塩谷瞬(日比野)、GAKU-MC(ラッパーのタイム・キック)、大高洋夫(教頭)ほか

 いつもだと、あまり観に行くタイプの舞台ではないような気がするのだけれど、なぜか、ついふらふらと・・・。出演者にではなく、設定に興味を持ったから、ということかな。学生運動の華やかなりし1969年、高2の時に催涙弾を受け、そのまま眠り続けていた男が、30年後に突然目を覚まして、もとの高校に復学する。何しろ、30年前で彼の時計は止まったままだから、クラスメートの言葉も意識も社会情勢も、すべてがチンプンカンプン。

 そんな彼が、少数のクラスメートとともに「自由な文化祭」のために戦うのだが・・・。

 紗幕やブレヒト幕(多用)を使った場面転換がスピーディーな印象。私自身は、さすがに1969年の学生運動の時代には間に合っていないので、「そういうことがあった」という認識しかないが、もっと上の世代ならば、また受け止め方は違うのだろう。

 でも、自分を表現する歌が、当時はフォークであり、30年後にはラップで、音楽としては違うかもしれないが「湧き上がるもの」という意味では同じだなあ、とか、1969年には「未来」を信じて戦ってたのか、とか、笑いながらも考えてしまう部分が多々あった。

 意外にも(失礼)、片瀬那奈がよかった。発声がしっかりしてるし、山崎の理解者になっていくのが自然だった。反面、塩谷瞬はがんばりましょう、という感じかなー。中村雅俊って、こういう役にはピッタリかもね。一人詰め襟だけど、なんか郷愁を誘われる(?笑)。

 実はストーリー上、30年前に一緒に戦っていた仲間、兵藤は今はこの高校の教頭で「管理する側」、そして兵藤の恋人であり皆のマドンナだった文香は未来の母親。それぞれに、癒しがたい傷を抱えている。この母親が、実際に精神的に現在も病んでいるようなのだが、今ひとつハッキリしないというか観念的だった気がする。教頭の方はある意味、わかりやすいんだけれども。

 さらに、実はこれらの話は、その後、母校の教師になった日比野の回想という形(未来の手記)で語られていた、というなかなか手の込んだ構成。封印されてしまった2ヶ月間の出来事だけれど、決して「なかったこと」にはならない。

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