« 2回目のコクーン「わが魂~」 | トップページ | 「わが魂は輝く水なり」から思いをめぐらす »

2008.05.19

文楽第2部は、ちょいとコッテリ

5月19日(月) 「文楽五月公演 第2部」 16:00~ 於・国立劇場小劇場

心中宵庚申」上田村の段(住大夫/錦糸)、八百屋の段(嶋大夫/宗助)、道行思ひの短夜(津駒大夫・英大夫ほか/清友・団吾ほか) 文雀(姉おかる)、簑助(お千代)、勘十郎(八百屋半兵衛)、紋寿(平右衛門)ほか 「狐と笛吹き」春/冬(文字久大夫・咲甫大夫ほか/清介・清志郎ほか 夏/秋(呂勢大夫/清治) 和生(ともね)、玉女(春方)ほか

 今月は文楽には行ってらんない、と思っていたのだけれども、なんとか大丈夫そうだったので、ついつい・・・。だから、席もあんまりよくないけど、まあいいでしょ、と。やはり住大夫さんを聞いておきたい、というのもあったし、北条秀司の作品という「狐と笛吹き」って、なになに?と。実のところ、心中ものはそれほど好きじゃないのです。

 半蔵門駅から国立劇場に向かっていたら、向こうから歩いて来る人に見覚えがあって、うーん・・・一瞬後に、あっ、三味線の寛治さん! 普通にお一人で、文楽見た帰りです、みたいに歩いてらっしゃった。こういう調子で、オジサン以上の世代の人だけは見つけられて、ぱっと目立つはずの人には絶対気がつかない私。やっぱり目と頭の回路がどうかしてるのかもしれん。

 しかし、住大夫さんでの確率がすごく高いんですけど、やっぱり声が気持ちいいのかしらん。ストーリー的にもじっくりの部分だしね。そのくせ、父親が千代に「灰になっても帰ってくるな」と言う時にはウルっときたりして。八百屋の段では、久しぶりに嶋大夫さんをたっぷり楽しんだ。初めて嶋大夫さんを認識したときが、やっぱりこういう演目だったんだと思うけど、今日も「いけず」な八百屋の姑なんぞにうへへ~と笑った。ここでけっこう楽しませておいて、心中のシーンが来るという「注文通り」の構成ですわ。簑助・千代、勘十郎・半兵衛の姿が美しい。お腹の子どもまで死なせてしまう、というクダリにあざとさを感じつつも(現代人ですから)、まんまとのせられてしまうのよ。

 「狐と笛吹き」は、うーむ、お年の人には受けないでしょうかね。春夏秋冬、桜吹雪や月、雪景色など、美しい舞台と、琴や胡弓なんかも入った床で、目にも耳にも美しい。・・・んだけれども、なんかねぇ、荒唐無稽の昼メロの感じというか。雰囲気はすごく好きなので、もうちょっと短くて、幻想的なストーリーに徹してればねぇ。清治さんの三味線に聞き惚れたのと、琴の調べが加わってすごく美しかったな。それと義太夫では、文字久大夫さんと咲甫大夫さんのカップル(笑)が聞かせてくれたと思う。

|

« 2回目のコクーン「わが魂~」 | トップページ | 「わが魂は輝く水なり」から思いをめぐらす »

歌舞伎・文楽」カテゴリの記事

コメント

げげっ!!! またもや接近遭遇です!
わたしも、この日の第二部に行っておりましたよ~。

わたしも、住大夫さんの語りって、気持ちよすぎてついつい・・・(^_^;)

「狐と笛吹き」の清治さんのお三味線よかったですねぇ♪ 筝も響きに幅が出て、これまたステキでした。
お話自体は、いささか・・・でした。というか、地が文語体で台詞が口語体っていうのが、辛かったです。大夫さんたちも、なれるまで大変だったんじゃないでしょうかね・・・。

投稿: おまさ | 2008.05.21 10:28

おまささま
ねっ、やっぱり。もしやおまささんではと思ったのですが、ちょうどお話し中でもあり、声をかけるまでには至らず(万一、他人の空似だった時に、マサコさん!なんかじゃなくて「おまさ!」と声をかけたらちょっと恥ずかしい、なんてのも思ったりして)。
住大夫さん、おまささんも、ですかあー、よかった。
帰りに劇場バスに乗ったのですが、「狐と笛吹き」に関して、オバサマたちが(咲甫ファンかも)、「あんなのを言わされて可哀想」などと仰ってました。そうでした、台詞がまんま口語なんですもんね。これ、お芝居の台詞で聞いたら気絶しそうですわ 三味線のためにあるような演目に思えました。

投稿: きびだんご | 2008.05.22 00:01

あれ?
歌舞伎座で、梅玉と福助でやった「狐と笛吹き」って覚えてないですか?
比較的最近だと思うんだけど…3年以内くらい。
筋、というか、設定がちょっと違いますけど、概ねあんな感じ。あの時は裏でつけてる琴の演奏が「これイマイチじゃないの?」って感じたのでそればっか気になってたなぁ(爆)

投稿: 猫並 | 2008.05.22 19:48

猫並さま
うーん、私は歌舞伎座や演舞場にかかる歌舞伎を必ず見てる、ってわけではないので・・・パスしちゃった可能性が大ですね。特に「新作」が含まれる場合は、その傾向があります。
文楽では、琴の音色と舞台美術なんかも幻想的な雰囲気を醸し出してましたよね。あとはやっぱり「台詞」の部分かしら。呂勢大夫さんは好きなんだけど、今回はどうも、なのでした。

投稿: きびだんご | 2008.05.22 22:08

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2回目のコクーン「わが魂~」 | トップページ | 「わが魂は輝く水なり」から思いをめぐらす »