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2008.07.05

夏は幽霊と「掛け合い噺」!

7月4日(金) 「第3回 すずめ二人會 夏の巻」 19:00~ 於・全生庵

彦丸・高砂や、鼎談(全生庵住職、正雀、芝雀)、正雀・「怪談牡丹燈籠-お露新三郎」--仲入り--掛け合い噺怪談牡丹燈籠-お札はがし-、-栗橋宿-」、踊り(彦丸・正雀)

 急激に暑くなった今日、楽しみにしていた掛け合い噺を聞きに谷中まで。前回同様、12時~、15時30分~、19時~、の3回公演。仕事があるからどうしたって夜の部にしか行けないけど、幽霊の噺だから、夜が一番気分が出るよね!

 6時45分くらいに全生庵の門を入ったら、ちょうど和服の男性が本堂にカメラを向けていた。何気なく挨拶をして前を通ったんだけど、あらま、その人は芝雀さん

 私が行ったときには座布団がもうなくて、ちょっと足が痛かったけど、座る場所が決められているわけではないから、前の人と重ならない位置で見やすかった。気楽な感じなのが、やっぱり落語会だわ、と。

 チラシでは正雀さんの「お札はがし」と、掛け合い噺「栗橋宿」となっていたけど、実際には「お露新三郎」も入って、通し口演じゃあありませんか。こういう変更なら、大歓迎!!

 彦丸さんの「高砂や」は、豆腐屋の売り声のあたり、なかなか聞かせてた。鼎談は、前回よりは短めだったかもしれない。ご住職が、前回よりおとなしかっただけかな(笑)。「お芝居で怪談は?」と話を振られた芝雀さんが、「こんな顔ですから、もっぱら貧乏と不幸な女で」怪談には縁がない、と答えられたのは受けてた。それと、いま現在、芝雀さんのお弟子さんが3人、全生庵で修行というか合宿中だそう。4時半起きで、座禅ですって。「座禅の足は大変なようだけど、芝居で鍛えてるだけあってとにかく姿勢がいい」とは住職の言葉。

 鼎談のあとはもう「牡丹燈籠」の世界。いつものことながら、正雀さんの口調に慣れるまでに、私はちょっとだけ時間が必要なんだよね・・・。お露は、つい頭の中で七之助をイメージしながら聞いちゃいました。

 仲入り後の掛け合い噺になると、芝雀さんが、お峰、お米(と人相見の先生)だから、シーンがほんとに目に浮かぶよう。お峰と馬方の久蔵の場面なんか、落語らしいというか、やっぱり笑いどころ(芝居では気分転換の場)だなあ、と思った。ラスト、幸手の堤でお峰が斬られるあたりで、ものすごく芝居がかった作りになったのが、今年の特長かな。そこで幽霊も出てきたし。

 掛け合い噺が終わってから、おまけの踊り。まず彦丸くんが一人で踊り、そこへ師匠も加わって。気持ちよくお開き、ということでしょうか。最後に芝雀さんも登場されて全員でシャシャシャンシャンと一本じめ。あ~、面白かった。

 今年も休憩時間には幽霊画を拝見。牡丹燈籠もあったし、蚊帳と幽霊、というのが多いなあ、なんて。それに、どうしても「「海坊主」は気になる。怪談を聞いて、幽霊画を見て、すっかり夏の気分なのでした。じっさい、とっても暑い夜

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コメント

全生庵、いらっしゃいましたか。
わたしは、正雀師匠が苦手なので・・・。

ロケーションとしては、バッチリな会なので、行ってみたいなぁとは、毎回、思うのですが・・・。

伝統芸能系の方々の間では、座禅ブームなのかしら???
お能の先生も、たまにいらしてるみたいですし、歌舞伎囃子方の若手で、地方の仕事のときは、ちょくちょく行ってる子もいますよ。

畳ならなんとかなりそうだけど、床に直に長時間座ってるのは、つらそう・・・。
そういえば、発表会の時は、謡の間は、床に直に正座でした! 大丈夫かなぁ・・・。

投稿: おまさ | 2008.07.05 09:01

おまささま
怪談噺を聞くには、これ以上の場所はないですもんね。
正雀師匠・・・苦手な部分が私と同じなら、掛け合い噺になると、あまり気になりません
こういう試みも面白いと思いますので、機会があったら。
正座は慣れなんでしょうけど・・・。「鼓の家」でお父上が「この方が楽」とリビングの床の上に正座されてたシーンが忘れられません。今はふだんの生活は椅子ばっかりですもんね。
そういえば わりと最近、地謡の方が立ち上がれなかったのを見ました。なんておどかしちゃいけない。頑張ってくださーい

投稿: きびだんご | 2008.07.05 09:37

シテ方の方にとっては、正座よりも、立て膝でじっと座っていたり、葛桶にじっと座っているのが、辛いのだそうです。
そういう姿勢でいた後、っと立ち上がって歩き出したり、舞ったりしなきゃいけないので、綺麗に立てるか、心配になるのだそうです。お役がつくと、ダイエットすることもあるとか・・・。

逆に、ワキ方の方たちは、正座が辛いそうです。
たしかに、ワキはいつも立て膝で座ったまま長時間動かないですもんね。

そういえば、萬斎さんの『狂言サイボーグ』に足の写真が載っていて、足の甲に3つ、大きな座りダコがあって、びっくりしました〜

囃子方も、歌舞伎系は、あいびきを使ってますけど、お能は完全に正座ですもんね。特に、太鼓方は前シテはほとんど座ってるだけだから、大変そうだなぁ〜といつも思ってしまいます。
打つところが来るまで、引っ込んでしまわれる大先生もいらっしゃいますが(笑) 
あの先生は、お舞台の演奏が聴ければ、わたしなどは、問題なし!ですが。
最近、お舞台の数が減ってきているような気がして、ちょっと心配です。
そのうち、打ち終わったら、また切戸口から帰っちゃったりして(笑)。それでも、演奏が聞けなくなるぐらいなら、OKと思ってしまいますけどね。

投稿: おまさ | 2008.07.06 00:47

おまささま
そういえば私が初めてお能を見た時、不思議に思ったことの一つがワキの方の立て膝でした。
シテの葛桶も、決して楽にしてる訳じゃないんですね
遠い遠い昔、お茶を習った時に、まず襖の開け方や畳の上の歩き方を教わったことも思い出しました。あの頃は正座もわりと平気だったんだけど・・・。矢来能楽堂での定例会を挫折した理由の一つは、取っていただける席が椅子じゃなくて桟敷、というのもあったかも。
あっ 「打つところが来るまで、引っ込んでしまわれる大先生」。おや、私も遭遇してるんでした。なんか変だと思ったのはそういうことでしたか 

投稿: きびだんご | 2008.07.06 08:53

葛桶もそうですが、小鼓&大鼓が腰掛けている床几も案外、辛いのだそうです。腰にくるらしいですよ。
「屋島」に大事という小書がつくと中入の時に、後見の方が小鼓方のところへ行って、葛桶と床几を取り替えて、小鼓方は曲が終わるまで葛桶に腰掛けて演奏するという、珍しい光景が見られます。
で、その葛桶はどうするのかなぁ???と思ったら、おシテが幕に入ると、後見の方がまた交換にくるんですよ〜。
そら、お道具持って、葛桶も持てるわけないですよね(笑)。

例の大先生といえば、裃付きのお能の時に、後見で出ていらしたご子息が裃を着けていらっしゃって、他の囃子方の後見はみなさん普通に紋付袴だったので???と。
すると、いつものように、大先生はお帰りになり、替りに太鼓座に座っていらっしゃり、大先生がお舞台に戻って来たら、ダッシュで切戸口へ。またまた???と思っていたら、普通の紋付袴に着替えて、再度登場なさり、「なるほど、そういうことかぁ〜」と。

そんなとこばっかり気になるわたしは、まだまだダメダメな観客ですね(ーー;)

投稿: おまさ | 2008.07.06 22:23

おまささま
まあいろいろ面白いですね。
私なんか、ごく最近まで、お囃子の方は目に入ってませんでした。太鼓の大先生が「消えて」らしたのも、言われてみれば、それでなんか変な感じがしたのか、と、やっとガッテンした次第。
お能はなかなか続けて見る機会がもてないのですが、強化月間みたく集中して見ると、いいかもしれないなあ、なんて思ってます。

投稿: きびだんご | 2008.07.07 23:11

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