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2010.01.29

三番叟+談論風発

1月29日(金) 「MANSAI 解体新書 その捨六」 19:00~ 於・世田谷パブリックシアター

「依代(よりしろ)」~宿りというポイエーシス(創造)~
 企画・出演/野村萬斎 出演/杉本博司、中沢新一

 この解体新書は、ネットか往復ハガキで申し込み、当選してもどんな席かはチケットが来るまでわからない。私は前回、すっごくいい席だったけど、今回はいつものように(ほんとにたいてい3階なのだ)、3階1列、ほぼセンターだった。うーん、今回こそ近くから見たかったなぁ。著名な現代美術家である杉本さんと、中沢新一さんというビッグネームな組み合わせだけに、立ち見の人もいっぱい。3階にも、こんなに入るのか、というくらい。

 しかも!! 昨日の獅子虎傳阿吽堂の延長のように、パブリックシアターは能舞台のしつらえ。そこでまず萬斎さんの「三番叟」(袴で)。これは全く予告されてなかった。お囃子が亀井広忠、大倉源次郎、一噌幸弘ほか。なんとまあ、豪華なことかな。

 いったん休憩の後、洋服(いつもの白いシャツ)に着替えた萬斎さんとゲストのお二人の話・・・が、司会者不要ってくらい、どんどん発展していくのだ。

 ニューヨークで古美術商を営んでいて実際に古美術収集家でもある杉本さんは、鎌倉時代の物というお面をいくつか舞台にお持ちになり(萬斎さんに売り込む古美術商と、その番頭・中沢さんだそう)、2点は実際に萬斎さんが着けて動いてみたりした。オペラグラスを持って行っててよかったよ。

 ゲストが話題豊富で息も合ってる、ということに加えて、お能などに対する知識もあるから、ほんとに汲めども尽きぬ泉のごとく、話題がどんどんどんどん湧いてくるの。でも、それはテーマを逸脱するわけじゃなくて、あれこれ喋りつつ「依代」へ戻っていく、という感じ。

 大きな話題は杉本さんが振って、それに関して中沢さんが歴史的理論的に補完する、というのが基本パターン。その杉本さんの用語で面白かったのが「アート・アナーキズム」。アートの物々交換ですかねぇ。資本主義の行き着く先?
 あと、杉本さんの写真が使われたU2の9万人コンサートの様子(ちゃんとした写真とYouTubeの動画)がスクリーンにちょっと映されたとき、「ロッカーはシャーマンなんですよ」(by中沢)とか。

 杉本さんが「高松宮記念世界文化賞」を昨年受賞して、その賞金1500万円で、「どこでも能楽堂」というか移動する能楽堂を造るのだ、なんて話もあったっけ。文化的成果を最大限政治に取り込んでるフランスと引き換え・・・エトセトラ。いやはや、時間さえあれば、まだまだエンエン続いたような気さえする。面白かった部分がちっとも書けないんだけど、DVDにして発売してほしいな。きっとするよね。

 萬斎さんも、もっか制作中の「マクベス」にいろいろインスピレーションを得たようだし(魔女のことなんかも出たのでした)、同じメンバーで「その2」を、という気持ちになってる気配。

 とりあえず次回は5月18日。日程以外は何も決まっていないとのこと。でも、ちゃんと手帳にマークしておこうっと。

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コメント

レポ、面白かったです!! 
大雑把に話を聞いた気になりました(きびだんご様のレポは要点を衝いていて、それを私が大雑把に聞いた、ということ)。ありがとうございます。ただ、三番叟だけは実際に見たかったですわ~。広忠さん、2日連続の世田谷パブリックご出演ですねぇ。

「ロッカーはシャーマン」--わかるような気がします。

マクベスのレポもよろしくお願いしますね(レポ予約)。

投稿: SwingingFujisan | 2010.02.02 01:16

SwingingFujisanさま
うひゃひゃ、お恥ずかしい。大事なことは書いてないんです なにしろタイトルからして、当初「三番叟は世界を救う、のか」という、3人の話の〆あたりを引用したものをつけてたのに、その説明が面倒なので替えちゃったのです。テーマの依代(しかし、この解体新書はいつも小難しい用語を使うなぁ。ポイエーシスはさらにワカラン)、と「翁」「三番叟」のつながりとかもパス。ま、DVDあるいは本になるまで待って下さーい。
「マクベス」!! たった5人でどんな風な舞台になるのか、楽しみです。

投稿: きびだんご | 2010.02.02 08:51

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