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2007.10.11

ささやきから空っぽの目へ、イアゴー

10月10日(水) 「オセロー」 19:00~ 於・さいたま芸術劇場

翻訳/松岡和子 演出/蜷川幸雄 出演/吉田鋼太郎(オセロー)、蒼井優(デズデモーナ)、高橋洋(イアゴー)、馬渕英俚可(エミリア)、山口馬木也(キャシオー)、壞晴彦(ブラバンショー)ほか

 いやはや、やっぱり遠かったです・・・。まあ、行きはよいよい帰りはこわい、で、終演が11時に近いんですからねえ。

 立地条件などもあって、数えるほどしか行っていない「さい芸」。そしてなんと今回初めて1階席から見た。私はH列だったけど、最前列ってものすごく舞台に接近してるんだなあとわかった。前の方だと見上げるのに首が疲れたんでは、と心配になるくらいの上部を使う舞台でした。

 そしてシェイクスピアといえばの某先生による、「台詞を喋るのが俳優、台詞じゃなくて『会話』のタレント」という評を聞いた直後の観劇となった。ええ、それは優ちゃん評でしたが。

 さて蜷川さんのお芝居では、やはり幕開きに注目したくなるんだけど、うーん、これはどうなんでしょう。イアゴーとロダリーゴーのひそひそ話は、みんなに聞こえたのか? 私なんか前の方なのに(右ブロックだけど)、全部はわからなかった、というか、ちょっと気が散ったというか・・・。ひそひそ悪だくみの二人を示せばいい、ということなのかしら。でも、けっこう大事なことを喋ってると思うんだけどな。

 その後、会議の場での公爵もちょっとイメージが狂っちゃって、私にとってはさい先の悪い滑り出し。だったのだけれど、吉田・オセロー×壤・ブラバンショーの対決は、ものすごく見応えがあって、さすがの一言!! ここからもう一気に入り込んでいけた、という気がする。

 吉田さんはちょっと喉を痛めてらっしゃるのかしら?という声だったのだけど、それでもちゃんと台詞が届くというのは、技術、なんでしょうね。嫉妬に狂っての「フェアウエル・スピーチ」は圧巻!対するデズデモーナは、もうキャスティングで80パーセントくらいは成功してるんじゃないか、と思うくらい(言い過ぎ?) 確かに、一気呵成に喋る時は、聞きづらいんだけども、かわいいから許せちゃうような(笑)。

 山口さんはテレビの時代劇でしか見たことなかったけど、舞台映えする容貌と声! ・・・で高橋・イアゴー。うーん、線が細いというのか。好みの問題ですかね。でも、最後に彼のたくらみが露見して捕まってからあと、舞台の前方に座ってじっとしてるんだけど、ほんとに「空っぽの目」で中空を見てるのね。イアゴーで一番印象に残ったのは、あの目かもしれない。そうそう、馬渕・エミリアも私のイメージよりは知的だったよう。

 最初、ちょっと乗れない部分を感じてたけど、結局のところ4時間弱の長さを全く感じさせない舞台だった。

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