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2009.05.15

昭和15年11月3日~昭和16年12月7日:浅草

5月13日(水) 「きらめく星座」 13:30~ 於・天王洲銀河劇場

こまつ座&ホリプロ公演 作/井上ひさし 演出/栗山民也 出演/愛華みれ、阿部力、前田亜季、久保酎吉、八十田勇一、相島一之、木場勝己ほか

 面白そうだな・・・と最初にチラシを見た時に思ったのは、出演者に相島一之、木場勝己の名前を見つけたから。でも、積極的にチケットを買うには至らなかったんだけど、生協で扱っていたので(いかにも生協で扱いそうなストーリーではある? というのはちょっと考えすぎ)、フラフラ購入。

 そのチラシ、和田誠の絵では、防毒マスクのようなのを全員がつけていて、不思議な気がした。実際に舞台はこのマスクをつけたシーン(訓練)に始まり、それで終わる。ほんとにこんなのが家庭にあったのかしら。

 こまつ座はなんとなく紀伊國屋ホール、というイメージがある。どうも天王洲アイルあたりの風景に馴染めないこともあって、ちょっとした違和感を感じつつ劇場に向かった。まあ午前中、青山一丁目にいたので、そこから大門(浜松町)経由で行くと、とても近かったけどね。早く着いたから、劇場前の本屋さんに行けばいいや、と思っていたら・・・もはや本屋さんは消えてしまってました。そしてお客さんは中高年ばかりなり。休日は少しは違うかしらん。

 舞台は浅草の小さなレコード店。ここの店主(久保酎吉)と若い後妻(愛華みれ)に子供たち(阿部力、前田亜季)、間借人(木場勝己、後藤浩明)が中心になる登場人物。そしてかき回す存在として、憲兵伍長(八十田勇一)と傷痍軍人(長女の夫。相島一之)。

 タイトルに日付を書いたのは、注意してなくても日付がインプットされちゃうから。小道具のカレンダーに加えて、その日の星座の位置を言う木場さんがいて・・・そうそう今回の「説明的セリフ」は木場さん担当、でいいのかな。

 愛華みれさんを見るのは初めてだったけど、彼女がとてもよかった。天真爛漫なキャラクターが容姿にぴったり合っていて、歌も上手だし(もと歌手という設定)。この太陽のような若い妻をニコニコ見守る久保さんが、また素敵。時流にあらがわず、のようでいて、大事なことは言う、実は頼もしい存在に思えた。そんな2人の家庭だから、ガチガチの軍人さんである八十田さん、相島さんが、いつしか感化されていっちゃうんだよね。フワフワの人たちがいつの間にかガチガチな2人を包み込んでいってたのかしら。

 途中少し飽きちゃうような時もあったんだけど、でも後半、このオデオン堂を強制的に立ち退かされることになった最後の夜(これが昭和16年12月7日)のシーンや歌に、涙しちゃった。戦争を少しでも知ってる世代には尚更だっただろうか。また、描かれてはいないこの次の日に何が起こり、長崎の妻の実家に身を寄せた店主夫婦のその後を思ったりすることで、遠い日の(殆ど知らない)記憶が、強く迫ってくるように思われた。当時の流行歌がいくつも歌われて、こういうのが好きな人はまた別の楽しみもあったでしょう。

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コメント

ううう
きびだんご様のレポを拝読した嬉し涙と、自分が逃した悔し涙が混じったです。
やっぱり買い直して行っちゃおうかなぁ。名古屋の澤瀉屋を諦めて(まだ未練がある。家庭の事情を考えたら到底ムリなのに)、こっちを見ようかなぁ。
サザンシアターだったら絶対行っちゃうんだけど、天王洲は遠いものなぁ。
ごめんなさい、ぐずぐずと。
ところで、あの本屋、なくなっちゃったの?

投稿: SwingingFujisan | 2009.05.15 11:30

SwingingFujisanさま
ううう・・・このお芝居について語り合えないでいるのが心苦しいです 愛華みれさんがほんとによくて、私もあんな魅力的なおかあさんになりたい、なんて思うくらいでした。
本屋さん、なかったんです!! たまたま休み、とかいうのではなくて、もはやそこに存在してません。私は劇場からの帰りは「りんかい線」だったので、少し外を歩きましたが、風景も全然楽しくないし、オフィスビルの通勤客や劇場に来る人を相手にするだけでは、とても書店もやっていけなかったのでは? チェーン店だからまあそれほど気の毒ではないけれど。

投稿: きびだんご | 2009.05.15 22:14

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