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2009.02.26

ワーニャは働く、今日も明日も・・・

2月25日(水) 「ワーニャ伯父さん」 13:00~ 於・あうるすぽっと

作/アントン・チェーホフ 英訳/マイケル・フレイン 翻訳/小田島雄志 演出/山崎清介 出演/木場勝己(ワーニャ)、伊沢磨紀(ソーニャ)、松本紀保(エレーナ)、柴田義之(セレブリャコーフ)、戸谷昌弘(テレーギン)、小須田康人(アーストロフ)、楠侑子(マリヤ・ワシールヴナ)

 山崎清介さんのカンパニーで「ワーニャ伯父さん」というので、とても楽しみにしていた。勢い込んで、「華のん企画」の先行に申し込んだら、なんと最前列(中央より少し左)で、これは実はあまり嬉しくなかったんだなぁ。まあ、役者さんが近いのはそれはいいんだけど、かなり奥行きのある舞台の全体も見たかったので。

 歌舞伎座・昼夜の疲れが翌日から出てきていて、水曜になっても取れず、ちょっと身体が重い。その上、乗った電車は人身事故の影響を受けて遅れて駅で走ったり、気分的にはややマイナス。・・・だったけど、いや、始まるとぐいぐい惹きつけられた。

 それには最初に登場したアーストロフ(医師)役の小須田さんの存在感も大きいかな。うまく空気を作っていて、彼の台詞の向こうにチェーホフが感じられるよう。彼は、ある意味気の毒なソーニャに愛され、しかし美しいエレーナに恋する、その複雑さの感じも好みでしたわー。

 もちろん木場さんのワーニャは、実直さ純朴さがピタリと合って。甘いやさしい声がミスマッチの感もあるけどね。後半の「爆発」の緊迫感には息をのんだ。そしてワーニャの母・マリヤの理不尽さ(諦めにもつながっているのか)が、なぜか心に残る。

 ・・・に比べると、すごくうまいとは思うけど伊沢さん、松本さんには、惹きつける何か、がちょっと足りない気がした。あえて言えば、役柄が合っているがゆえに面白さがプラスされない伊沢さん、エレーナの役はイメージじゃない松本さん、というところかな。

 とはいえ、やっぱり「ワーニャ伯父さん」は面白い。広大なロシアの大地と、そこに黙々と働き、そこから抜け出せない彼らの日々を思ってしまう。いま、ワーニャに会えるなら、うんうんと頷きながら、彼の思いを全部聞いてあげたいよ。

Ema ←ぎりぎり駆け込んだので、終演後に買ったパンフレットの1ページ。帰宅後に読んでいたら、「お気に入りの稽古場グッズ」に、木場さんが「e-maのど飴 グレープ味」を挙げてらした。私は上演中、この「ゆずハニー味」を手にしてたのよね。しかもラスト近く、ワーニャが舞台の前に腰を下ろしたのは私の真ん前! そのときも勿論持ってたの。あまりの偶然に笑っちゃった。持ってたのが「グレープ味」なら、できすぎだったかな。

 

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コメント

うふっ、あのお席だったんですね。ノド飴のエピソード、そういうことってあるんですねぇ。面白くて笑ってしまいました。
アクシデントがあって大変でしたね。確かに、開演後最前列に入っていくのは憚られますものね。それに、あうるすぽっとは後ろのほうでも十分見えますし。

小須田さん、よかったですねぇ。要チェック俳優さんに加えました。
松本さんはやっぱりイメージじゃないのですね。私は原作を知らないので何とも言い難かったのですが、私が勝手に想像するエレーナとはちょっと違うなとは思っていたのです。
「ある意味気の毒なソーニャ」、「役柄が合っているがゆえに面白さがプラスされない伊沢さん」、ぴたっとくる表現です!! そのとおりだと思います。

投稿: SwingingFujisan | 2009.02.27 09:55

SwingingFujisanさま
あやうくパンフを買うのを忘れるところでした 思い出したのはひとえに、SwingingFujisanさまの書いてらした小田島発言が頭に浮かんだから。
私ももしや同じ日に観劇?と思ったりしたんですが、いやいや25日は松竹座、と気がつきました。あまりに早くチケットを買いすぎて、見事に歌舞伎座・千穐楽と重なってしまって、ショックだったんですよー。
松本紀保・・・どこがどう、って言えないのが困るんですが、悪くはない、でも、というところ? なんなのでしょうねぇ。ま、こんな「とっかかり」があると、また別の演出、出演者で見るのが楽しみだったりもします。だから、やめられなーい

投稿: きびだんご | 2009.02.28 00:46

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