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2008.10.27

歌舞伎座・千穐楽の客席にて・・・

10月26日(日) 「芸術祭十月大歌舞伎 夜の部」

 19日に続いて夜の部2回目。やっぱりもう1回見たくなったので、今度は花道近くから。平成中村座に10、11月で1回しか行かないんだし、とかなんとか、自分に言い訳をしつつweb松竹でポチっとやってしまった。

 今月、かなり評判のいい国立劇場「大老」には、行く機会がなくて残念でした。本日、歌舞伎座千穐楽にて、10月の歌舞伎観劇はおしまい。・・・と言っても、もう今週土曜日は、歌舞伎座・演舞場ともに初日なんだけどねー。

 今日ももちろん、たっぷり楽しんだけど、いやはや私のお隣さんの「衝撃」の方が大きかったかも 開演前に、右隣はものすごくお年のような男性だなぁとは思っていたの。家族(娘&孫かな)は離れた席らしく、ちょっと世話を焼いてから(たぶん後方の)自席に戻ったみたい。筋書の写真をルーペで熱心に見てらした。開演してからペットボトルのお茶を飲んで、むせちゃったりして、・・・大丈夫ですかぁ? でも、すごく歌舞伎が好きなんだろうな、という感じだった。

 食事休憩で私がウロウロして戻ったら、席でお弁当を食べてらして、食後いきなり「102歳なんですよ。岐阜から来ました」と自己紹介(笑)。えーーーっ。せいぜい90くらいかと(それだってすごい)。あまりにびっくりして、言葉が出ず その後、気をとりなおして話しかけても・・・聞こえてませんでしたぁ(イヤホンガイド使用のせいか)。なんかねー、よくちっちゃい子が「ぼく5歳」とか言うじゃない、ちょうどああいう感じで可笑しかったです。

 実は直侍の、直次郎と三千歳のいいシーンで、何回かこのじいちゃんがゴホンゴホン言ってたけど、隣だとそれ自体はあまり気にならなかった。大丈夫?というのは気になってもね。

 おおっ。お芝居の感想がここまで全く書いてない。恐るべし、百歳超のパワーなり。では気を取り直して・・・。

 今日も八重垣姫の美しさを堪能。もちろん、綺麗というだけじゃなくて、一言一言に籠めた感情も、わりとストレートに伝わってきた気がする。舞台の上に、福助-菊之助-玉三郎と並んでいると、女方の王道を行く人たち、と、つい思ってしまう。

 「直侍」。ちょうど直次郎が傘をさして花道を出て来るとき、真ん中あたりで立ち止まる、その辺に私は座っておりましたワ。蕎麦屋の場では、やはり雪の夜のなんともいえない風情がいい。1週間前に見た時には、蕎麦屋に丈賀さんが入って来たあと、直次郎は一度、つくり声でおかみさんに話しかけたと思うけど、今日はそれはなくてほぼジェスチャーで。そうそう、清元って、いっそうワケわかんないね、と。独特の緊張感がある(次の執着獅子で長唄を聞いたら、なんとなくホッとしちゃった)。

 その「英執着獅子」は、さすが千穐楽で福助さんがぶんぶん振り回してました。大サービス 私の位置からはちょうどお囃子の端、太鼓の方がよく見えて、呼吸を合わせるというのか、獅子のタイミングを計るというのか(バシバシ太鼓を叩いてるわけだけど)、それも込みで見応えがあった。

 帰りにはお隣のおじいちゃまに、一応会釈というかご挨拶を。単に長寿というだけでなく、歌舞伎をとても楽しくご覧になってることが素晴らしい。かくありたいものであるぞよ。そして、私には珍しく、終演後はオトモダチとお茶しつつ、歌舞伎ばなしのあれこれを。来年1月の演舞場の「衝撃の演目、配役」等々、話題は尽きないのでした。

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コメント

おはようございます。
きびだんご様もいらしたのですか 私も。
ごほんごほん、聞こえてきたの覚えています。私は前のほうにおりましたが、やはり全然気になりませんでしたよ。
しかし102歳で岐阜から 歌舞伎座へ行くと、おみ足の悪いお年寄りが3階席へ一生懸命上がっていらしたり(こういうの見ると、やっぱり建替えざるを得ないかと思います)、杖にすがって座席に向かわれたり、皆さん歌舞伎愛にあふれていらっしゃるのだなあと胸が熱くなります。一度父を連れて行きたいと思っているのに、転びそうだからとか、耳が遠いからとか、勝手に無理だと決め付けている私は反省しきりです。
福助さんの毛振り、やっぱり千穐楽サービスでしたのね

投稿: SwingingFujisan | 2008.10.27 09:01

SwingingFujisanさま
なんとまあ、同じく夜の部だったとは 今月、音羽屋親子の「声」も満喫しました。色気のある菊五郎と、可憐一途な菊之助。ほんと、声も好きなの~
私は数年前に、やはりかなりお年の男性(でもせいぜい80代)と、3階で隣どうしでした。昼の部は3階でお弁当持参、その同じ日の、夜の部は1階で見ると仰ってたと思います。
お父さまも歌舞伎、お好きなんですか? 連れ出すのがつい億劫になるのはよくわかります。私も結局、義母を連れて行けなかったので(もはや本人に行く元気がない)、それはすごく後悔しています。

投稿: きびだんご | 2008.10.27 20:49

ども。
久しぶりにお目にかかれて、おしゃべりもできて、嬉しかったです。
いつもお一人様なので、反動でいっぱいしゃべっちゃって、煩かったかもしれませんが、千穐楽の興奮だと思ってお許しを。

投稿: 猫並 | 2008.10.27 23:13

猫並さま
あら、煩いなんてとんでもない。私も、基本「お一人様」ですから、あんなふうにいろいろ喋れてすごく楽しかったです。あっという間に時間がたちましたねー。
またよろしく!! で、来月はどっかで出くわすでしょうか。

投稿: きびだんご | 2008.10.28 00:16

昼の部に行ってました。もろもろ調整していったら、ここしか昼の部が見られる日がなかったのです・・・。
夜の部も見たかったのですが、お能の先生主催の発表会やら、お囃子のお稽古やらがあり、夜の部は断念・・・。

昼の部「藤娘」のときに、芝翫家女性陣がズラリと1階席に揃い踏みでしたよ。
もう、芝翫さんの「藤娘」もこれが見納めかもなぁ・・・と思い、昼の部は1階にしたのでした。身体はたしかにもうキツそうですが、芸の力は偉大なり!という感じで、昼の部はこれが一番よかったですわ。
「魚屋宗五郎」は、芝居自体があまり好きじゃないので・・・。

投稿: おまさ | 2008.10.28 10:45

おまささま
藤娘、なんともいえない可愛らしさがありましたよね。芸の力はすごいもんだなぁ、と。真っ暗なところに唄だけが聞こえて、パッと明るくなると一面の藤、というのが、またウキウキものですし。
義母へのお土産に、藤娘の写真を1枚買いました。
宗五郎は磯部のお屋敷に行ってからは、私もあまり・・・とは思うんですが。

投稿: きびだんご | 2008.10.28 23:34

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