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2007年6月

2007.06.28

悪意と暴力の70分一本勝負

6月27日(水) 「THE BEE 日本バージョン」 16:00~ 於・シアタートラム

原作/筒井康隆 共同脚本/野田秀樹&コリン・ティーバン 演出/野田秀樹 出演/野田秀樹(井戸)、秋山菜津子(小古呂〈おごろ〉の妻、リポーター)、近藤良平(安直〈あんちょく〉、小古呂、小古呂の息子、リポーター)、浅野和之(百百山〉〈どどやま〉警部、シェフ、リポーター)

 野田秀樹がロンドンで公演して好評だったという「THE BEE」を、日本で、しかも日本バージョン、ロンドンバージョンとして上演するとあれば、一も二もなく行ってしまう。が、内容なんて全く考えてなかったので、「えっ、暴力!?」などと、ちょっと不安な気持ちになる。うっかりして、同じ日のチケットを2枚入手してしまい、友人の息子(大学生)に譲った。彼は、初・野田秀樹を、どのように見たのだろうか。

 開演までの間、会場には70年代の女性アイドルの歌が流れていた。いつも何かしら音楽が気にはなるんだけど、これに関しては、意図があるの? 

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2007.06.26

「大阪で江戸落語」の意味

6月24日(日) 「二人のビッグショー vol.4」 14:00~ 於・TORII HALL(大阪・千日前)

林家染左・軽業、喬太郎・夫婦に乾杯、市馬・佃祭--仲入り--市馬・雛鍔、喬太郎・へっつい幽霊

 大阪在住の市馬ファンであるやどかりさんが主催する二人会も、すっかり定着している感じ。そして会を追うごとに、お客さんが増えていって、「完売」になるのが早いんだよねー。私は去年7月の第2回に続き、2回目。

 トリイホールはコンパクトな会場で、客席もフラットだけど椅子の配置がいいのか、とても見やすい。1時半くらいに到着して、センターはほぼ後ろまでいっぱいだったので、ひゃぁ、だったけど、奥側(上手)からナナメに高座を見る感じで。この位置って、お客さんの様子(雰囲気)もわかるから、なかなかよかった。

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2007.06.23

紅白梅図屏風分析のその後

 最近、板橋美術館の安村氏のお話を伺う機会があった。光琳「紅白梅図屏風」(MOA美術館蔵)の金箔/金泥問題に関して、なかなか興味深い話題があったので、ちょっとメモしておく。

 東京文化財研究所が詳細に分析して、今まで金箔を使っていると信じられていたものが、実は金泥であった・・・というのは、かなり衝撃的なニュースだった。この経緯を紹介したNHKスペシャルも放映され、我が家にも録画DVDがある(はず)。

 で、どうやら、「やはり金箔なのだ」という人たちが、そろそろ巻き返してきているらしい。京都の箔屋さんなど、本業そっちのけで、「金箔を使っての復元」に没頭していて、成果も現れているんだって。それは、「金箔にしては“箔足”の数値が低い」→だから金泥、ではなくて、金箔だけれど“箔足”の数値が低い理由がある、ということ。とはいえ、東京文化財研究所やNHKが大々的に報じた「発見」ではあるし、さて、今後の展開は・・・?

 これに付随して思ったことをいくつか。安村氏もおっしゃっていたけれど、数字でドーンと提示されると、やはり強いというか、動かぬ証拠、みたいな感じになる。しかし、その数字と、長年見てきた「人の目」「感覚」が相容れなくて、いやちょっと待て、と、あれこれ考えて、コツコツと反証を積み重ねていく。ほんとに、極端なくらい、「最新の機器vs.手作業」だったりする。美の世界であるだけに、そういう感覚はおろそかにはできないな、と思うのだけれど。

 さらに、箔を貼り付けていく作業のことを聞くと(この屏風に限らない)、昔むかしの人たちの、気の遠くなるような日々に思いあたる。時間がどんなふうに流れていたのか・・・。現在の複製品が「のっぺり」した感じなのも、箔を機械で薄く伸ばす技術が進んだかららしい。今後、金箔の屏風などを見る時には、ちょっとじっくり見てみたいなぁ。

 (そして「数値」ということから、国立の美術館などが独立行政法人に移行して、「成果」を「目に見える数値」で表すことが求められていることにも、少し考えが及んでしまう。もちろん、魅力的な展示などの努力は必要だけれど、「○○万人動員!」ならいいのか、ってことでね・・・。) 

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2007.06.21

本日発売「菊五郎の色気」

Otowaya_1  ←長谷部浩著 文春新書(この表紙は珍しいというか、文春新書とは思えない) 税込み1000円

 お待ちしてました。やっと出ましたね(ある意味、もう出た、というのかも・・・)。カラー写真が16ページも入っていて、これにもびっくり。だからちょっと高いのね。

  内容についてはここでは書かないけど、ご本人に取材した時の言葉、あるいは、純子夫人、子供たちの言葉がそれぞれに印象的。構成としてもおもしろい気がする。

 通読して一番心に残ったのは個人的な芸がどうこうというよりも、「芸の伝承」ということだった。それと、私はあまり好きじゃない・・・はずの「摂州合邦辻」を、菊五郎丈の玉手で、ぜひ見てみたい、ということかな。口絵ページの写真も、玉手が一番好き。

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2007.06.18

色彩に目を奪われたコクーン歌舞伎

6月17日(日) 「渋谷・コクーン歌舞伎 三人吉三」 17:00~ 於・シアターコクーン

演出・美術/串田和美 出演/勘三郎(和尚吉三)、橋之助(お坊吉三)、勘太郎(十三郎)、七之助(おとせ)、亀蔵(研師与九兵衛)、笹野高史(土左衛門伝吉)、福助(お嬢吉三)ほか

 コクーンで「三人吉三」は2001年に上演されており、再演だけど、前回私は見ていないので、楽しみにしていた。「四谷怪談」「桜姫」と、このところちょっと地味な感じ(燃焼不足)がしていたのだが、三人吉三ならば、そこはOKでしょう、という気持ちも。

 友人たちと総勢5人で繰り出す。梅雨どきなので雨のことばかり気にしていたら、暑い暑い。思わず駆けつけビール、ということに(笑)。2階から暢気に見たのでした。(ネタばれあり)

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2007.06.14

梅雨入りの日の「市馬落語集」

6月14日(木) 「市馬落語集」 19:00~ 於・お江戸日本橋亭

開口一番(市丸・たらちね)、市馬・気の長短、短命--仲入り--市馬・三方一両損

 お江戸日本橋亭に到着したら、ちょうど7時で出囃子が鳴っていたので、市丸くんの噺は最初がちょこっと聞けなかっただけ(でもガタガタすると悪いから、立見)。図らずも、先週のにぎわい座の市朗くんと同じ噺であった。うーむ、このところ市朗くんの進境著しいのだ、ということを確認した気がする。その後、師匠登場で、やはり落語集は「公開・弟子の愚痴集」みたいな感じの話から。なんか「さっきの、ぼけ丸」とかナントカ。毎度、話題に事欠かなくて(笑)。

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2007.06.13

シェイクスピア劇の音楽・ダンス・衣裳

6月13日(水) 「夏の夜の夢」 14:00~ 於・新国立劇場中劇場

作/ウィリアム・シェイクスピア 翻訳/松岡和子 演出/ジョン・ケアード 出演/村井国夫(シーシアス/オーベロン)、麻実れい(ヒポリタ/ティターニア)、宮菜穂子(ハーミア)、小山萌子(ヘレナ)、チョウソンハ(パック)ほか

 平日の昼間である。少しは予想していたけれど、観客の平均年齢がものすごく高そう。だって客席がグレーだもん(←頭髪)。ま、私だってその中に座ってるんだから、何をか言わん・・・。ほんとは別の日が第一希望だったけど「学生の団体が入りますがいいですか」と聞かれ、「いやです」と今日にしたのでした。

 さて、去年は三百人劇場で見た「夏の夜の夢」を、大きな会場で、いかにも女王さま!の麻実れいで見るとどうなのか・・・と思いながら、見に行ったのだが。

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2007.06.11

夢でうなされそうな絵

6月10日(月) 「アートで候 会田誠・山口晃展」 於・上野の森美術館(6月19日まで)

 大きな会場で二人展、しかも上野。ということに、まずは驚く。入館してみれば、当たり前だけれど若い人(男子率高し)が多い。そういえば、二人とも芸大出身で、山口氏のアトリエはこの近くだったっけね。

 会田誠といえば、これまで「愛ちゃん盆栽」にフニャフニャにされ(笑)、「紐育空爆之図」に魅入られ、「日本に潜伏中のビン・ラディンと名乗る男からのビデオ(DVD)」にあきれたんだけれど、今回は「ジューサーミキサー」。夢に出てきそうに神経を逆撫でする。作家本人による「作品解説」には、「目指したのは明るい光に満ちた、現代に相応しい地獄絵図。ルーベンスなどへの憧れも込めた」とある。まさに地獄絵図・・・。これをコレクションしている人って誰よ、と思ったら、精神科医らしい。

 わりと早い段階で、この「ジューサーミキサー」にやられてしまったので(しかも、じわじわきいてくるし)、どうも後が平静に見られなかった感もある。ぐったり。

 山口晃氏らしい細密画は、それはそれでじっくり見て楽しいのだけれど、私は再び「四天王図」に出会えて嬉しい。2階は「山愚痴屋澱エンナーレ(←オリエンナーレ) 2007」会場で、ちゃんとリーフレットまであるのが徹底してる。

 彼らの絵を見に行くたびに、よろよろしてしまう。それがわかっていながら、また出かけている。

Yamaguchi_1 ←つい買ってしまった山口晃「六本木昼図」のうちわ。今年はこれを持って浴衣でお出かけ・・・それはないか。

 袋にHAKONEの文字があってびっくりしたんだけど、産経新聞社の主催だから?

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2007.06.10

ちょっと贅沢な幕見?

6月10日(日) 「六月大歌舞伎 夜の部」のうち「御浜御殿」 16:30~ 於・歌舞伎座

「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」仁左衛門(綱豊)、染五郎(富森助右衛門)、芝雀(お喜世)、萬次郎(上臈浦尾)、歌六(新井勘解由)、秀太郎(江島)ほか

 今月、夜の部はパスかなー、という気分だったのだけれど、よくコメントをくださる猫並さんの「今月のイチオシ」が、「御浜御殿」と聞けば、やはり見たくなってしまう。えいっ、3階Bでこの幕だけ見ちゃおう、というわけで、西2列からノンビリ見てきました(西ってほとんど空席だから、窮屈さも感じなかった。見えにくくても暢気な気分を優先よぉ)。

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2007.06.07

にぎわい座がもっと近ければねー

6月6日(水) 「市馬独演会」 19:00~ 於・横浜にぎわい座

開口一番(市朗・たらちね)、市馬・片棒--仲入り--ゲスト・小沢昭一(随談)、市馬・七段目

 ふだん横浜までは滅多に行かないのだけれど、たまたま他に用のない水曜日だったのと、小沢昭一さんがゲスト、ということで、行ってきた。歌舞伎座の後、少しだけ銀座4丁目のあたりで時間調整してから、いざ! 行きは楽チンなんだけども、終演してから自宅にたどりつくまでが、やっぱり遠かった。

 本日のネタ、「片棒」「七段目」はあらかじめ予告されていた。どちらも何度も聞いている噺だから、正直言って「この噺が聞ける」というワクワク感はあまりなかった。・・・のだけれど、やっぱり「生」の魅力というか、同じ噺は二度とない、のである。にぎわい座の客席は、よく反応するお客さんでもあり、とてもいい雰囲気。師匠もやりやすかったのでは?

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重厚さ+かるみ+可愛らしさ、の昼の部

6月6日(水) 「六月大歌舞伎 昼の部」 11:00~ 於・歌舞伎座

妹背山婦女庭訓 小松原 花渡し 吉野川」藤十郎(定高)、幸四郎(大判事清澄)、梅玉(久我之助)、魁春(雛鳥)ほか 「閻魔と政頼」吉右衛門、歌六、歌昇、富十郎 「侠客春雨傘」染五郎(大口屋暁雨)、彦三郎(逸見鉄心斎)、芝雀(傾城葛城)ほか

 昼と夜、どちらかを見るんだったら昼かなあ、と思っていたところへ、うまい具合に3階1列が手に入ったので急遽見に行くことにした。最初の休憩で気がついたのだが、3階の西側ほぼ半分は男子高校生の集団! そこから私の席が遠かったこともあるけど、ちっとも騒いだりもしてなかったみたい(寝てたのか?) 高校生が見るには「妹背山」はちょっと気の毒? 「閻魔~」は楽しめたと思うけど。それにしても、彼らはうちの息子より確実に3歳は年下なのに、妙にオジサンに見えてしまったワ。

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2007.06.03

フレッシュな落語を楽しむ

6月2日(土) 「日本演芸若手研精会 水無月公演」 18:15~ 於・国立演芸場

前座(柳亭市朗・金明竹)、三遊亭遊馬・たがや、春風亭一之輔・初天神、金原亭小駒・辰巳の辻占--仲入り--三笑亭夢吉・狸賽、柳家三之助・井戸の茶碗

 研精会OB会は行ったことがあるのに、研精会には行ったことがなかった。「かわら版」を眺めていたら、ちょうどいい時間に始まるし(三鷹でお芝居を見てから回るには)、一度、黒門亭で聞いてから気になっている小駒さんが出るし、勿論、前座は市朗くんだし・・・と、俄然行く気がわいてきたのでした。

 研精会のことはあまりよく知らない(汗)。今年、松尾芸能賞功労賞を受賞した稲葉守治氏が続けてらっしゃる二ツ目の会で、今月で第310回!! 氏のおメガネに適った噺家しか出演できない?とかなんとか。 前売りだと1000円(当日1500円)で、たっぷり聞けるんだもんね、太っ腹。ふだんはお江戸日本橋亭が会場で、国立との使い分けはどのようになっているのか、9月にはまた国立とのこと。これは高座で、三之助さんが仰ってました。

 開場してすぐくらいに着いたけれど、はや前方はけっこう埋まっていて、私は9列に座った。最終的にはほとんど満員という感じ。

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2007.06.02

「地震後の世界」を見ているときに、地震!

6月2日(土) 「ツグノフの森」 14:00~ 於・三鷹市芸術文化センター 星のホール

作・演出/G2 出演/片桐仁(タニガワ)、坂田聡(ヨコミネ)、福田転球(ミナヅキ)、杉浦理史(タケオ)、権藤昌弘(ペラペラ)、水野顕子(イズミ)、岩橋道子(ミシオ)、久ヶ沢徹(シモダ)

 昨年来、何作かG2演出作品を見た。パルコ劇場、本多劇場、世田谷パブリックシアターで。それらに比べると、ハコは小さいし辺鄙な場所(!)にある・・・が、一番面白かったなぁ。作・演出がG2ということで、かなり彼の思うようにやってる、ということもあるのかな。あと俳優も、それをちゃんと表現できる人たち、という気がする。

 お話の世界は、マグニチュード9・5の地震に襲われた日本・・・だけど、地面が横滑りしただけでそう被害はないんだよね。夕張と札幌がくっついちゃうとか。で、三鷹(井の頭公園)にはなぜか森が集まってきて、巨大な森ができている。当然、武蔵野市と三鷹市の自治体間の争いが起こり(同様に各地で争いが)、内戦状態に。なーんて書くと、SFっぽい、突飛な話みたいだけれど。

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2007.06.01

さて今月は・・・《6月の巻》

6月1日(金) 「今月の、予定は未定!(^^)!」 出没予定メモ

歌舞伎・・・三人吉三

演劇・・・ツグノフの森、夏の夜の夢、THE BEE(日本バージョン)

落語・・・日本演芸若手研精会? 市馬独演会@にぎわい座、市馬落語集、二人のビッグショー@トリイホール

その他・・・ピースリーディング

 今月の私は、落語家・柳亭市馬の追っかけみたいだなー。横浜、日本橋、そして大阪。うむむ、「みたい」じゃなくて追っかけ? それは避けたい(笑)。歌舞伎は先月そうだったように、また急にチケットを調達して行く、かもしれない。唯一「三人吉三」は、私一人でグループ全員の5人分を手に入れたんで、それで力が尽きたのよね。

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