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2010.05.16

文藝春秋、今月の歌舞伎ネタ

文藝春秋6月号「さよなら 私たちの歌舞伎座」坂東三津五郎、山川静夫、平岩弓枝

 さすがに大人向きの顔ぶれですが・・・今月号はこの3人の鼎談。三津五郎さんのお家では、7代目が歌舞伎座開場の時に「喜撰」を踊っていて巳之助さんまで5代の役者が、あの歌舞伎座に出演したのだそう。三津五郎さんの初舞台「鳥羽絵」や、子どもの「白浪五人男」(三津五郎=弁天小僧。7歳)なんか、見てみたくなっちゃう。

 その中で観客の拍手について触れられているくだりがある。私の周りでも、わりとよくそんな話題が出るものだから興味深かった(山川氏の著書でも書かれていたけど)。
 関西では昔から役者が登場するだけで拍手していた(平岩)が、東京ではそんなことはなかった。よほど舞台が高揚しない限り芝居の途中でも拍手はなかった。今は東京でも役者の出で拍手が起きるが、「それは嫌ですか」、という平岩さんの問いに、三津五郎丈答えて曰く「嫌では全くないが、舞台に出るのは闇夜に航海しているようなもの。拍手があると灯台の明かりに思えて、どうしても芝居がそれに近づいてしまう。それは危険なことかもしれないという意識はある」。さらに、「(自分が他の芝居を見ていて)拍手はしないけれど心にずしんと響いている瞬間というのは絶対にある。拍手というのは怖い。役者にとって麻薬のようなもの」。

 3月4月の歌舞伎座の盛り上がりと拍手、松竹座での反応の違い、などを通して、拍手ねぇ・・・と、ちょうど思ったりしていた。昔はよかった(どっちかというと山川氏のスタンスはこの気分?)と言えるほどの年季は全くなくて、なんとなく周囲に合わせて拍手したりすることも多い私。そんな難しく考えなくていいんじゃないかな、と思いつつ、でも時にうるさいこともあるし。ま、何にしても「手を叩く」のが昔よりポピュラーになっているのは確かなんですよね。

 ほかに、平岩さんが「いいお芝居だとお客さんが身を乗り出して見ている」と言ってるところでは、そうしたいけど、後ろから叱られそうだからな、なんて茶々を入れてしまったよー。来月号には菊ちゃんのグラビア、東京篇が載ると予告されてるから、それも楽しみ。

【追記】 連載「スターは楽し」(芝山幹郎)、は今月、藤純子でした。デビュー当時~「緋牡丹博徒」(1969、70)あたりのこと。

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