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2008.06.27

Чайка*かもめ*居場所はどこ?

6月25日(水) 「かもめ」 14:00~ 於・赤坂ACTシアター

作/アントン・チェーホフ 翻訳/沼野充義 演出/栗山民也 出演/藤原竜也(トレープレフ)、鹿賀丈史(トリゴーリン)、美波(ニーナ)、小島聖(マーシャ)、中嶋しゅう(ドルン)、藤木孝(シャムラーエフ)、藤田弓子(ポリーナ)、たかお鷹(メドベジェンコ)、勝部演之(ソーリン)、麻実れい(アルカージナ)ほか

 初日の観劇から、さほど日を置かずに再び。本来なら、公演の後半に見るはずだったのに、ACTシアターの予約サイトから申し込んだ時に、とんだ大失敗。水曜ではなく木曜のチケットを取ってしまっていた。数日してから気づいて大ショック! 頼まれて人の分まで買う時に限って、こんな失敗をするとはなんてこと 幸い、それはやはりチェーホフ読み仲間が買ってくれたのだけど(D列だったからもっと至近距離)。取り直すときに、25日ならI列=通路のすぐ後ろ、があったので、まあいいか・・・と。

 初日に見た時に感じたストレスは、要するに舞台が遠かったことに起因していたわけで、今度は大丈夫。まあ結果的には、上から見下ろすことですごく奥行きのある舞台の構造(シンプルだけど)も、よくわかったのでした。

 たまたま今「ハムレット」を読んでいるので(というか、2時から「かもめ」を見る前に、午前中は「ハムレット」精読という小田島教室だった)、ある意味すごいタイミングではある。ああ、藤原竜也ってハムレットも演じてるんでした(なぜか見に行く気がおこらなかった・・・。今なら見てると思う)。

という目で見ると、母親との関係がより生々しいというか切実というか。愛するママがあんな男と、という部分もある。トレープレフは25歳なんだけど、やっぱり甘ちゃんででも自分を恃み、なにものかになりたくてもがいている、その感じが、竜也くんにピタッと来たんだなー。

 男の子の方が、自分探し(という便利な言葉と、ちょっとニュアンスが違うかもしれない)がむしろ難しいようなところも、なんだか110年あまり前に書かれた戯曲とは思えない気もする。

 若さと希望に満ちあふれた1幕のニーナと、その2年後の傷つきみじめな、でも自分の道を見つけたというニーナ。美波は1幕と2幕のこのニュアンスがうまく出せてたような気がする(むしろ2階から見てた方がそれをより強く感じた)。このところ若い女優の「叫ぶ台詞」にウンザリしていたせいもあるけど、安心して見ていられた。そういえば、「贋作 罪と罰」(野田秀樹)でもマークしたんだった、と、今頃思い出した。

 若い2人はアルカージナとトリゴーリンに手もなくひねられる、なーんて言ってみたくなるほど、女優と作家は老獪ですわね。それは自分自身を疑うことがなく、力を持ち、その力でおさえつけようとする・・・これも、今に至るまで、若者が嫌う大人のイメージかしらん。

 4人に関してつい、こんなふうにあれこれ考えてしまう、それだけでも繰り返し繰り返し上演されてる一因というか理由があるのかも。他の登場人物も、一人一人について、いろんなことを思っては、滑稽に哀れだったり、なぜ?と言いたくなったり。そう! 語りたくなるお芝居。

 上演台本となった沼野訳は、「すばる」に掲載されてるんだっけ(最近そういうのが多い)。ちょっとチェックしてみよう。これ、パルコ劇場あたりで演じられていたら、楽日あたりにもう一度見に行きたいくらい(でも、そんなキャパのところではチケット入手できませんね)。

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コメント

私は、きびだんごさんのいくつか後ろで見てましたよ、きっと(^。^)
前の席の老婦人お二人が「名前がわからない…」と嘆いておられましたが、ま、ロシアものの宿命ですよね。しゃぁない。上演台本がでるなら、私も読んでみたいです!

いろいろ思うところがある、それだけ面白い芝居になってるってことでしょうかね。私ももう一回くらい観たいような気がしますが…予算がありません(^^ゞ
ただ、マーシャの存在理由が、今回は見えてこないですよね?小島聖はわりと好きなので、それがちょっと残念が気がしました。

そうか、ACTシアターから直接とったほうがいい席が取れそうですね( ..)φメモメモ

投稿: 猫並 | 2008.06.27 21:52

猫並さま
ACTシアターから直接買うと、席はわかりますが、手数料が高いのと、カード番号を入力する必要があるのが難点ですね。
実は今朝もサイトをのぞいて、あやうく千秋楽の「立見券」をクリックしそうでした。あぶなーい。思いとどまったのは立ち見5000円なのに手数料は525円。1割以上!というのと、腰が痛くなること必定、と思ったからで、思いとどまれる自分を褒めます

人名は、戯曲を読んでてもワケわかんなくなりますよ。プレートレフ?違う違う、トレープレフみたいに。
そう言われれば、マーシャもそうだけど、4人以外がもうひとつ弱かったのかもしれないですね。ピリリという部分が物足りないかも。
そしてやっぱり会場が大きすぎる、とは思うけど、でも満足でした。

投稿: きびだんご | 2008.06.27 22:23

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