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2010.06.09

満足感たっぷりの落語会!

6月8日(火) 「ドレッサー寄席」 19:00~ 於・吉祥寺シアター

(前説 渡辺哲) 小宮孝泰・元犬、柳家三三・藪入り--仲入り--柳家喬太郎・忠臣蔵異聞 猪怪談 (質問コーナー/進行 大谷亮介)

 4月にみたか井心亭の喬太郎の会で、ゲスト出演した小宮さんが「ドレッサーというお芝居を吉祥寺でやるんだけど、休演日に寄席をやりたい」と言ってた。その時点では、喬太郎さんは「スケジュールが合えば」ということだったけど(何しろ多忙なんだもの)、めでたく喬太郎さん、そして三三さん(小田原高校で小宮さんの後輩)がご出演。ネタ出しもされていて・・・小宮さんの聞きたい噺だったのかしら?

 仕事がなかなか終わらず、遅刻覚悟だったけど、無事に開演前(←7時は過ぎてたと思う)に到着。ほんとに舞台装置のままのところへ、高座が作られていて、ちゃんとメクリも用意されていた。そして、まず登場したのが、なんとお芝居のリア王の扮装をした渡辺さん。これですでにヤンヤ。携帯電話、袋のガサゴソ音などに注意するように、というだけのことなのに、フレンドリーな空気ができちゃう(実は小宮さんは「リア王っぽく読んで!」と言ってたみたい。でもきっと、渡辺さんが好きにやったのねー)。

 小宮さんの元犬は、テンポもいいし、キャラにも合ってるし、すごくよかった。やっぱり私は本格「抜け雀」(井心亭で口演)みたいなのより、こんなのが好き。この寄席自体の企画者ではあるけれども、好きな噺家さんに登場して貰っての「露払い」役として、その立場に徹する、みたいなあり方もあいまって、ピタッとおさまってたと思う。

 で、次は私には久しぶりの三三さん。上手なのはじゅうぶんわかってるんだけど、どうもわざわざは足を運べない、そんな噺家さん(独演会などはすぐ完売しちゃうし)。落ち着いてる、若年寄、みたいなイメージ・・・だったんだけど、今日はちょっと違う。そもそも、この劇場の形(客席から舞台=高座を見おろす。しかも距離もすごく近い)が勝手が違ってたみたい。そこへ注意されてたのにけっこうけたたましいガサゴソ音が(実は私の近くから)。で、なんだかとっちらかっちゃったらしくて、軌道修正に苦労してました。その姿がほんとに意外で、へぇぇ。・・・だって、出囃子からやり直したい、なんて口走ってたもの。それが落ち着くとちゃんといつもの感じに戻ってる、というのも含めて、なんだ可愛いじゃない、という感じでしたー。

 喬太郎さんは、お芝居のセットの入口をそのまま使って、もはや入ってくるところから(座布団に座る前に)、落語のせりふ。といっても、全く初めて聞く噺なので、これはもう噺なんですか?ふざけてるんですか?みたいなところもあったけど。置かれてるトランクや箱をうまく噺に取り入れるのは、ほんとに上手だなぁ。
 この前聞いた「棄て犬」ではユミコはある意味、高慢な、こわいものを知らない女性なんだけど、この「猪怪談」のユミコはネガティブの見本のような36歳の女性。ちょうど「棄て犬」と「猪怪談」は、男女の立場が逆転してるのね。そしてともに「ドヨ~ンといやな気持ち(?)にさせたい時の噺」らしい。

 忠臣蔵5段目にまつわる、昔と今の因縁噺といいますか、不条理といいますか、ほんと面白かった。お芝居のセットで喬太郎さんの落語、というのは、以前、ルテアトル銀座でも聞いたけど、会場が小さい分、空気も濃密で、すっごく贅沢な空間だったなー。

 予告はされてなかった質問コーナーもあって、大谷さんが劇中の道化の衣裳で登場。でも、質問はきわめてまじめで「自分のターニングポイントは?」「いま注目する落語家の名前と噺は?」。すごく答えにくいと思うけど、皆さん真摯に、しかもおもしろく答えてた。

 そんなわけで、この会に行ってよかったぁ!と、満足感たっぷり(コストパフォーマンスもね)。後ろから2列目くらいだったけど、同じ列には夢枕獏さん、4、5列前のど真ん中には北村薫さんもお見かけした。

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