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2007.08.25

円朝の夏、日本の夏 その四

8月24日(金) 「掛け合い噺 すずめ二人會 夏の巻」 19:00~ 於・全生庵

開口一番(前座・つる)、彦丸・鮑のし、正雀七段目鼎談全生庵住職平井正修、芝雀、正雀)--仲入り--掛け合い噺・真景累ケ淵 豊志賀

Tera_2 ←心霊写真。じゃなくて、終演後、本堂の階段から門の所を望む。

ずーっと蝋燭が並べてありました。しかも! にわかに雨が降り出して、なのに空には月が。雨は迷惑だったけど、いい感じ!!

 前回、「芝浜」がとても楽しかったお二人で、今度は「豊志賀」。しかも、会場が円朝の墓所である全生庵だなんて、できすぎと言いたいくらい。さすがに人気があったらしく、ほんらい昼夜の2回公演だったはずが、朝の部もプラスされて3回に。私はそもそも夜しかダメで、開演に間に合うかも不安だったのだが、そこは根回しをしたおかげで余裕で10分ほど前に到着。小さい会場だから、後ろの方で正座してもOK。仲入り後の掛け合い噺になると、電灯が消されて高座の上、左右に置いた2本の蝋燭のみというのが、いかにも怪談の夕べらしくて。

 正雀さんの「七段目」は、さすがに歌舞伎のお客さんが多いから、寄席よりも芝居のマネへの反応がいい。ただし、ちょっとお疲れ気味かな、と思うところも。ふだんよく聞く市馬さんのとは、違っているところも多くて、その比較も面白かった。(でも正直、口調なんかがあまり好きじゃなくて、それが気にならない演目もあるんだけど、七段目は少し気になる)

 鼎談では、高座の真ん中に正雀さん、その前、左右に椅子を置いて、下手側・住職、上手側・芝雀さん。お寺と円朝のかかわり、幽霊画のことなど、住職が面白く話してくださる。円朝のタニマチで幽霊画も預かっていた藤浦家と、芝雀さんのおうちが関わりがあって、芝雀さんもよく挨拶などに行っていた、という繋がりが、一番の「へぇ」だった。

 休憩時間には幽霊画も、再び見た。今度は忘れずに「夫婦幽霊」もしっかり。いや、前回もちゃんと見てたのに、本のカバーとはずいぶん印象が違ってただけでした。あとはやっぱり海坊主とか、暁斎、伊藤晴雨なんかが面白かったな。

 今回は「芝浜」と違って登場人物が多いから、芝雀さんも様々に演じ分け。豊志賀になったり、お久だったり、また新吉になったり。豊志賀の凄みというか情念と、お久の世間知らずの対比に感心。また、お久と新吉が手に手をとって江戸を立ち「うれしい仲」になった翌朝のお久が、よかったなぁ。途中で、幽霊が現れたりするあたりは、寄席の怪談噺を踏まえているのかなと思うけど、特になくても・・・。

 他のどこでもない、全生庵で「豊志賀」が聞ける幸せ。どうせなら、毎夏、ここで怪談の掛け合い噺をやってくれないかしら。

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コメント

おかげさまで、私も楽しめました。
住職…面白いです。いつもあんなに面白いんでしょうか。面白いのも仕事のうちかな…面白い住職だと檀家も増えるとかお布施が増えるとか。
ローソク…やっぱり人気の夜が一番いいってのはこういうことかぁ…

投稿: 猫並 | 2007.08.25 15:02

猫並さま
夜の部、スペース的にはまだ余裕があるように見えましたけど、でもギチギチに詰め込まれるのはNGですもんね。
芝雀さん、ますます応援したくなります!!
そして、あの住職。がぜん全生庵が気になり始めました。

投稿: きびだんご | 2007.08.25 22:54

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