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2009.07.22

たった8人で演じる「マクベス」

7月21日(火) 「子供のためのシェイクスピア15th マクベス」 19:00~ 於・紀伊國屋サザンシアター

作/W・シェイクスピア~小田島雄志翻訳による~ 脚本・演出/山崎清介 出演/石田圭祐(マクベス)、伊沢磨紀(マクベス夫人/マクダフ)、彩乃木崇之(ダンカン/メンティース)、戸谷昌弘(バンクォー/ケースネス)、キム・テイ(マクダフ夫人/ドナルベーン/フリーアンス/シーワード)、若松力(マルカム)、窪田壮史(レノックス)、山崎清介(ロス/ヘカティ&人形アンガス)

 「子供のためのシェイクスピア」シリーズも15年ということで、会場のサザンシアターには舞台写真のパネルも展示してあった。で、実は私はほとんど見てないのですワ。チラシの記憶はいろいろあったのに、結局見てないのか、と。新国立劇場で「十二夜」を見たけど(植本潤とか円城寺あやが出演)、それはこのシリーズとは違うらしい。

 夏休み中ではあるけれど、ソワレだから、子供は数えるほどしかいない。でも、背のちっちゃい子供用に、座布団を配って回ってるあたりが、さすが、というところ。通路から後ろあたりには、大学1、2年くらいの男女の一団、前方はわりと年輩の人たちがいたり。なかなかバラエティに富んでいた。

 私は普通に手数料ナシで買ったと思うけど、右側通路そば(前から4列めくらい)。で、この通路から舞台に上がる階段のところで、役者さんが客席に向かって独白したりいろいろ使うんで、すごくラッキーな場所だった。

 「子供のための~」ではお約束の、独特な手法もあって(全員の黒い衣裳とか、人形とか)、慣れないと「なに?」というところもあるかな。私は前日に、すごく完成度の高い「テンペスト」を見てたから、冒頭部分(全員が声を揃えたり、手拍子をする)は物足りないものがあった。

 ・・・というか、マクベス役の石田さんが、どうしてもイメージと違っていて、そのギャップがなかなか埋められなかった。伊沢さんのマクベス夫人はさすがだし、マクダフとの早替わりもお見事。晩餐での亡霊シーンや、マクベス夫人が手を延々洗うところなどは迫力があった。魔女の予言シーンは、ちょっと面白く。まあ演じる人数のわりに、詰め込みすぎてる気も少し・・・。

 キム・テイさんは清潔な雰囲気で、かなりよかった。特にドナルベーン(マルカムの弟)やマクダフ夫人の時はね。でもイングランド軍を指揮するシーワードにはどうしたって若すぎるし、バンクォーの息子・フリーアンスと、ドナルベーンの区別がつかなかったりした。という意味では4役は多すぎるんでは? むしろ子供にはすぐに区別がつくのかもしれないけど。

 そうそう、剣をつかった立ち回りが、かなりの迫力だったのには驚いた。

 1995年から始まっているので、息子が小学生時代に見ていても不思議ではないけど、全く縁がなく来てしまった(当時は「言葉遊び」的な舞台をいくつか見せた記憶はある)。それでも、二十歳を過ぎた今では、なぜかシェイクスピアの戯曲が気に入ってるらしいのは不思議というかなんというか。

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コメント

あら、私は昨日の昼の部に行ってきました。
私はきびだんご様ほどシェイクスピアを見ていないので、マクベスのイメージはちゃんと出来上がっていないのですが、石田さんは普通のオジサンっぽかったかなと思いました。それだけにその人生の狂いが怖いのかもしれない、なんて。
たしかに、フリーアンスとドナルベーンの区別はつきにくかったかも。
でも、全体にシェイクスピアを楽しむことはできました。
PS 私は直接華のん企画から買ったのですが、3列目。舞台が前に出ていたのでなんと最前列でした。ああいう芝居の最前列って、嬉しい反面何となく居心地が悪くって

投稿: SwingingFujisan | 2009.07.23 09:14

SwingingFujisanさま
これは絶対いらっしゃると思ってました!
前に華のん企画からワーニャ伯父さんを買った時、やはり最前列だったので、直接買うとそうなんでしょうか・・・。亡霊のシーンや立ち回りなど、最前列だとさらに迫力あったでしょうね。
作品のせいではなくて、3連チャンの観劇で、さすがに疲れていたのが正直なところなのです。やっぱり考えて見なくてはダメですねぇ(マクベスは前から決めていたのにテンペストを急に入れちゃったので)。
マクベス役は、つい主役オーラバリバリの人をイメージしちゃって・・・。思ってもいなかった国王の座を得た、魔女の予言に狂わされたetc. 普通のそこそこのオジサンゆえの残虐だったりするんですねぇ。(石田さんのお顔って、なんか人の良さがつい出ちゃう、というタイプじゃありません?)

投稿: きびだんご | 2009.07.23 09:45

そうそう、石田さんって、気のいいオジサン顔だと思います

完成度の高い「テンペスト」の後では、確かにゆるく見えちゃうかもしれませんねえ。それに、「桜姫」、「テンペスト」と続いたんですものね(相変わらずタフ)。私は時に、シェイクスピアの重さに疲れることがあるので(見ているときは面白いんですけど、密度の高い芝居だと後でどっと疲れたりする)、こういうのはあまり深く考えずに楽しむことにしています。

投稿: SwingingFujisan | 2009.07.23 11:13

SwingingFujisanさま
こんばんは。酔っ払いだんごですっ。
なんだか、石田さんのお顔は、このマクベスでしかと認識した、という気がしています。
私もある意味、力が抜けた状態で見たのはよかったかなーとも思ってます。つい、子供だったらどう見てる?みたいな、余計なことを考えたかもしれないけど。ずっとファンという子もいるでしょうね。うらやましいな。

投稿: きびだんご | 2009.07.23 22:57

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