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2009.10.28

袴狂言「釣狐」を見る(10/18)

10月18日(日) 「万作を観る会」 14:00~ 於・国立能楽堂

連吟「鳴子」 素囃子「安宅 瀧流大鼓亀井忠雄、小鼓幸正昭、一噌仙幸 袴狂言「釣狐 」万作(白蔵主)、萬斎(猟師)--休憩--狂言「止動方角」萬斎(太郎冠者)、石田幸雄(主)、遼太(馬)、万之介(伯父)

 万作さんの「釣狐」を見のがさないですんで、ほんとによかった!! このブログにグダグダ書いているうちに、申し込むのを忘れていたのが発覚して、かろうじて救われた、という、ラッキーハッピーな会だったのである。しかも、席が脇正面の2列め中央あたりで、特に「釣狐」で、老狐の逡巡ぶり(罠の餌を食べたいなぁ・・・)などがハッキリ視覚にとらえられ、また息づかいもわかるくらいだった。

 さてそもそも「釣狐」は、面をつけて白蔵主に化けた狐の前場と、狐の姿に戻った(着ぐるみと狐の面の)後場からなる。今回はその前半のみを、面装束なしで演じる、というもの。大曲であるから、前半だけでも50分くらいあったかと思う。私は万作さんの「釣狐」に間に合わなかった、と思っていたので、袴狂言というかたちであれ、こうして見る機会を得て、つくづく幸せだと思う。

 それにしても、この「釣狐」の間の、能楽堂のピンとした緊張感のある空気はなんだったのだろう。固唾をのんで見つめる、という感じ。面はつけてなくても、そこにいたのは人間に化けた狐だったのだ!! また、こういう心理描写を伴うような演目こそが、万作さんの真骨頂なのかも、とも。

 この緊張感のあとでは、「止動方角」のばかばかしさが更に増幅される、という、いつもながら心憎い構成。太郎冠者の萬斎さんが、「釣狐」の猟師とはまったく別人のように大らかで表情豊かだったのも、印象的だった。

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