« ヘンリー六世@さいたま芸術劇場 | トップページ | 視聴率対決・・・には決してならない!! »

2009.10.06

ゆったり狂言を楽しんだ日曜日

10月4日(日) 「東西狂言の会」 14:00~ 於・三鷹公会堂

解説・萬斎、「附子」万之介(太郎冠者)、石田幸雄(次郎冠者)、高野和憲(主) 「濯ぎ川」茂山あきら(夫)、千之丞(姑)、童司(女房)--休憩--「蝸牛」萬斎(山伏)、万作(太郎冠者)、深田博治(主)

 毎年1回、三鷹でのお楽しみ「東西狂言会」。自宅から会場までの道が整備されたので「いざとなったら自転車でも行けるゾ」と思いつつ・・・しかーし、現地でお会いする方に背中を押され、シーズン初の袷の着物(義母がまだ元気な間に貰っていたもの)にて。近い会場というのは、なんにしても楽でいいですワ。

 三鷹公会堂は、駅からはバス便でちょっと不便だし、椅子の座り心地もあまりよくないけど、狂言を見るホールとしてはキャパ的にもいい感じ。また、お客さんのノリもとてもいい。萬斎さんの解説での反応とかね。「蝸牛」ではやし立てる「雨も風も吹かぬに、出ざかま、打ち割ろう」をみんなで謡ってみたりも楽しかった(でも、本番では決して謡わないようにと、釘を刺すのも忘れない萬斎さんであった)。前夜が「中秋の名月」だったけど、福岡で月をご覧になったとのこと。

 その解説のすぐあとの「附子」で、太郎冠者・次郎冠者が着ていた肩衣には兎! 「附子」じたいには季節感はないけれど、なんとタイムリーなのでありましょう。またサラッと解説で月のことに触れられていたのも心憎いですワ。

 「附子」は(「蝸牛」も)「ござる乃座」で見たばかり。配役が違うし(ござるでは太郎冠者=万作、次郎冠者=万之介)、あの時は中正面だったので、ほぼ真正面の今回とは見え方も違う。正面から見るに越したことはない、かもしれないけど、「附子」から吹いてくる風をあおぎ返す扇の使い方など、横とかナナメから見るとより面白かったんだと思う。太郎冠者で言えば、万作さんは好奇心が前面に出て、万之介さんだといたずらっ子的な面が強く出るような気がした。実は「ござる」での万之介さんの逃げっぷりが忘れられないのであった。

 「濯ぎ川」も以前、国立で見たことがある。現在は茂山家で上演している新作狂言(初演の時に万作さんが女房を演じた、と萬斎さん)。情けないお婿さん役のあきらさんと、姑の千之丞さんのキャラがとても面白かった。童司くんの女房は、まだちょっと「わわしさ」不足かな。ラスト、姑が一人舞台に残って「娘の育て方をを間違ったか」みたいな素振りを見せた時に、近くの方がいっしゅん拍手されたのよねー、その気持ちはわかりますワ。そしてヒョコヒョコ橋掛かりを帰っていく姿(お尻)も忘れがたい。
 もともとは16世紀フランスのファルス(笑い劇)とやらで、それを飯沢匡が狂言にしたとのこと。そのあたりで「大らかな笑い」とは対極にあるのかも。

 「蝸牛」で、またしても、というか万作さんの太郎冠者を満喫。この前は裕基くんの太郎冠者で、「子どものおつかい」的なイメージもあり、もちろんそれも面白かったけど、たぶん裕基くんとして見てたんだね~←だって可愛いんだもん。
 通路を挟んですぐ近くに、小学校中学年くらいの男の子がいて、解説の間はくにゃくにゃしてるし、狂言が始まってもくたっとしてるのに(まっすぐ座れないのか!と、つい思った)、この「蝸牛」でけっこう笑い袋と化してました。

|

« ヘンリー六世@さいたま芸術劇場 | トップページ | 視聴率対決・・・には決してならない!! »

能・狂言」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
久しぶりの「東西狂言の会」存分に楽しませていただきました。萬斎さんの解説、さすがつかみがうまいなぁと感心。でも、鳥栖は福岡じゃなくて佐賀よ、と心の中でつっこみをいれておりました(^_^;

たしかに三鷹公会堂は狂言を見るにはちょうどよいキャパかもしれません。能楽堂の濃密な空間もよいけれど、ちょっと広い分気楽に楽しめるかも。先日セルリアンタワーの能楽堂を初めて見たのですが(演目を見たわけではなくちょっと見学)、たしかどこも6列くらいしかなくて、あそこで見るのはそれなりにまた覚悟がいるかも、と思いました。

「濯ぎ川」初めて見たのですが、やはり関西テイストのような気がしました。ちょっと私には濃かったかな。来年はまた千作さんが見られるといいのになぁなぞと思った次第です。

そしてますます万之介さんへの想いが募ってきた(笑)からつぎでした。

投稿: からつぎ | 2009.10.06 14:42

からつぎさま
遠路はるばる、お疲れでした。
そうでした。福岡で、と仰った後に、鳥栖・・・あれれれ?と。でも私の場合、なんか違う、と思っただけで忘れてました。きっと博多空港からいらしたのね。
あんまり大きなホールで能狂言を見たくはないのですが、三鷹くらいならいいですよね。難点は(何度も言ってる)、駅から遠いことだけ!?
私はセルリアンタワー能楽堂には一度だけ行きました。今は亡き万之丞さんの「牡丹燈籠」を見たのですが(渡辺美佐子、柳家さん喬ほか)、いや~、近いなぁと思った記憶があります。それ以外には行く機会がなくて・・・。
万之介loveわかります!!

投稿: きびだんご | 2009.10.06 16:42

この会、以前にきびだんご様のところで知って狙っていたのですが、チケット情報を逃してしまって諦め、国立の初日を入れてしまいました。
きっときびだんご様のレポが拝読できると思っていたので、な気持ちでいます。ありがとうございます!!
歌舞伎と、時々入るなんだかんだな芝居で忙しくて、未だに狂言と文楽は未経験ですゎ。

投稿: SwingingFujisan | 2009.10.06 23:52

SwingingFujisanさま
国立の初日かな~、と思ってました
三鷹の「東西狂言会」は、ぴあなどでは発売されませんものね・・・次はお知らせしますわよっ←なんと12月5日なのです。ただし来年の まだ10月に入ったところだし、来年(しかも12月)のことなんて、鬼もあきれちゃいますね。
上で語り合ってますように(笑)、三鷹はわりと見やすいし、ポピュラーな演目で楽しませてくれ、そのうえ東西ですから、遠征の価値はあると思いますよ。味スタもわりと近いですが、これは関係なかったですね

投稿: きびだんご | 2009.10.07 00:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ヘンリー六世@さいたま芸術劇場 | トップページ | 視聴率対決・・・には決してならない!! »