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2010.07.30

「天保十二年のシェイクスピア」のこと

 花園神社で見た「椿版 天保十二年のシェイクスピア」が、とてもおもしろかった。・・・感想を書く前に、これに先立つ2005年と2002年の公演についても、ちょっと書いておきたい。

 と言っても、これらを見たわけではない。特に2005年のシアターコクーン(蜷川幸雄演出)は、豪華キャスト(高額なチケット料金)だったのに、緊急の仕事で会社から抜け出せず泣きの涙だった、いまわしい記憶がある。で、その後、NHKで放映されたのを見た時には、テレビであるがゆえにか、全然乗れなかったんだなー。
(*唐沢寿明さんが出演していて、私は彼が出演している舞台といえば、公演日を1日間違える、開演時間を1時間間違える、とウッカリ続きでマトモに見られないことが続いたんでした)

 2002年の方は、私は全く知らなかったのだけれど、今回の椿版がおもしろかったと演劇好きの知人に言ったら、すごく記憶に残っていると教えられたもの(生涯のベスト1と言ってた)。新感線公演で阿部サダヲが出演していたとのこと。思わず検索してしまい・・・勢いでDVDを購入しちまった←テレビの小画面で見るのは変わらないのになぁ。でも、こちらを買ったのは、キャストなどから見ても、混沌としたエネルギッシュなものに違いないと思ったから。

 椿版は、まさにその「猥雑なエネルギー」そのものだった。何しろ、土の上の、小屋掛けの舞台なんだもの。開演前に、飲み物を売り歩く役者さんたち・・・開演!で、幕が切って落とされると、そこには役者さんたちがずらり並んで平伏してる。圧巻。あらら、新聞紙で作った(?)肩衣。抱え百姓の隊長:外波山文明さんの口上、かと思いきや、割り台詞で次々に語られていく。そして歌が始まる。もうワクワク(ただし、このとき伴奏の音が大きすぎたのが残念)。

 仮設の小屋とはいっても、しっかり作られていて、ぐるりには2階部分もある。予言をする老婆(相当おちゃらけ)が、ターザンのように降りてきたりもする。出演者は、三世次役の山本亨さんとあと2、3人しか知らないけど、王次(藤原竜也や阿部サダヲが演じた)の人はやっぱり華があるんだなぁとか、ふっと考える。役者さんんがもの凄く近いんで、汗をいっぱいかいてるのととかも、よく見えた。

 圧巻は出世した三世次が農民たちに襲われるラストシーン。なんとまぁ、この小屋の壁(ちょうど客席の正面)が崩れ落ちて、道行く人が見える。あら、カメラを向けてるのは外国人観光客かしらん。三世次は、ハシゴにも登って戦うのだ。ここまでの迫力とは夢にも思わなかった。山本さんは、最後の挨拶の時には肩で息をしていて、相当キツそうでした。

 夏の野外劇、しかも新宿、という場所に、この井上ひさしの戯曲がピタリはまって、相乗効果だったような気がする。突き抜ける楽しさ、かもしれない。こういうのに出会うと、お調子者の私はつい浮かれてしまうのよ。

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