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2009.11.08

花形!!を堪能した演舞場・夜の部

11月7日(土) 「花形歌舞伎 夜の部」 於・新橋演舞場

通し狂言 三人吉三巴白浪」菊之助(お嬢吉三)、松緑(和尚吉三)、愛之助(お坊吉三)、松也(十三郎)、梅枝(おとせ)、歌六(土左衛門伝吉)ほか 「鬼揃紅葉狩」亀治郎、菊之助、亀寿、種太郎、吉弥、松緑ほか

 同じ3階から先に見た昼の部は、どうも乗れずじまいだったけど、その分はきっちり取り返した、という感じ。三人吉三だけでもすごく満足していて、その上、「鬼揃紅葉狩」も迫力で、これぞ花形歌舞伎というエネルギッシュかつ瑞々さにあふれた夜の部だった。

 今日は、会社の後輩の愛之助ファン(と言ってもそれほど歌舞伎を見てるわけではない)を誘って。愛之助ファンも夜の部の方がカッコイイ、と思えたのではないかしら。

 とはいえ、序幕の「大川端庚申塚の場」は、よくかかる有名な場でもあるだけに、上方の愛之助くんにはなかなか荷が重かったかも(しかも初役なんでしょ?)ちょっぴり不安も感じるスタートだったけれど、二幕以降はそんなことも忘れてた。仁左衛門系の色気なんかもそこはかとなく。

 松緑くんが役柄的にもリードしていく力強さ、大きさがあって頼もしい。この3人の組み合わせはなかなかいい感じなのよ。そして、義兄弟のちぎりを交わし、その絆ゆえに迷い後悔もし・・・という行動、気持ちが、演じる役者の若さゆえに、いっそうストンと腑に落ちる。

 菊ちゃんが男と女の間を自由に行き来してる感じで、安心してその世界に耽溺してましたわー。吉祥院でのお坊吉三とのシーンは、仁左-玉ほどドキッとはせず、でもなんだかなまめかしい、という雰囲気かしらね~。最後、火の見櫓の場で、袖を結んでくるっと掛けて腕を捲る(今まで記憶にないんだけど)。この腕にドキリ。「「手フェチ」のみならず「腕フェチ」になりそう(笑)。

 このところ松緑くんがいつもいい感じ。やっぱり様々な立場なんかが、さらに彼を成長させてるんでしょうか。ゆっくり着実に進んでいくタイプ? 応援しちゃうワ。

 「鬼揃紅葉狩」は、やっぱり亀治郎の迫力(存在感)に圧倒されちゃう。なんか視線を投げただけでコワイよ。侍女実は鬼女の6人(松也、梅枝、巳之助、右近、隼人、吉弥)は、鬼女になっちゃうと、キミは誰? 今度、近くから見たらわかるかしら。群舞!!というところなんかも面白かった。個別には上手い下手があるのだろうけど。

 歌舞伎座の大歌舞伎とは違う、花形らしさを満喫した、といえると思う。千穐楽近くに友人たちを誘って1階から見るのをこれにしてよかったな、と一安心。みんなで見て後からわーわー言うのには、渋い芸よりもな顔になるのが一番ですもの。

*追記:観劇した11月7日は立冬。そんなニュースを見て劇場に行ったら「立春」かぁ、と。んでもって紅葉狩で季節を取り戻したのでありました。

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コメント

昨日は楽しい時間を有難うございました。
終演後のお喋りだったら、更に盛り上がったでしょうね。

三人吉三、バランスの取れた良い組み合わせでしたよね。
弁天小僧同様、お嬢は菊ちゃん贔屓には堪えられないお役で・・大満足でした!(^^)!
松緑さん、少々早口なセリフが気になりましたが、お坊も昼の部の踊りも勢いがあって、観ていて気持ちが良かったです。
紅葉狩、華やかでしたね~
若者が頑張っている姿を観るだけで、何だか嬉しくなってしまう、これも花形歌舞伎の良い所(*^_^*)

投稿: 尚花 | 2009.11.08 12:03

尚花さま
こちらこそ、ありがとうございました。
ほんと、終演後だったら、周りの席に迷惑、ってくらい、アツーク語り合ってたと思います

三人吉三の組み合わせ、すんなり馴染んでましたねー。
菊ちゃんの声の良さも生きる、ほんにいいお役!
松緑くんも気迫がすごく伝わって、充実してるんだろうな、なんて思ったのでした。

十三郎・おとせの最期といい、盟三五大切といい、現実の事件のことも浮かんじゃって、身震いするような昨今ですが、芝居の世界を楽しむためにも、現実は平和であってほしいなんて思っちゃいました。

さて私の今月の〆は歌舞伎座、のつもりなんですが、よろよろと菊ちゃんの美貌によろめいてしまうかも

投稿: きびだんご | 2009.11.08 16:55

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