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2010年9月

2010.09.30

ちっとも古びないイプセン

9月29日(水) 「ヘッダ・ガーブレル」 14:00~ 於・新国立劇場 小劇場

作/ヘンリック・イプセン 翻訳/アンネ・ランデ・ペータス 翻訳/長島確 演出/宮田慶子 出演/益岡徹(ヨルゲン・テスマン)、大地真央(ヘッダ=妻)、田島令子(ユリアーネ・テスマン=おば)、七瀬なつみ(エルヴステード夫人)、羽場裕一(ブラック判事)、山口馬木也(アイレルト・レーヴボルグ)、青山眉子(ベルテ=お手伝い)

 新国立劇場2010/2011シーズン開幕&シリーズ「JAPAN MEETS… 現代劇の系譜をひもとく」第1作。そして宮田慶子芸術監督のスタート作品である。

 このタイトルってぱっと頭に入ってこなくて、正直、この後につづく「やけたトタン屋根の上の猫」「わが町」というシリーズ3作の「通し割引チケット」でなければ買わなかったように思う(シリーズは2011年4月「ゴドーを待ちながら」まで4作品)。とりあえず「やけた~」を確保しておきたかったんだもん。

 しかし、イプセン=「人形の家」=ノラ=女性の自立、という定期テストの穴埋め問題的理解しかない私だったけど、ここで「ヘッダ・ガーブレル」を見て、改めて「近代劇の父」イプセンの存在を認識した、というところ。うん、シリーズ自体の展開も大いに楽しみになってきた。

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2010.09.29

さて「イリアス」

9月22日(水) 「イリアス」 13:00~ 於・ル テアトル銀座

原作/ホメロス 演出/栗山民也 脚本/木内宏昌 音楽/金子飛鳥 出演/内野聖陽(アキレウス)、池内博之(ヘクトル)、高橋和也(オデュッセウス)、馬渕英俚可(アンドロマケ)、新妻聖子(カサンドラ)、チョウソンハ(パトロクロス)、木場勝己(アガメムノン)、平幹二朗(プリアモス王)ほか

 ちょうど1週間前に見た「イリアス」。この間、頭の中で熟成させてました(←ウソ

 はるかはるか昔、子ども向けの文学全集の「ギリシア神話」がものすごく好きだったんだけど、私の知識はそこから出ていない。所詮「ファンタジー」として読んでただけ。高校世界史の知識だって全て空に返しちゃったし(笑)。なので、えーっギリシアものか、手強そうだな、というのが正直なところだった。それって、カタカナ名前に混乱しそうだとか・・・ああ老化現象におびえてるのかも。

 そんな不安から押し出してくれたのは、もちろん主演の内野さんほか豪華出演陣への期待と、何より音楽の金子飛鳥さんだった。彼女の音楽は、大地とか母性とか・・・をイメージさせるという感じを持っていた(じっさい「MOTHER」というアルバムもありますが)。その上、生演奏というのだから、期待はいや増すというわけ。

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2010.09.27

土曜夜の渋谷は苦手

9月25日(土) 「ハーパー・リーガン」 19:00~ 於・パルコ劇場

作/サイモン・スティーヴンス 訳/薛 珠麗 演出/長塚圭史 出演/小林聡美、山崎一、美波、福田転球、大河内浩、間宮祥太郎、木野花

 なーんにも考えずにパルコ劇場で取ったチケット。気がついたら、あら前楽だったのねー。私は単に、土曜出勤の仕事の後に行きやすいから、だったんだけど・・・JRのハチ公口を出たとたんにウヘヘヘヘ。こ、この人混みは。というわけで、パルコ劇場にたどり着いた時にはテンション シアターコクーンだと交差点を渡らないルートで行くからあんまり気にならないんだけどなー。

 そしてパルコ劇場の先行チケットは、すでにお得だったのだ。ちょっとビックリ。一般発売より前にこういう設定ってのもあるんだ・・・。

 それはともかく。映画やテレビをあまり見ない私でも、小林聡美主演のもの(「かもめ食堂」や「すいか」)は見てる。じゃあファンなのか、といえば、特にそうとも言えないか。気になる存在、でも・・・というくらいかな。舞台は全く初めて。長塚演出というのと、前述の「おトク感」に後押しされて見に行ったのだった。

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2010.09.25

吉祥寺アトレ

吉祥寺アトレ
昨日、仕事帰りに吉祥寺アトレへ。
画像は2Fのブック1stでかけてくれたカバー。大友克洋画。ちょっとギョッではある。

そういえば最近、電車で、2枚組の吉祥寺アトレの中吊広告を見たんだった。
確か、江口寿史、西原理恵子、大友克洋と、小学生の画で、さすが吉祥寺。でも(やはり?)楳図かずおはないなあ、なんて。

ちなみにカバーをかけてもらったのは「アントニーとクレオパトラ」(白水uブックス)。
12月に仲代達矢平幹二朗さんがオールメールで上演されるのよねー。
でも期間が短いし、日生劇場があるし…たぶん無理だなあ。

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2010.09.22

満月の日に「イリアス」を見る(詳細は後日?)

9月22日(水) 「イリアス」 13:00~ 於・ルテアトル銀座

 ただ今24日〆の仕事に追われてまして(そのわりには劇場に行きすぎっ)、簡単にメモのみ。

 この「イリアス」の速報チラシを見たときから、すっごく惹かれていた。なぜなら音楽:金子飛鳥とあったから。90年代の半ばに、アジアの擦弦楽器を使ったコンサートなどを通して、かなり熱中してたのよー(当時はアジアの音楽に凝ってた)。今も、変わらず注目してるんだけど、コンサート(ライブ)にはなかなか行けなくて。それが、いきなり、ですもん。「この金子飛鳥って、あの金子飛鳥よね」ってな感じで。

 なので、ちょっと苦手意識のあるギリシアものだったけど、見に行きますとも、だったわけ。音楽が彼女ではなかったら、行ってなかったかもしれず、見逃さなくてよかったなぁと、いまつくづく思っている。

 舞台美術が、特に第2幕が幻想的で素敵。亡霊のシーンのたくさんの蝋燭、敵同士の対話の場での満月・・・。そして今日は仲秋の名月なり。

 栗山民也さんの演出するギリシア劇は、すごく私のリズムに合うのかもしれん。

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Wキャストのお芝居を一気に見る

9月21日(火) 「野田地図 番外公演 表に出ろいっ!」 14:00~/19:00~ 於・東京芸術劇場 小ホール1

作・演出/野田秀樹 出演/中村勘三郎、野田秀樹、マチネ:太田緑ロランス ソワレ:黒木華

 これ、ほんとは2回も見るつもりはなかったのよー。ただ、チケットがすごく取りにくそうだなぁと思ってたのに、意外にも発売日に「あら行けます!」だったもんんで、ついポチッとな(芸術劇場のチケットサイトで)。その前に先行でソワレを買っていて、その後、Wキャストとわかったんでどうせなら一気に見るか、と。・・・というわけで、はずみで買い足したマチネは安い「サイドシート」から。

 サイドシートってほぼ半額近いから、かなりお得かも。特に今回は舞台&客席の形状が変わってたから、私の右端の席でもあまり見切れるということはなかった。しかも、本来私が買ってた席は、カメラの設置上NGとなって、前から3列目に進出しちゃった。いやはや、照明の具合もあって、唾が飛びまくってるのがよく見えました。

 ただ、ソワレで普通の席に座ったら、腐ってもS席(笑)。たまたまマチネと同じく右に寄った席だったので、ツマンナイなとも思ってたけど、やっぱり色々よく見えたのでした。(以下、ネタバレあり)

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2010.09.21

「ゲゲゲの女房」」最終週

 今週はマジメに見てますよ~。って、まだ火曜日だけど。どうも1週間続けて見た週はないような気がするな。
 先日、「あさイチ」に大杉漣さんがゲストで出られた時にも、「脚本」の素晴らしさを仰ってたけど、確かにそうなんだろうな、と思わせる言葉の数々。

 原作本があったこともあり、主人公がブレないので安心して見てられる。今までのは、「アナタ、いったい何がしたいの?」と言いたくなるのがしばしばで、途中から見なくなってたもん。ま、皆さんあんまり年とってないのはご愛敬として。

 しかーし、ドラマの終着点に向けて、実は私にはちょっと重い昨日今日でした。つまり、東京に住む娘が、父親が倒れて実家に帰る、という場面だから。2年前だったか、父が軽い脳梗塞を起こした後(大事には至らず一過性の症状ですんだ)実家に帰って、また東京に戻る時、「これが最後ということもあるんだな」と、唐突に激しく思い至った。そこで本当に老いた両親、というのを自覚しました。

 ま、両親そろってヨタヨタながらも健在でいてくれることに感謝します。18日まで実家にいて、敬老のお祝いなんて何もしてないけどね。気持ちよ、気持ち。

 ところで、来週からは新しく「てっぱん」がスタートしますね。もっかそのPRに余念がないようだけど、「9月27日スタート」・・・にじゅうななニチってさぁ、と聞くたびに気持ち悪くて仕方ない。にじゅうしち、だと、にじゅういち、と紛らわしいからでしょうけど。あらっ、これって後ろにニチが付かずにじゅうななだけだと、なんともないなあ。感覚の問題?

 ☆更に更に、思い出した! 「ファウストの悲劇」で悪魔に魂を売り渡したファウスト博士が誓約書?を読み上げるとき、いち・・・、に・・・、さん・・・、よん・・・ と言った時にも、若干の違和感を感じたんだった。これって小学校とかで「号令!イチ、ニッ、サン、シ・・・」とやってた時の記憶が染みついてるの?

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2010.09.19

「耳新しい」言葉たち

 岡山で親と会話する機会が多くなるにつれて、おや、その言葉は という新語(私にとっては新語。でも実際は旧語)を耳にすることも増えた。そんな言葉たちを紹介。

目甲斐性(めがいしょう)がない
「私は目甲斐性がないから」という言い方で。要するに、人の顔を見つけられない、覚えてない、といった認知能力の欠如を表しますです。こう言ったのは母親なんだけど、全くもう、私に遺伝しておりまする。
 だいたいここをご覧の知人の皆さまには、どこかで会った時に必ず私を見つけて貰ってますよね。自分が動いてる時には100パーセント、すれ違ったりする人の顔を見てないんだ。動体視力のせいかと思ってたけど、そればかりじゃない気がする。もはや完璧に諦めの境地。・・・なので、「また見えてないな。焦点が定まってないゾ」と思ってくださいな。

ぎょうせん
 水飴のこと。辞書をひいたら、「凝煎」関西・九州地方などで水飴、とあった。以前、ここにもアップした「附子」を母の病室に持って行った時の会話から。この時は、狂言の話題(出雲大社での万作十八選に一緒に行ったので)や、水飴の思い出などを。
 で、「林原(インターフェロンなどで有名)は、元々ぎょうせんやだったんだけど、商売が上手であんなに大きくなった」と言うから、えっ?ぎょうせんとはなんぞや。
 林原美術館なんて岡山城のすぐそばにあるし、もともとそういう池田家ゆかりのおうちなのかと思ってたんだなー。実際は、商才に長けていて旧池田家の土地を随分買いーの、事業を拡大しーの、だったみたいね。

欲どおしい
「待ち遠しい」の変形風の使い方。「それはあんまり欲どおしいじゃないか」みたいに。義兄が言ってた言葉をキャッチしただけなので、どれくらい一般的なのか不明。でも、ちょっとおもしろかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「耳ざわりがよい」というのは誤用で、みみざわり=耳障り、は全く逆な意味なんだけど、もはや「耳ざわりがよい」は溢れてますね。それじゃあ、タイトルにした「耳新しい」も間違いなのかと思ったら(ホラ、「目新しい」「耳慣れない」はあるけど)、ちゃんと辞書に載ってましたっ。 

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2010.09.18

地元の映画館で「寺島しのぶ」特集

  もはや公開から1ヶ月経過というのに、まだ「キャタピラー」を見に行ってません。地元の映画館で上映される(前売券も使用可)というのは知ってたんだけど、そこまで待たずに行く予定だったのになぁ・・・。どうも映画は時を逸してしまいがち。

 ところが、その「キャタピラー」上映(10/8~)の前に、寺島しのぶ特集もあるんだって。ってか始まってる。全部レイトかと思ったら、「待合室」はモーニング上映なのでした。

●9月18日(土)~24日(金)『待合室』
●9月25日(土)~10月1日(金)『ヴァイブレータ』【R15+】
●10月2日(土)~8日(金)『赤目四十八瀧心中未遂』【R18+】

 いくら何でも、「ヴァイブレータ」からはレイトなんでしょうねぇ。

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2010.09.17

折り紙で鬼太郎

折り紙で鬼太郎
母の友人で折り紙が得意な方が、お見舞いに送ってくれたもの。
母は入院中なので、病室の壁に貼ってます。

他に、私が持って行った物たち:鬼太郎記念切符(京王)、鬼太郎絵ハガキ、鬼太郎ドロップ缶などが置いてある。
さながら「妖怪病室」!!

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2010.09.16

観劇後のアンケート

観劇後のアンケート
お芝居を見た後のアンケートって、なかなか書けない。
つい帰りを急いでしまうので……。
あれは役者さんたち、結構楽しみだそうですね。
後からFAXなどで送ってもいいのだけれど、できればその場で、と(アフタートークか何かで)聞いたことがある。

画像は先日、国立能楽堂の定例公演の時、アンケートに答えて貰ったシャープペンシル。
物につられるのか、ではあるね。いや、設問が少ない上に、マルをつければよかったからさっ。単なる不精? 反省しますです。

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2010.09.15

東京みやげ?

東京みやげ?
頂き物です。
販売者は「東京都水道局」だった…と思う。
どこで買えるのかな。都庁に自販機があったりするの?

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2010.09.14

ザ・スズナリに行ってたのでした

9月4日(土) 「劇、ということ」 18:00~ 於・ザ・スズナリ

(壱組印)
作/原田宗典 演出/大谷亮介 出演/大谷亮介、草野とおる、大塚健司、伴美奈子、シルビア・グラブほか

其の1「めでる」 其の2「七福神のおはなし」 其の3「M・Jの魂」「或る日の六号室」「その日の待合室」 其の4「サビエルの片腕」

 この前、両国に大昆虫博を見に行った帰り、下北沢に回って、ザ・スズナリに行ってたのでした。ま、気分的には昆虫博はオマケだったわけですが。

 ザ・スズナリは、座ってると息苦しくなりそうな感じがあって、あまり好きじゃないんだけど・・・ちょっと大谷さんを見に。何回も舞台の大谷さんは見てるけど、そういえば「壱組印」のお芝居を見るのは初めてかも。今回は壱組印オールスターキャストにシルビア・グラブを迎えた座組。で、上に、其の1~其の4まで挙げたように、ちょっとコント集のような雰囲気があって、全体がつながってる、というわけではなさそう。

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2010.09.13

初めて貸切の歌舞伎に行く

9月12日(日) 「秀山祭九月大歌舞伎 夜の部」 16:45~ 於・新橋演舞場

猩々」梅玉、松緑、芝雀 「俊寛」吉右衛門、段四郎、福助、染五郎、歌昇、仁左衛門 「鐘ケ岬」芝翫 「うかれ坊主」富十郎 「引窓」染五郎、孝太郎、松緑、東蔵

 本日夜の部は、全館貸切。便乗して行けました。そんな時に行ったのは初めてだったから、ずいぶん感じが違ってたなぁ。番頭さんたちも用はないからいないし。全員、お弁当付きということは、食堂はやってなかったのかな?(見に行けなかった。お弁当を食べるのが忙しくて)。

 全くどこの席が貰えるか「運」だけ状態の中、1階12列35あたりというのは、いい方なんでしょうかねぇ。自分では選ばないと思うけど、お金払ったわけじゃなし。とりあえず、久しぶりに演舞場の1階で見ました。適度に大向こうさんもいて、騒がしくもなく、まあ落ち着いて見られてよかった。ただし、「俊寛」のラスト1分、無言で海の向こうを見てる場面で、真ん前の人が荷物探し&会話したのは、まったくで、後ろから頭をはたきたくなりましたワ。

 ・・・でもでも、やっぱり「俊寛」、よかったなぁ。またですか、と思いつつも、吉右衛門の俊寛が一番好きだと実感。どこがどう、っていうのはよくわからないんだけど、持ち味の部分でしょうかねぇ。他の役者さんも、それぞれにきっちり、「らしさ」が感じられたたし。特に昼に続いて段四郎さんに

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2010.09.12

千住の名倉(@荒川の佐吉)がツボでした

9月11日(土) 「秀山祭九月大歌舞伎 昼の部」 11:00~ 於・新橋演舞場

月宴紅葉繍」梅玉、魁春 「沼津」吉右衛門(十兵衛)、芝雀(お米)、染五郎(池添孫八)、歌昇(安兵衛)、歌六(平作) 「荒川の佐吉」仁左衛門(佐吉)、染五郎(大工辰五郎)、千之助(卯之吉)、歌六(成川郷右衛門)、段四郎(鍾馗の仁兵衛)、吉右衛門(相模屋政五郎) 「寿梅鉢萬歳」藤十郎

 珍しく10時半に東銀座駅に到着。いつもだと開演5分前くらいに走ってるのに・・・。今日、早かったのは、朝、調布駅で「ゲゲゲ記念切符」を買うために、少し早く家を出たから。並ぶようだったら、どうしよう、などと心配してたけど、さすがに8時から発売していたから行列はほぼナシ(9時40分くらい)。切符のおかげで余裕をもって演舞場に行けたし、演舞場に行く日だったおかげで挫けずに切符も買えた。よしよし

 3階Bの中でも最後列4列45あたりから、暢気に見た。ここはなかなか快適ですわ。

 さて、最初の踊りは、ああ秋だなぁ(早くほんとに秋になって! 今日は暑かった)。この2人の踊りは品があって好きなんだけど、背景の画もそのイメージ通りで、穏やかな幕開け、という感じだった。

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2010.09.10

「ござる乃座」の楽しみは

9月7日(火) 「狂言ござる乃座 44th」 19:00~ 於・国立能楽堂

狂言「盆山」裕基、万之介 狂言「鐘の音」万作、竹山悠樹--休憩--狂言「合柿」萬斎、石田幸雄、月崎晴夫、野村遼太ほか 小舞「屋島 後」裕基 小舞「名取川」遼太 狂言「呼声」萬斎、深田博治、高野和憲

 万作の会が主宰する公演のうち「狂言ござる乃座」(年2回)と「万作を観る会」(年1回)は、いつも楽しみ・・・なんだけど、今年はどうもうまく日程が合わず、見られるのはこのござるのみとなりそう(涙)。ござる、万作を観る会、ともに、無料で配られるパンフレットが充実しているのと、演目構成にいつも感心してしまうのだ。

 今回のパンフレットも柿や紅葉の山をイメージした表紙(デザイン:野村葉子)。萬斎さんの巻頭言(ござるの回数が自分の年齢に追いついたとのこと。演目紹介、近況など)、演目解説(三浦裕子)、語句解説、謡の詞章、そして巻末のエッセイ(勝村政信さん)と盛りだくさん。←毎回、エッセイの筆者が変わるくらいかな。

 さて、私は「ござる」は中正面で、「万作を~」は正面で見ることが多いので、今回も中正面席にて。あっ、11月末の「万作を観る会」を見に行けないのは、1回しか公演がないから。今まで2回公演だったのになぁ。しくしく。

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2010.09.09

「あぜくらの夕べ」追加

 16時開始・・・ということは、ほんとに舞台を終えて(お風呂に入って)駆けつけた、という風情の咲大夫さんと燕三さん。お二人とも、ノーネクタイに白っぽいジャケット姿で、また素敵な雰囲気でした。床に並ぶと、義太夫と三味線の座り方の違いもあって、ものすごく体格差があるように見えるけど、それほどでもないんだなぁ(そりゃあ、横幅の違いはあるけど)。

 で、咲大夫さんは、55分で語るのを目標にしてるんだけど、昨日59分、今日58分(日にちはちょっと違うかも)と、だんだん短くなってきてる。その短縮は、たとえば、「ここでは自分を待たずに三味線を入れてくれ」というような三味線との呼吸の問題だそうで。燕三さんも、やりながらだんだん固まっていって、千秋楽でそれが完成してれば、と。・・・という意味でも、日々、成長途上なのが新作、ということなんでしょうね。

 そうそう、咲大夫さんいわく「テンポが大事」こんなのを、のんべんだらりと(という表現ではなかったけど)やっちゃいけない。

 お二人ともやっていて楽しい!!とのこと。そして前段を語る咲甫大夫さんが「もうけもの」だよね、と。あちらがもっと楽しそうなので、と。・・・確かに、見ていても馬のくだりとかおもしろいしね。

 藤間勘十郎さんについては、彼の祖父がそもそも文楽と縁があり、そういうDNAが確かにある、と咲大夫さん。歌舞伎の振付をなさるからそういうカンドコロがよくわかってる。ただ、人形ゆえにできない動きがある(たとえば:人形は左手で子どもは抱けないんですよ、とか)ということは、予め言っておいた。

 織田さんも、歌舞伎とは違って、人形の方にダメ出しをする際には、主遣いの人だけがわかってもダメだから、ちょっとタイムラグがある、と。また、3人で遣うから、舞台が満杯になって、蛍火の朋輩の傾城も2人なのは(歌舞伎だと4人)、ひとえに「入りきらないから」だって。

 以上、だんだん思い出したことなどを書き留めてみました。

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2010.09.08

「鰯売恋曳網」作曲者に聞く

9月8日(水) 「あぜくらの夕べ」  16::00~17:00 於・国立劇場伝統芸能館レクチャー室

新作文楽『鰯売恋曳網』を楽しむ」豊竹咲大夫・鶴澤燕三/織田紘二(聞き手)

 実はレポを書くべきネタがたまってるんだけど、とりあえず新しいものから・・・忘れないうちに
 半蔵門駅あたりに3時半すぎに行ったら、パトカーや交通整理の人が出ていて、あらなあに? 後からニュースで平河町でも大雨の被害が出たのを知った。私はほんとに近く(会社)にいたのに、全く気づいてませんでした。暴力的な暑さの後は、暴力的な雨だなんて。

 さて、こんな雨にもかかわらず、レクチャー室には人がいっぱい。当然ながら中高年男女、でありまする。ほんとリタイア世代の男性が多い。

 まず、脚色・演出を担当された織田氏が、上演に至る経緯を(ちょっと長かったかな。でも、三島由紀夫の話だから必要ではあったの)。今年は三島の「40年祭」。織田氏は三島の助手(?)だったから、あの死の2日前に「椿説弓張月」の上巻だけ、原稿を貰ったのだとか。それはパレスホテルで楯の会の人と予行演習をしつつ書いたものだったそう。ま、とにかく三島は文楽が好きで、自分でも義太夫を語ったんだって。あの声には、清元や長唄なんてのじゃなくて義太夫ですよ、とは織田氏の弁。でも、私にはぜーんぜん声の記憶はない。

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2010.09.07

文楽を最後列から見る

9月6日(月) 「文楽九月公演 第2部」 16:00~ 於・国立劇場小劇場

勢州阿漕浦」阿漕浦の段/平治住家の段 「桂川連理柵」石部宿屋の段/六角堂の段/帯屋の段/道行朧の桂川

 今月の文楽、第1部の方が期待度が高かったのには、「桂川連理柵」がどうも好きじゃないから、ということもあった。だから、2部の方は絶対見るゾ、ということもなく・・・。ただ、席をチェックしてたら(もちろん3等は取れなかった)、2等の通路際(左ブロック最後列で、最もセンターに近い席)があったから、ここでいいかと。2等と3等の値段の違いは著しいんだけども、まあ仕方ない。そして! 意外と気楽で見やすくて、この席、気に入ったのだわ~。(しかーし、私の左も前も、通路を挟んだ右もその前も、目に入る人は全員おじさんなのでありました。)

 こんな感じで、暢気に構えて見てると・・・困ったことに(苦笑)、昨日の1部よりうんと楽しめてしまった。しかも、苦手だと思ってた帯屋がおもしろいんだもん。なんてこと!!

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2010.09.06

文楽に昼ビールは厳禁だ!!

9月5日(日) 「文楽九月公演 第1部」 11:00~ 於・国立劇場 小劇場

南都二月堂 良弁杉由来」志賀の里の段/桜宮物狂いの段/東大寺の段/二月堂の段 「鰯売恋曳網」五条橋の段/五条東洞院の段

 今月は、歌舞伎<文楽、文楽第2部<第1部、を楽しみにしていた。つまり、いっちばん楽しみなのを最初に見た、というわけ・・・なのだが。誰がここまで暑いと想像したでしょう。なんか暑さ疲れというか・・・いや体調が悪いわけではなくて、ついお昼にビールを飲んじゃって、そのあと撃沈。うーむ、悪いのは私なんだが、この猛暑に八つ当たり。

 「良弁杉由来」は歌舞伎でも文楽でも見たことはなかったけど、ずいぶん前に偶然テレビで見た歌右衛門の「渚の方」が、いやに鮮明に記憶に残っている。ワンシーンだけだったのに。

 その「良弁杉由来」。昼食休憩前の志賀の里&桜宮物狂いは、もうバッチリ。鷲の迫力にビックリしたり、さまよう渚の方の心情を思ったり・・・。ただ初っぱなの段の浄瑠璃は、まだ調子出てませんか?という感があったのと、舞台の上でも黒衣の動きに2日目、というバタツキがあったように思う。

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2010.09.04

新宿…(千駄ヶ谷)…両国「大昆虫博」

 時折、回ってくる美術館などの招待券。手持ちは「シャガール展」(もはや招待期間をすぎてただの割引券)と「大昆虫博」@江戸東京博物館。昆虫は、夏休みがあけてチビッコが少なくなってからにしよう(涼しくなってるだろうし)と思ってたのに、けっきょく暑いまま、会期ぎりぎりの土曜で、混んでました。

 両国で降りると、おお、国技館には幟がいっぱい。そういえば、稽古総見の日なんだっけ?

 正直、大昆虫博の、ホントの虫の標本は、それほどちゃんと見てないの。ワサワサしてるんだもん。ただ、虫モチーフの工芸品や浮世絵が展示してあるコーナーは、さすがにコドモは見向きもしないから、ゆっくり見られてよかった。鰐皮のタバコ入れの金具がバッタ、とか、絽の小袖に豪華な刺繍(ホタル)とか、長板中形の型紙と反物など。あとは、「虫好きオヤジ」奥本大三郎さんたち3人の、それぞれのコーナーができてたり。
 せっかく科学博物館じゃなくてここでやるのなら、そういう部分をもっとタップリ見たかったかも。

 タイトルにしたのは・・・行きには新宿から千葉行きの総武線(黄色電車)に乗ったんだけど、乗客が何やら不思議だ。オソロイのスカートの4人組とか、バッグのロゴを見るとARASHI・・・  おお、今日は国立競技場でコンサートの日であった(友人が行くと言ってたので知っている)。ほぼ私と同年代くらいの2人組も、このバッグを持って千駄ヶ谷で下車でした。
 帰りはオレンジ電車の車内から、千駄ヶ谷のホームを見れば、(4時ごろ)もはや、かなりな混み具合。みんな早くから行くのねー。

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いろいろ考えながら見た「櫻の園」

9月3日(金) 「櫻の園」 19:00~ 於・あうるすぽっと

(あうるすぽっとチェーホフフェスティバル2010参加公演)
作/アントン・チェーホフ 翻訳 台本/木内宏昌 演出/千葉哲也 出演/安奈淳、関谷春子、伊藤弘子、流山児祥、池下重大、イワヲ、塩野谷正幸ほか

 カンフェティで買ったチケットは「指定席引換券」で、受付で引き換えたらB列でしたワ。おやおや。やっぱりちょっと地味、ですかしら。前に見た「櫻の園」は蜷川演出で麻実れい主演だったから、派手だったなー。

 メインの人たち(ラネーフスカヤ=女地主=安奈淳、とその家族)、元農奴の商人、老僕、などはよかったと思うんだけど、一家に仕える家庭教師や執事、小間使いたちが、どうもピンと来なくて・・・。そういう脇役の重要さを、ちょっと考えちゃった。それはプログラムに流山児さんが書いている「ドゥニーシャを愛するエピホードフ、ドゥニーシャに愛されるヤーシャ。これまた世界初?の女達による『恋の三角関係』として描かれる」という試みが、むしろわかりにくさになってたせいでは?

 第2幕冒頭の舞踏会シーンは、なかなか斬新でもあり楽しかった。チェーホフもこれから先、様々に見る機会もあるだろうから、自分の中で蓄積する楽しみもあるなぁと思う。

 そういえば、いま持ってる仕事の中にロシアが少し出てきて(モスクワやサンクトなどの都市。あとロシア人の気質とか)、なかなかなタイミングではありました。

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2010.09.01

9月のスタートは能楽堂から

9月1日(水) 「国立能楽堂 9月定例公演」 13:00~

狂言(和泉流)附子」井上靖浩、佐藤友彦、佐藤融 能(喜多流)景清シテ友枝昭世、ツレ狩野了一、ワキ森常好、ワキツレ舘田善博 松田弘之、小鼓成田達志、大鼓亀井忠雄

 すっごく久しぶりの気がする能楽堂。ちょうど水曜の昼が都合よくてこの日のチケットを取ってみた。ほんとは今月、「猩々乱」や「菊慈童」にも惹かれたけど、それらは仕事があってダメだったの。

 中正面を取ったというだけで、座席も確認せず出かけた(時間だけはしっかり確認 まだ喉元すぎてないからねー)。そうしたら、2列の右端ですごくお得感が。あぜくら会ではなくて一般発売初日に取ったんだけど。

 「附子」は万作家と同じ和泉流だけど、だいぶ雰囲気が違う。というか、私には万之介さんの「逃げっぷり」が強力にインプットされてるから・・・。今日は太郎冠者の井上さんがすごく体格がいいんで、附子をバクバク食べるのにはプラスだったなー。でもまあ、やや笑い少なめ。

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