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2008.05.16

市馬落語は、大人な雰囲気なのだ

5月14日(水) 「柳亭市馬独演会」 19:00~ 於・国立演芸場

前座(市朗・やかん)、市馬・不動坊火焔--仲入り--白山雅一(歌謡声帯模写)、市馬・鰻の幇間

 そんなこんなの忙しさの中、落語にだけは行ってる、というのが、なんともどうも、だね。つまるところ、コクーン<義母訪問、チェコ語<独演会。2つを選べない時に、どっちにするかという折々の判断の問題だった気もするが(って複数回見る予定のものは諦めただけかも)。まあ、落語を聞くのって頭を休めるのにちょうどいい部分があるようで・・・。

 市馬独演会、春は国立演芸場で秋に鈴本、ということになっていくのかしら?? 私は国立の方が何かと都合がいいんですけど。こういう時の前座はやっぱり一番弟子の市朗くん。独特のかわいげがある・・・んだけど、どうも私には「やかん」はあんまり面白くない。講釈のクダリ、言葉がはっきりしなくて、思いっきり自分で叩いて調子を取ってる膝が痛そうだなあなんて、余計なことを思っちゃうよ。いま、生で「これが『やかん』だ」というのを聞いてみたい。それで、?だったら、「やかん」を却下する・・・なんて前座さんの噺で判断しちゃいけないね(笑)。

 市馬師匠、まずはグレーの着物+黒の羽織で登場。ま、こういう雰囲気はいつもの感じ、かしら。やっぱり大阪の春團治師匠の会に行ったマクラ(すなわちお江戸の喜寿・川柳師匠ネタ)から。誰かをけなしたりからかってるようでいて、ちっとも嫌な感じじゃないところがいい。昇太さんが師匠を語る時もそうだけど、言葉とは裏腹に愛情が溢れてるもの。それのない「悪口」はすごくイヤだ。

 1席目の「不動坊火焔」は、やっぱり吉さんの妄想が突っ走るところがおかしい。不動坊に奥さんを預けてただけだ、とか、お湯屋でとめどなく広がる空想の友人評とか。彼らが幽霊を出して仕返しをするクダリは比較的アッサリだった(そちらに中心を置く人もいる?)。「鰻の幇間」も、だんだんだんだん客席の温度が上がっていくとでもいう感じかな。爆発的に笑わせるわけじゃない、もちろん分析とか難しいことには縁がない(私だけじゃないと思うよ)。ただ幸せな空気に包まれる気がする。だから、疲れてても忙しくても、行ってしまうんだろうな。

 そういう、小さな幸福感、みたいなのを、更に増幅させてくれたのが、白山先生。御年84。上下白のスーツにコバルトブルーのシャツ(衿だけ白)で、スキンヘッド。電車なんかで見たら、アヤシイだろうね。前半は懐かしの歌手の声帯模写。私の苦手な方面なんで(ディック・ミネとか、えーっと??)、後半の「台詞」の方が楽しかったけど。台詞は先代の勘三郎&歌右衛門、新国劇・辰巳&島田の「坂田三吉」ほか。それにしても、みーんな故人だから、知ってる人もだんだん少なくなるよね。私なんかも、似てる似てないということじゃなくて、そういう芸が目の前で演じられてる、その時間空間を共有していることに感動してた気がする。

 ところで、この独演会のプログラム、お馴染みさんも多いからかありきたりのプロフィールではなくて、席亭による「紹介文」が載っている。それによると市馬師匠は、「去年のお休みは一日だけ」「七夜、五夜連続公演の企画を持ち出すと『その任にあらず』とつっかえされるが、やるときが来たような気もする」云々。そして!「この夏、歌手デビュー」だそうですよ。荒木とよひさ・岡千秋ですって。いったい

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コメント

あの晩は後に予定が入っていたためご挨拶できず失礼しました。あの後、ということは当然ながら帰宅は午前様。。。ま、夫婦まとめてだからイイッカ。市馬師はいつもながら安心感があり良いですよね。5月の「館主様を追って」シリーズの第一弾が市馬集だったのですが、不動坊、そして白山雅一の声色に味わい深いものが有り、幸先良いスタートとなりました。土曜には「白浪五人男」を堪能し、次の金曜はいよいよシアターコクーン。充実の五月です。

投稿: やクヮン | 2008.05.18 20:02

やクヮンさま
追っかけさまでありがとうございます
今日の昼間、くしゃみなんかしませんでしたか? しかもご夫婦で。私はコクーンに例の友人と行ってたのですが、ちょっと噂しちゃいましたよ。日曜だし、コクーンで遭遇ということもあるかと。

市馬落語にいらしてたとは、全く気がつきませんでした。まあ私が気がつかないのはいつものことなんで、これからはボンヤリしてたらバシッとどやしつけてくださいませ。
コクーンの感想もまた聞かせてくださいね。

投稿: きびだんご | 2008.05.18 21:39

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