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2008.04.08

チェーホフ強化年なので

4月7日(月) 「劇団夜想会 三人姉妹」 14:00~ 於・紀伊國屋ホール

作/アントン・チェーホフ 翻訳/小田島雄志 演出/野伏翔 出演/原田大二郎(ヴェルシーニン)、石村とも子(マーシャ)、大峯麻友(オ-リガ)、和田幸奈(イリーナ)、内山森彦(チェプトイキン)、石山雄大(フェラポント)、倉田秀人(クルイギン)ほか 合唱/明治大学グリークラブ

 もう終わってしまった講座で、チェーホフの戯曲を声に出して読んでみる、というのを受講していた。5、6回でひとつの戯曲を読むのだけれど、黙読しているのとは違う面白さがあった(というより、登場人物がそれぞれかみ合わないチェーホフらしさが腑に落ちる)。

 そこで読んだ「三人姉妹」が折良く上演される、しかも小田島訳で、ということで、私が旗を振ったわけじゃないけど、年上のオバさま方も一緒に見に行くことになった。なので平日のマチネ・・・私は義母訪問を1回パスして、代わりにまだ春休み中の息子を派遣、という、細工まですることになっちゃった。

 さて、会場も古いけど、若い有名俳優が出ていないこともあってか、なんとなく古めかしい地味なイメージが最初からあった。チラシの雰囲気も。でも、総じて男性のベテラン俳優がいい味を出していたし、イキのいい若者もいたなー。

 4幕構成の、それぞれの幕の終わりに、グリークラブの人たち(年齢高め)が客席の一番前(下手側)で、ロシア民謡を歌ったり、やはり幕間に女性4人のダンスがあったり・・・このダンスはあんまり上手じゃなかった、と思う。

 三人姉妹では、次女マーシャが、やっぱり芯になるだけあって、すごくよかった。ずーっと鬱屈を抱えている雰囲気やなんかがね。長女オーリガ役の大峯さんは、何も予備知識がなくても「宝塚の人」とすぐにわかる顔とか発声に、なじむまでちょっと時間がかかった。ロシアの学校教師というイメージとは違うし。で、三女イリーナはじめ若者はダブルキャストで、私が見たのは月と星のうちの星チーム。うむむ、若さ露呈のイリーナさん・・・。逆に老婆役はいかにも若い人が作ってる感じがしっくりこない、という点では、キャストにちょっと不満が残る。

 でも星チームの、皮肉屋ソリョーヌイ・畠垣洋司と、トゥーゼンバフ・山口隼平が、とても雰囲気があって気に入ったなー。で、原田大二郎って、哲学するヴェルシーニンというより、軍人っぽさの方を感じたけれども、やはりその存在感で舞台が締まる。

 最終幕、決闘におもむくトゥーゼンバフのあわれさは、戯曲を読んでた時にはあまり感じていなかったものだった。やがて死ぬから、というのではなくて、明日結婚しようという相手のイリーナに愛されているわけではないのを確認した上で、決闘に行くんだもの。その彼が、男爵という貴族階級であったこと、労働しようと一歩を踏み出す前に死んだことなど、ロシアという地とそこに起きたことも考えると、さらに興味深い。

 いや、また全く違うスタイルで「三人姉妹」を見てみたいもの。あ、「三人姉妹」に限らず、チェーホフをね。次は・・・「かもめ」かな。

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