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2008.07.08

【大阪メモ】大阪の夏は、熱い・暑い

関西・歌舞伎を愛する会 第十七回 七月大歌舞伎」 於・松竹座

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夜の部:7月6日(日) 16:30~

昼の部:7月7日(月) 11:00~

夜の部:「熊谷陣屋」仁左衛門(熊谷直実)、藤十郎(義経)、秀太郎(相模)、我當(弥陀六)、孝太郎(藤の方)ほか 「黒手組曲輪達引」菊五郎(番頭権九郎/花川戸助六)、田之助(紀伊国屋文左衛門ほか)、左團次(鳥居新左衛門)、亀三郎(朝顔仙平)ほか 「羽衣」「団子売」菊之助(天女)、松緑(漁師伯竜) 孝太郎(お臼)、愛之助(杵造)

昼の部:「春調娘七種」松緑(曽我五郎)、菊之助(曽我十郎)、孝太郎(静御前) 「血判取」我當(木村重成)、進之介(主馬之助)、團蔵(酒井左衛門尉)、左團次(徳川家康)ほか 「伽羅先代萩 花水橋 御殿 床下 対決 刃傷」藤十郎(政岡)、秀太郎(栄御前)、仁左衛門(八汐/仁木弾正)、菊五郎(細川勝元)ほか

 一応、備忘録でありまするゆえ、何を見たのかというのは記録しておかねば(すぐに忘れる)。夜の部は、仁左衛門ファンの大阪の友人と一緒に。先月の博多座に続いて1列で見る(今回はセンターブロックの右)。いや~、やはりすごい迫力で、堪能したのでした。印象に残ったことのみを少し書きます。

 熊谷陣屋では、首実検のあたりから特に、仁左衛門の表情から目が離せなかった。相模や藤の方の狼狽、嘆きなどをよそに、その後ろで、そこにいるだけで全身から子への思いが噴出してるようで。秀太郎の相模、前半はすごく引き込まれたんだけども、だんだんちょっと気が抜けたようにも感じられて・・・。それよりも、ちょうど真ん前にいた義経の藤十郎、白塗りの顔が「お面」みたい(爆)。

 「黒手組」は大阪バージョンだそうだからお楽しみに、と、友人に教えられてた。いや、しかし、あんなだとは。1列目だったから、舞台奥の池を小さい鴨が3羽、泳いで(?)行ったのが、最初は見えず、なぜ沸いてるのかと不思議だった。1羽離れてる鴨が、黒と黄色の縦縞鉢巻きをしていて、あららーと思ったのが全ての始まり。ま、前回の歌舞伎座でも「矢鴨」の着ぐるみだったんだから、推して知るべし? しかし、他にも登場するとは思いませんでしたワ。黒御簾では「六甲おろし」だし、甲子園みたいな風船だし。そういう阪神ネタにとどまらず、田之助さん、團蔵さんがっ 次の場で、まじめな顔して紀伊国屋文左衛門や俳諧師をやってもねぇ・・・。

 亀三郎さんが博多座よりもビシバシご活躍。昼・夜ともに。

 左團次さんは昼夜、かなり台詞のある役を3つ。中では「血判取」の家康の「食えないたぬきおやじ」ぶりが面白かった。後は「そうよね」という感じだから。「血判取」はやはり大阪の人が見ると、より木村重成の心情に打たれるのかなぁと思ったことでした(隣の方がいたく感動してた)。私は亀三郎、亀寿、松也をムフフと思いつつ見てたんですが。

 菊ちゃんは踊りが印象的。「羽衣」の天女はほんとウットリ陶然という感じで見てました。近いうちに歌舞伎座でもやってほしいな。昼の部の曽我十郎も優美さに惹きつけられ、あとのお2人をあんまり見てません

 「先代萩」。藤十郎の政岡は情の深さがストレートに伝わってくる。場面としては、千松が八汐に殺されるとき、鶴千代を急ぎ上手の部屋に入れて自分はその柱のところで懐剣に手を添え決まったのが、すごく鮮烈。これは文楽の型を取り入れてるのだと筋書にあった。八汐は・・・扇雀みたいな憎々しさの方が好きかな(笑)。仁左衛門はやっぱりカッコイイ仁木弾正よ。

 菊五郎の細川勝元は、存在感が勝負なのかなぁ、と。ま、「いい役」ではあるんだけれど、それに見合うだけのものがないと、とたんにこの幕じたいがつまらなくなる、それほどの役なんだろうな、ということも感じた。いや~、ほれぼれしましたワ。夜の部「黒手組」の番頭・権九郎のマヌケ顔と、「よぉやるわー」な着ぐるみ、助六の心意気(しかし煙管の雨は降らない)、立ち回り・・・今回もたっぷり、いろんな顔を見せてもらった、というところ。この自在さ、大きさを、再確認しに行った、とも言えるのかもしれない。

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 さて画像は7月7日の「くいだおれ太郎」。朝、店頭に出てきて間もなくと、4時前。

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コメント

私、藤十郎の政岡の型って好きなんですが…若君を部屋に入れてから柱に手を着くがゆえに、重ならないように栄御前が横へ移動するのがなんとも間抜けだと気づいてしまいました(爆)藤十郎だけ観て感動してないといかんシーンですよ、あそこ。うっかり秀太郎を見ちゃって(^^ゞ

羽衣、良かったですよねー
実は全然期待してなかったんですよ、ツマンナイ踊りだと思ってたし。それが嬉しい大ハズレ。天に帰るときの、美人だけに許された世界を睥睨する視線がたまりませんでした。

投稿: 猫並 | 2008.07.08 23:25

猫並さま
おおっ。私は藤十郎だけ見てたもんですから
でも、つい別な方を見てしまい、ってことはありますね。
松竹座の菊ちゃんはあまり大きな役もないしなぁ・・・なんて思ってたけど、イイエイイエ。今回は踊りですっかり「目の保養」ができました。先代萩・花水橋で愛之助と並んだところも綺麗だったしネ。
ところで私は7日の開演前、松竹座から2本くらい東側の通りにあるスタバでお茶してました。そこは前から知ってたんですよ。でも、松竹座傍のTSUTAYAにスタバが入ってるなんて、気がつかなかった

投稿: きびだんご | 2008.07.09 00:22

大阪、楽しそうでしたねえ。今の私は遠征できる状態にないので、もう最初から諦めて、きびだんご様のレポでしっかり楽しませていただきました。
「矢鴨」も、仁左様の八汐も以前に見たのを思い出して、くすくす笑ってしまいました。仁左様の仁木弾正は私はまだ見たことないかも…
ずっと仕事が忙しくて、気分が落ち着かなかったのですが、やっと一段落しました。ということで、コメントが今頃になってごめんなさい。

8月歌舞伎座のチケット、いかがでしたか。

投稿: SwingingFujisan | 2008.07.11 21:44

SwingingFujisanさま
どうもありがとうございます。
お互い、遠征は行ける時にピューっと行く。ダメな時はきっぱり諦める。これでなくっちゃね。

義母も日々、弱気なことを言うのですが、「できる限り今のままで、不自由であっても元気にいて下さい」と、心から言ってますよ。下心ありすぎ、なんですけれども。ただ、この先、なかなか出られなくなったとしても、それはそれで、「あの頃はあちこちよく行ったから」と言えるんじゃないか、言いたいな、と思ってます。
だーかーら、今は
SwingingFujisanさまもいろいろお忙しいでしょうが、お互いに家の内外や、あちこちの劇場で、「元気のモト」をいっぱい見つけましょうね。

投稿: きびだんご | 2008.07.11 23:16

あれから1週間!昼の部を観るまでは、きびだんごさんのレポを我慢していました。

政岡の演技力は凄いと思うけど、
藤十郎さんはちょっと苦手になりました。(笑)
涙の跡が二筋…赤い涙を流したようになっているのが気になって…気になって…。

亀三郎さん、良かったですよ!
お陰で新たな役者さんを覚えました。

松竹座のチケットを東京のきびだんごさんに手配してもらって、特等席で満喫しています。ありがとうございます!まだまだ、行きますよ~

投稿: やどかり | 2008.07.13 23:46

やどかりさま
大阪ではお世話になりました。
&今月まだまだ何回も通えるなんて、羨ましすぎる。

>藤十郎さんはちょっと苦手になりました。(笑)涙の跡が二筋…赤い涙を流したようになっているのが気になって…気になって…。
あらま。これは間近で見たからこそ、ですかね~。私は6列だったんで、そのあたりは全くわかりませんでした。まあ、こってり、ではありますか。

亀三郎さんがお気に召しましたか! それはよかった。これからもよろしく

投稿: きびだんご | 2008.07.14 23:14

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