« 仕事の前に、高島野十郎の絵を見る | トップページ | 実家行き(今月分)の準備着々 »

2010.08.04

さすがの古田新太!!

8月3日(火) 「ザ・キャラクター」 19:00~ 於・東京芸術劇場 中劇場

(野田地図 第15回公演) 作・演出/野田秀樹 出演/宮沢りえ(マドロミ)、古田新太(家元)、藤井隆(会計/ヘルメス)、美波(ダフネー)、池内博之(アルゴス)、チョウソンハ(アポローン)、田中哲司(新人)、銀粉蝶(オバちゃん)、野田秀樹(家元夫人/ヘーラー)、橋爪功(古神/クロノス) ほか *役名はチラシの表記による

 前回は6月30日に見ている(公演期間・6月20日~8月8日)。もう遥か大昔のことみたい。今回はD列(4列目)センターと舞台に近い席なので、そういう意味では楽しみだった。前と同じくらいの後方席だったら手放して、「ロックンロール」初日に行ってただろうな。決してつまらなかったからじゃなくて、重さに立ち向かえるか、という意味で。近ければ、役者さんたちをよっく見る楽しみがあるんですもの。結果的にこの判断は正解だったと思う。

 その近さゆえの恩恵は、古田新太と野田秀樹の表情がよく見えて、単に台詞を聞いていたのではわからない、底知れない恐ろしさなんかを感じたところかな。野田秀樹の場合は、台詞を言ってない時の表情。
 *・・・芸術劇場の1階後方の何列かは、SじゃなくてA席にしてほしいゾ。

 こういう舞台の時、何倍もカッコよく見える古田。うーん、今さらゾッコンとなるわたくしなのである(笑)。

 銀粉蝶さんが怪我から復帰されて(前回、私は代役の高橋恵子の最終日に見た)、やはりこの役は銀粉蝶だ!と思った。なんだろう、高橋恵子の場合はちょっとソフトで、郊外で環境運動やってます、っぽいのかも。

 近くで見て、さらによかったと思ったのが橋爪功かな。宮沢りえは前回比それほどということはなかった。もともとの期待値が高いんだな。チョウソンハは、近いとくたびれる。総じて若い人たちが一本調子なのかもしれない。

 途中からどんどん重くなっていくんだけど(休憩なしの2時間余、最後は椅子に沈みこんじゃいそうになる)、覚悟していた「傘」のシーン。これは舞台の後方にいる大勢の人たち=犠牲になる市民が、いっぺんに目に入る席の方がある意味、迫力なんだろうか。それとも前回はいきなりガツンとやられたからかしらん。・・・いや、やはり全体を見通せた方が心に来るものが大きかったのだと思う。

 現実の事件を、生な形で扱うことに(特にニュース画像として出てくる醜悪なことどもが、より直接的)、拒否反応もあるだろう。が、作家としての野田秀樹の様々なしかけ、たくらみは魅力的だ。頭の中を覗いてみたい。「空き地に置かれた冷蔵庫」のイメージ、そして実際に家元=古田が言いはなった最後の言葉、マドロミが語る「祈り」のこと。・・・静かに反芻したくなるのである。

|

« 仕事の前に、高島野十郎の絵を見る | トップページ | 実家行き(今月分)の準備着々 »

演劇」カテゴリの記事

コメント

お芝居行ってますね!
古田新太さんって確か関西出身じゃなかったかな?
昔テレビで観たことがあったけど、
ぞっこん!?好みの幅広さにビックリしてます。(笑)
それにしても暑い毎日、お互い身体に気をつけましょうね!

投稿: SS | 2010.08.05 00:10

ああ、やっぱりあの役は銀粉蝶で観たかった!

なるほど、傘のシーンはそれほどでもなく、集団心理が極化していく前半の流れの方が怖く感じたのは、席がかぶりつきだったせいなのか…

空き地の冷蔵庫って、私が子供だった頃は実際に目にする機会もあったもので、誤って中に子供が閉じ込められる事故なんぞも起きてたような気がします。
不法投棄が問題視されるようになってからは、ああいう風景は誰も来ないような山の中にしかないのかなと思うと、あれを誰にとっても身近な存在と見た方が自然なのか、それともヒトの目に触れないところで起きている近くて遠いことと感じる人が多いのか…そんなことを悩むあたり、私はハザマの年代ってことでしょうかねー

投稿: 猫並 | 2010.08.05 09:09

SSさま
あはは~。寄席の夜の部も魅力的ですが、お芝居だと7時開演だから、仕事帰りにはいいんですよぉ。
古田さんは、そうです、大阪の人。テレビでは怪優っぽいんだけど、舞台だとどうしてあんなにカッコイイのかわかりませんワ。んでもって、喬太郎大好きの彼女は、私よりも数倍、古田好き。
ほんとお互い暑さを乗り切って・・・秋の訪れとともに赤ちゃん誕生ですね。そして10月の東京は、演舞場で仁左さんですよ

投稿: きびだんご | 2010.08.05 12:08

猫並さま
そうですねー、やはり銀粉蝶さんがよかったですよね! でも、代役は高橋恵子さんともう一人いたみたいで、まだ高橋さんでよかったのかも??

そういえば、私は近くから見てても「集団心理が極化していく」前半の怖さを、あんまり自覚してなかったかも。なんか、人の言で「信」人の主で「住」、あるいは「魂には鬼があり、魂胆には月日がある」といった部分に、ピンポイントで反応してたきらいも。
私はチョー田舎だったから空き地の冷蔵庫を見たことはありませんが、そういうニュースには記憶があります(なんたって野田さんと同世代)。わくわく、とっても魅力的・・・入っていくとそこから出られない

投稿: きびだんご | 2010.08.05 12:18

ナント、菊ちゃんと同じ空間で観劇されていたのですね。
友人が3日に観に行って、菊ちゃんを発見したそうなんです。
アンコールが終わった瞬間に素早く席を立ち、消えたそうです(笑)
8・9月は夏休みだから、いろんな舞台を観て充電しているのかもしれませんね。

初めて観た「キル」で、頭の中に?マークがいっぱい飛んでしまい、それ以来野田さんから遠ざかってしまった私です。。。

投稿: 尚花 | 2010.08.05 22:56

尚花さま
うひゃ~、そうだったんですか!!
そういえば、以前シアタートラムで野田を見た時も、菊ちゃんと一緒だったらしい(その時は猫並さんのお知り合いが発見)。あんなに小さい会場でも気づかないんだから、芸術劇場の中ホールではとても無理です~。うむむ、ちょっと残念。

自分で作・演出をする人の舞台って、波長が合う/合わないは絶対にあると思います!

投稿: きびだんご | 2010.08.06 01:35

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 仕事の前に、高島野十郎の絵を見る | トップページ | 実家行き(今月分)の準備着々 »