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2009.12.05

2009 南座顔見世 その4

12月2日(水)「昼の部」つづき

第三「お祭り」仁左衛門

 仁左衛門と「お祭り」といえば、病い癒えての復帰公演での拍手、まさに「待っていたとはありがてえ!」のエピソードがしばしば語られる。私はそのころ(1994年)、全くと言っていいほど歌舞伎を見ていないので、ほんと話に聞く(本で読む)だけですが。でも、千之助くんの初舞台の「お祭り」は充分記憶にあるよ。それだって、はや5年も前のことかと、今更ながら驚いてしまう。

 ・・・で、やっぱり、あの鳶の衣裳もすごく似合ってカッコイイし、ちょっと照れたような表情やそぶりなんかが、あそこまでサマになるとは

第四「封印切 新町井筒屋の場」藤十郎(亀屋忠兵衛)、秀太郎(梅川)、左團次(治右衛門)、玉三郎(井筒屋おえん)、仁左衛門(八右衛門)ほか

 藤十郎では「河庄」の記憶が新しいところへ、今度は「封印切」。まだ「封印切」の方が好きかな、なんて、そういう問題じゃないですねっ。じっさい、あんまり歌舞伎では見てない(ついパスしてしまう)。でも! 今回は八右衛門vs.忠兵衛が見応えがあったのよー。

 八右衛門がネチネチいじめるというか、挑発するのへ、つい乗せられてしまう忠兵衛。この遣り取りはドキドキもの。あー、そんなにコンコン叩いては封が切れる!と、わかっていてもハラハラしちゃうんだなぁ。ここが面白くなくっちゃ、なのね。
 八右衛門が金包みの紙をさりげなく拾い上げて、公金だ、訴人する、と駆け出す時の目に、この先の2人の暗い道が広がっていくようで、ちょっとこわかった。

 玉三郎のおえんは初役とか。また雰囲気が違ってさすが、という感じだけど、やっぱり違和感もあったかな。

 話はそれるけれど、蜷川演出で「新・近松物語」というのを見に行ったことがあって、その時、忠兵衛を阿部寛、梅川が寺島しのぶ、だったはず。ちょっと長身をもてあまし気味の忠兵衛だったなぁ、と思い出した。

 ☆ ☆ ☆

 南座から、とっとと京都駅へ出るために、荷物は地下鉄の四条駅のコインロッカーに預けてた。これは、ごったがえす出口のことを思えば正解だったな。舞妓さんたちも人の波の中にいたけど、「○○ちゃんは?」「かんざしに名前を書いてもらいに行った」(←京都弁)などという会話が聞こえた。お土産もほぼ買わず。全く、ただ歌舞伎を見るためだけに京都駅に降り立ったのでした(石山駅から美術館には行ってるけどね、あちらは滋賀県だから)。

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コメント

私も昼を観て帰る予定なんですが、どうせなら、藤十郎の封印切じゃなくて仁左衛門のお祭りで南座を〆たいです。この並び、ちょっと恨めしい(笑)

お祭りそのものは、実は三津五郎のが好きだったりするんですが、鳶装束の仁左衛門は素敵ですよね~
涎がでちゃう

投稿: 猫並 | 2009.12.05 20:10

猫並さま
あっ、そうですよね。お祭りでスッキリ気分良く、なら言うことなかったんだ。だからと言って、お祭りで帰るわけにはいかないし・・・
仁左衛門さんの余韻にまだ浸ってるんで、書店で「和楽」を立ち読み(笑)。「演劇界」は地元書店に見あたらず
南座の帰りに、せめて原了郭に行きたかったんですが、断念。休憩時間に行けばよかった。

投稿: きびだんご | 2009.12.06 00:28

お祭りはまさに仁左様の粋の世界ですよねえ。千之助クンの初舞台、私もしっかり覚えています。そこに至るまでのドキュメントもTVで見ました。仁左様が千之助クンに「そこは『愛にい』がこうしたらこうするんだ」というようなことを教えていましたが、ラブリンは「愛にい」なんだと思いました。花道で「愛にい」が手を広げて、そこに千之助クンがカッコよく絡んでいましたっけ。愛にいもずいぶん気を使ったでしょうね。
上方の心中モノはどうも好きになれないのですが、さすがに「封印切」は何度も見せられているせいか、少しずつ鑑賞できるようになってきました。でも仁左様が八右衛門やると、八右衛門に肩入れしたくなっちゃう。ぐずぐずずるずるした男よりよっぽどカッコいいんですもの。
阿部ちゃんの忠兵衛・寺島しのぶの梅川、見てみたかったです~。

投稿: SwingingFujisan | 2009.12.06 21:15

SwingingFujisanさま
ねっ、お祭り。想像しただけででしょ。
そうそうテレビで千之助くんのあの舞台のことを見た時、「愛にい」がすごく印象的でした! で、先日一緒に三人吉三を見に行った愛之助ファンとは、「今度、愛にい見に行く?」などと、「愛にい」を愛称(?)として使ってるんですよ。
蜷川舞台はねぇ・・・演出はそれほど好きじゃなかったんですが。あの頃から考えると、阿部ちゃんはずいぶんステップアップ。今日は「坂の上の雲」を見てました。

投稿: きびだんご | 2009.12.07 00:22

こちらにもお邪魔いたしますm(_ _)m

「お祭り」、いやぁかっこよかったです。2等A席は3階の1列目のみ。ここ、いいです。舞台全体がよく見えるし、花道も半分以上見えます(もちろん七三はばっちり)。2列目以降は通路をはさんでの後ろなので少しくらい前のめりになっても大丈夫ですし。夜の部の「石橋」の雪の美しさも堪能できました。
で、もう舞台写真が出ていました。10日にまさか出ているとは思っていなかったのでらっきぃ♪と売り場へ。ところが、ない、ない、ない!売り場の方に伺ったら仁左衛門さんのだけ「明日になります」とのこと(涙)。

そして私の一番のお楽しみ「封印切」。この八右衛門が見たかったのよぉ~~~。股火鉢でさえかっこいい(笑)。おえんさんにさんざん悪態をつかれるけれど、実際のところはかっこいいから、なんか「ま、いっか」と思ってしまうのですわ。私は秀太郎さんも大好きなので、忠兵衛・梅川がじゃらじゃらするところもほほえましくて、本当は暗くなってしまうお話なのに、見終わってなんだかほんわかしてしまいました。

結局、次の日青不動を見にいく前に南座に寄って舞台写真を買ったからつぎでした。

投稿: からつぎ | 2009.12.12 18:34

からつぎさま
ええ、ええ、南座、語ってくださいっ
そうですか、3階の1列はすっごくいい席なんですね。覚えておこうっと。前に助六を見た時は、JCBチケットで取ったので全く選びようもなくて、ただ「取れてよかった」というだけでした。おかげで、だんだん知恵もついてきます。

からつぎさまは、もともと昼の部、八右衛門!!と仰ってましたよね。私は実際に見るまで、でも助六、と思ってたのに、仁左衛門さんに関しては昼の部の方がより満足しました。
それに、もう舞台写真が出ていて、ちゃんと買えたとは、ラッキーでしたねー。からつぎさんにニコニコ顔が目に浮かぶようです。
こんな遠征のために、また元気で働きましょうね

投稿: きびだんご | 2009.12.13 01:48

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