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2009.02.24

歌舞伎座に一日籠もっておりました

2月23日(月) 「歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎」 昼の部・夜の部

(昼の部は2月8日の項。3回め

(夜の部・2回め)「蘭平物狂」三津五郎、翫雀、橋之助、福助ほか 「勧進帳」吉右衛門(弁慶)、梅玉(義経)、菊五郎(富樫)ほか 「三人吉三巴白浪 大川端庚申塚の場」玉三郎(お嬢吉三)、松緑(和尚吉三)、染五郎(お坊吉三)ほか

 長くなるけどまとめて書いておきます。

 当初から、今日の昼の部のチケットは持っていた(3階1列)。夜もまた見たいなぁと思っていたところへ、ありがたいお誘いがあって今度は2階から。私はめったに歌舞伎座の昼夜を続けて見ることはないんだけど(演劇→落語などのハシゴはあるものの)、コメントを下さる同世代の方々が、スイスイと昼夜ご覧になってるらしいので、私にもできそうだな、と。

 前日つまり日曜の夜、ついうかうかとweb松竹をのぞいたら(全く懲りない)、1階の7列センターブロック辺りが出ていて目が点になった。が、ポチッとしないところが偉いでしょう・・・というか、最早、松竹さまに貢ぎすぎて(自分比)おりますので。

 で、昼の部の最初から、夜の部の最後まで、しっかり見てきましたよー。帰宅したら疲れたぁという感じはしたけど、見てる間は元気いっぱい。もうこれで今月の歌舞伎はおしまいだと思うと、ちょっと寂しさも感じつつ。

 「加茂堤」の舞台を見ると、しまった、朝、駅に出る時に地元の天神さまの牛をなでてくればよかった、なんて思ってしまう。ちょうどああいうカッコの牛がおりますですよ。動かないけど(笑)。実は、唯一たまに意識が飛んだのが「賀の祝」だったと、正直に書いておきます。しかも桜丸が登場してから、というのがナントモハヤ。

 「京鹿子娘二人道成寺」は、ほんと、まだまだ見ていたいよぉ、という感じで。幕が閉まった時には、客席でほーっと溜め息が起きるんだよね。それまでみんな真剣に見入ってたから。そうそう、今日の「舞尽くし」は巳之助くんだったので、私は3回とも違う人に当たったという幸せ者らしい。彼は、最初の舞の例がいろいろたくさんあったのと、ゼンマイ(センマイ)をいくつも挙げてその最後はタイのチェンマイだったり、東京メトロ・外苑前(住まい)があったり、それで目眩=倒れるのはなかったのでした。

 途中、菊之助と所化(松江、松也、梅枝、萬太郎、巳之助、新悟)が傘で踊るところを見ていて、あぁ新しい歌舞伎座になったら彼らがほんとにバリバリやっていくんだろうな、なんて思ったりしたのだった。こういう若手を見ていてそんなことを感じるあたりが「さよなら公演」と銘打ってるゆえ、だろうか。

 「文七元結」。さっきまで美しい白拍子だった菊ちゃんが文七。どっちもいいのよねーと、贔屓度120パーセントという感じ。しかし、今日は長兵衛の「生きていればこそ」の心根というか、「死ぬんじゃないぞ」というのが、ストレートに響いて笑いつつもジーンとしちゃう。そういうのって、舞台設定はああだけれどもものすごく今に通じるじゃない? 貧乏したくってしてるんじゃないやい。不況の現実も、この時間だけ忘れさせてと。

 夜の部は15日に1階2列のセンターあたりで見ていたので、今回、上から再見するのはまさに望むところ。あっ、そもそもはかぶりつき席を歌舞伎会で取っていたのだけれど、メンバーが増えたので私の分は音羽屋さんにお願いしたら、わりと近かったのでした。

 だから「蘭平物狂」の立ち回りも、まず間近で迫力を感じた後、今回は少し遠くから全体の美しさを実感できた。遠くから見てると、井戸の屋根に上がった時に揺れているのがよくわかって怖かった。あの、屋根から燈籠へトンボを切るのは、ストーリーをすっかり忘れていても記憶に残ってるね。でも、いつの間にか消えていた燈籠のアタマの所を後で載せるのは(2回とも笑った)、すっかり記憶から抜けてたよ。取るのは花道のハシゴの辺りで、視線がそっちに行ってる時かしら? ラスト近くの棒を使った立ち回りはスピード感があって、体力も消耗してるでしょうにすごいなぁと思う。あと宜生くんって丸顔にあの隈取りがとても似合って可愛かった。・・・にしても、「物狂」というタイトルがまた素敵。

 「勧進帳」は、まあ前回の方が楽しめたのかもしれない。正直、席の周りに気が散る要素がいくつかあって、蘭平の立ち回りなどを見ている分にはいいんだけども、というところで。でも、義経の存在感というのは確かにすごく感じられて、大事な役なんだなぁと今更ながら思ったのでした。それと太刀持ちの梅丸くんが綺麗だねー。もう、四天王も含めてこの顔合わせでの「勧進帳」が見られた、ということだけでも、とても嬉しいさ。

 「三人吉三」は玉三郎のこの台詞回しが苦手なので、どうしても浸りきれない部分がある。その分、松緑で安心してる自分もいて。いや、あの鬘をつけてると孫悟空?みたいな感じ(暴言許されよ)なんだけどねー。松緑、梅王もよかったですワ。染五郎は雰囲気的に、松王よりもお坊吉三が好き。

 ・・・というわけで、11時の開演からエンエン見続けたのでありました。昼の部が終わってからちょっと外をフラフラしていて、ちょうど楽屋口から歩いて出てくる吉右衛門丈を発見。あまり自信がないけど(メガネ+マスク)、そう信じておくことにする(笑)。終演時間は9時近いだろうと思って時計も見ていなかったら、銀座駅で8時50分くらいの電車に乗れたから、当初よりもずいぶん早くなっていたのね。

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コメント

そうそう…って、何に同意かといえば、賀の祝、桜丸が出てからの方が飽きる(爆)
橋之助には申し訳ないけど、梅松の喧嘩を楽しめちゃったせいか、その後はかなり冗長に感じちゃいました。
つい、言い訳なげーよ、はやくしろよ、なんて。

投稿: 猫並 | 2009.02.24 22:00

猫並さま
本日のワタクシは疲労困憊。仕事がボロボロかもしれません。なんだ元気に昼夜見られるじゃん、と思ったのは、気分が高揚してただけらしい。今後はやはり自重するかなー。
で、「賀の祝」。梅松の喧嘩、ほんと楽しめましたよね そっか、あれでもう随分満足しちゃってたのかなー。染五郎の松王はどうかなぁなんて思ってたけど(ついね、優男系をイメージしちゃって)、梅-松の組み合わせもよかったのかしら。

投稿: きびだんご | 2009.02.24 23:39

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