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2007.05.19

二夜連続の独演会

5月15日(火)「市馬落語集上巻 16日(水)下巻 いずれも19:00~ 於・国立演芸場

上巻:開口一番(市朗・道具屋)、市馬船徳--仲入り--東京ボーイズ(歌謡漫談)、市馬らくだ 下巻:開口一番(市丸・出来心)、市馬首提灯--仲入り--ボンボンブラザース(曲芸)、市馬百年目 ☆上下の色は、当日の師匠の羽織

 このところ、○夜連続独演会というのが流行りのようでもあり・・・。その流れに乗ったみたいなのは、へそ曲がりの私としては気に入らない(笑)のではあるけれど、結果的には四席をまとめて聴くのは予想以上に楽しかった。二日くらいならば続けて行くのも難しくないし、今後も期待しておこう(今後、というのはあるのか??)

 それというのも、こうして集中して大ネタを聴くことで、市馬師匠の噺に流れる空気をあらためて満喫できたように思えるから。

 さて前座の二人。ほんとにキャラクターが違う。やはり入門が先の市朗くんは「お兄さん」キャラ。明るくて天真爛漫、お小言もちっともこたえないふう(笑)に思えちゃう「陽」の人。市丸くんは将来、女性が出てくる噺なんかを得意としそうな、ちょっと「陰」の人(というと表現が悪いみたいだけど、あくまで「市朗くん比」だけのことで)。今回の市朗くんには、道具屋で最後に登場した刀を買う客に、すっごい進歩を感じた。市丸くんは、もうちょっと言葉をはっきり言ってほしい部分があったなー。

 ゲスト、東京ボーイズとボンボンブラザースは、どちらも全く初めて。何人編成かも知らなければ、ボンボンブラザースもてっきり漫談の類だと思っていたという・・・。ほんとにこういう演芸の世界に無知な私。やや、ハラハラの部分も込みで楽しませる芸風、と言っていいのかしら。リーダーが入院中で2人だった東京ボーイズさん、3人揃っての高座も見てみたい。

 第二夜の5月16日は先代小さんの命日ということで、マクラでは思い出話を。噺が「首提灯」とあれば、剣道の話題なのは当然としても、防具を付けての練習で市馬師匠がバシッと打ち込んで決めたりすると(10回に1回くらいというのは謙遜? 真実??)、面の奥の小さんの顔がニコニコしていてそれが何日も続いた、というのは初耳。そりゃあ兄弟子たちには羨ましがられるでしょうねぇ。こんなマクラの後だからなおさら、「首提灯」の侍が刀を抜いて斬りつけたシーンの、動きの素早さにほれぼれ。

 動きといえば、常日頃、師匠が羽織を脱ぐ時のカッコよさ、というのは定評があると思うけど、「百年目」では特にそれを感じた。噺とのタイミング(で、ものすごくスッと)。市馬師匠の百年目は、番頭さんの口うるささや遊びぶりなどは控えめで、旦那をクローズアップさせるけど、その旦那の大きさが素晴らしい。客席の空気がギュッと一体になった時、ぞくぞくした。

 第一夜は、「らくだ」が控えていることもあってか(時間的に)、公開お小言(笑)以外はほとんどマクラなし。でも、客の入りに関して「談春さんや喬太郎さんなら」超満員になるだろう、みたいなことを仰ったのは意外だった。なんか、っぽくない言葉では。・・・初の国立演芸場での二夜連続というプレッシャーもおありだったのかしら。でも、ほぼ満員だし、平日だから涙をのんだ人もいるのだし。私は国立演芸場は聞きやすくて好きなので(行きやすいというのは勿論)、ぜひまたお願いしますよ!!

 「船徳」。川の風景が目に浮かぶよう。そういえば、皆で船徳の舞台となった辺りを歩いたなあ、なんていうのも思い出しつつ。「決して唄いません」というプログラムの文字はあったけど、船を漕ぐ時には唄わなくっちゃね。「らくだ」は、特にらくだのアニキ分と屑屋のキャラに注目。強面アニさんではあっても、亡くなった人の面倒を最後までみる(手段はどうであれ)、という心根と、たぶん日々「釜の蓋が開かない」心配をしつつ、家族の暮らしを背負っている屑屋の鬱屈が、改めて感じられたのだった。

 長講を時間の心配をせずに聴くなら、6時半開演? でもそれだと開演に間に合うように行くのが苦しいか、などと、ちょっと贅沢な悩みも。いつも聴きっぱなしなんで、今回もきっとそうだと思うけど、2日間でこの4つの噺を選択した理由(早くからネタ出しされてたから、どの噺を聞きたいかで行く日を選ぶことも可能)に、少し興味があるなあ。

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コメント

羨ましい限りです~~。
国立演芸場は私も好きな会場です。
けど、平日はやっぱりツライ(>_<)

投稿: やどかり | 2007.05.20 13:04

やどかりさま
他のことはさておいても、無事に二夜見られた者として
ここに報告する義務があるかなあ、と。
K氏にもますます頑張ってもらって、
ぜひ週末の会を企画してほしいですよね!!

投稿: きびだんご | 2007.05.20 16:23

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