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2008.12.10

ドラマチックなお能、ふたたび

12月10日(水) 「国立能楽堂 開場二十五周年記念特別研鑽公演 第一部」13:00~ 於・国立能楽堂

舞囃子・宝生流「邯鄲」高橋章 笛/八反田智子 小鼓/大倉源次郎 大鼓/高野彰 太鼓/大川典良 能・観世流「望月」シテ(小沢刑部友房)観世清和、ツレ(安田友治の妻)山階彌右衛門、子方(花若)小早川康充、ワキ(望月秋長則久英志、アイ(秋長の従者高野和憲 笛/槻宅聡 小鼓/鳥山直也 大鼓/原岡一之 太鼓/金春惣右衛門

 今日は能楽堂の研修生出身の人たちが多く出演する「特別研鑽公演」である。上の出演者の中で、ナナメの文字で名前が書いてあるのが研修生出身。ほんとは第二部で、万作家の深田博治さんが大曲「釣狐」を披くので、そちらも見たかったのだけれど、水曜夜はねぇ・・・と諦めたのだった。今でもちょっと後悔してる(チェコ語に行ってる場合じゃなかったか)。

 しかし、こうしてみると研修生の方々も、わりと記憶にある人が多い。高野さんは万作家だから当然としても、そのほかにも槻宅さん、鳥山さんには記憶があるし、八反田さんもたしか野村狂言座で見た(聞いた)ことがある。代々のお家に生まれたわけでもなくて志し、そして職業として続けることの気の遠くなるような積み重ねにも、思いをはせる。

 今日は都合のいい昼間に観世宗家の「望月」ということで、こちらはウフフと迷わず購入。なんと2列目(正面)の真ん中あたりで、ちょっと前すぎて寝るとまずいか、という感じ。見たことがあるようなないような・・・見てないね、と思いながら、念のためにこのブログをチェックしたら、なんとまあ「望月」って3年あまり前にちゃんと見てるじゃないの。なんてこったい。しかも子方ちゃんは今日と同じ子だったらしい。なんとか記憶を甦らせると、あの時は「ろうそく能」というのがインパクトあったんだよね。

 それにしても、先日の「安宅」に続いて、シテは直面で、子方がいて、ドラマチックなわかりやすい展開ということで、こういう演目の面白さはわりとストレートな感じ(最近見たのでは「三輪」あたりはなかなか手強い)。橋掛かりも、かなり使ってたっけね。シテが最後に獅子を舞うその拵え=赤頭に扇子、赤布の覆面などは、近くで見られてよかった。

 あら、解説にも「初心者にも馴染みやすい作品」と書いてあるではないか。観世流と他流では演出が多少異なるとも書いてあり、また見る機会が(忘れないうちに)あるといいなあ。

 しかし、ワキの名前が「望月秋長」って、なんかすごくない? お月見、ススキ、虫の声、なーんて連想すると、これが仇討ちの話なんだからね。

 この望月では、大鼓の後見が亀井忠雄さんで、あらっと思ってそちらを見ていたためか、気がついたら金春惣右衛門氏がとっとと引っ込んでしまってました(ご自分の出番の前に出てくる、後見の人だけ残ってる)。

 終演後は展示室で「住友コレクション 能面・能装束・能楽器展」を見た。そういえば泉屋博古館でいろいろ見て楽しかったんだよな、と。あの時、鼓の胴の美しさに驚いたんだけど、今回も小鼓、大鼓、太鼓、それぞれの胴が並んでいた。加えて能管も初めて間近でじっくり見ることができた。能面なども意外なほどたくさん展示してあった。

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コメント

これ、行きたかったんですが、夜に銕仙会の特別講座があるため、断念しました。さすがに、師走に昼抜けして、夜も定時であがるってのはね・・・(笑)。

惣右衛門先生は、よほどのことがない限り、一旦囃子座にお座りになって他の囃子方の方が床几にかけるときに、引っ込んでしまわれますね。
某巨大掲示板で、ウワサは読んでいたので、初めて生のお舞台を拝見した時には、「わー、ほんとだったんだ!」と思いましたよ(笑)

投稿: おまさ | 2008.12.22 17:58

おまささま
お能も気がついてみれば、いろいろな公演やレクチャーなどが行われているんですねぇ。ほんと知らない世界でした。
「望月」とか「安宅」とかは、演劇に馴染んでいると、とっつきやすい演目に思えます。
惣右衛門先生! 次回は引っ込むところも見逃さずに、なーんて、まったくどこを見ておるのやら

投稿: きびだんご | 2008.12.22 23:46

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