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2010.09.07

文楽を最後列から見る

9月6日(月) 「文楽九月公演 第2部」 16:00~ 於・国立劇場小劇場

勢州阿漕浦」阿漕浦の段/平治住家の段 「桂川連理柵」石部宿屋の段/六角堂の段/帯屋の段/道行朧の桂川

 今月の文楽、第1部の方が期待度が高かったのには、「桂川連理柵」がどうも好きじゃないから、ということもあった。だから、2部の方は絶対見るゾ、ということもなく・・・。ただ、席をチェックしてたら(もちろん3等は取れなかった)、2等の通路際(左ブロック最後列で、最もセンターに近い席)があったから、ここでいいかと。2等と3等の値段の違いは著しいんだけども、まあ仕方ない。そして! 意外と気楽で見やすくて、この席、気に入ったのだわ~。(しかーし、私の左も前も、通路を挟んだ右もその前も、目に入る人は全員おじさんなのでありました。)

 こんな感じで、暢気に構えて見てると・・・困ったことに(苦笑)、昨日の1部よりうんと楽しめてしまった。しかも、苦手だと思ってた帯屋がおもしろいんだもん。なんてこと!!

 「阿漕浦」は、第1部の鰯売の地だよねー。こういう演目構成って、決める方はムフフってなものかしらん。平治住家を語った住大夫さんに聞き惚れましたです。以前は、住大夫さんの時にと、なりがちだったのだけれど。

 そして「桂川連理柵」。前に見た時は六角堂からだった記憶がある。石部宿屋の段で、帯屋長右衛門とお半のいきさつがわかって、なーるほど。でもわかったからといって、長右衛門に対する印象、とはならない。これが苦手なのは、つい若い娘に手を出したりいろいろ迂闊な亭主と、できすぎた女房という取り合わせだからに違いない。・・・と今さらながら、自分が好きになれない心中ものには、かならず「できすぎた女房」の存在があることに気づく私。

 とはいえ、今回「帯屋の段」がとてもおもしろかったのは、嶋大夫さんの語りがピッタリだったから。だって、性悪な継母のような「いじわるばあさん」キャラがすごく合うなぁ、なんて思ってるうちに、ずんずん引き込まれて、独特のアクション(笑)ともども、はまってたんですもの。

 それと、文字久大夫さんを聞いてると、ほんと住大夫さんの弟子なんだなぁ、というのがよくわかる(前日、咲大夫-咲甫大夫でも思った)。だんだん年を重ねて声に渋みというか重みというかが加わるっていくんだよね、と思わせる。ある意味、年を重ねることの素晴らしさ、みたいなのを感じたということかな。

 ま、文楽に関しては思惑を完璧に外したんだけど、それでも、この席が取れてなかったら第2部は見てないと思うと、やれよかった、なのでした。

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コメント

珍しくも同じ日に同じモノを見ていたというのに!お目にかかれなくて残念でした。

帯屋とか酒屋とか紙治が、封印切や油地獄に比べてあんまり歌舞伎にかからなくなったのは、もしかしたら「でき過ぎの女房がないがしろにされる筋」が主要な客層にウケないからではないか?と思ったのですが、アタリましたでしょうか!

住太夫、良かったですねー
ありきたりの忠義話で、これこそ飽きそうな内容なのに、手に汗握り、涙して見ちゃいました。

投稿: 猫並 | 2010.09.08 00:08

猫並さま
うーーん。劇場でバッタリが、なぜにできないのでありましょう。

言われてみれば、歌舞伎はもっとリアルな分、よけい「ケッ」と思われかねませんね。むべなるかな。とりあえず、誰にも感情移入できないから困るんですワ。
それにしても、相変わらず「外す」私です。
ま、見られてよかったんですが。・・・住大夫を聞ける喜びを感じました! そして浄瑠璃に入り込むと三味線もよりクリアに聞こえました。

投稿: きびだんご | 2010.09.08 18:34

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