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2010.09.12

千住の名倉(@荒川の佐吉)がツボでした

9月11日(土) 「秀山祭九月大歌舞伎 昼の部」 11:00~ 於・新橋演舞場

月宴紅葉繍」梅玉、魁春 「沼津」吉右衛門(十兵衛)、芝雀(お米)、染五郎(池添孫八)、歌昇(安兵衛)、歌六(平作) 「荒川の佐吉」仁左衛門(佐吉)、染五郎(大工辰五郎)、千之助(卯之吉)、歌六(成川郷右衛門)、段四郎(鍾馗の仁兵衛)、吉右衛門(相模屋政五郎) 「寿梅鉢萬歳」藤十郎

 珍しく10時半に東銀座駅に到着。いつもだと開演5分前くらいに走ってるのに・・・。今日、早かったのは、朝、調布駅で「ゲゲゲ記念切符」を買うために、少し早く家を出たから。並ぶようだったら、どうしよう、などと心配してたけど、さすがに8時から発売していたから行列はほぼナシ(9時40分くらい)。切符のおかげで余裕をもって演舞場に行けたし、演舞場に行く日だったおかげで挫けずに切符も買えた。よしよし

 3階Bの中でも最後列4列45あたりから、暢気に見た。ここはなかなか快適ですわ。

 さて、最初の踊りは、ああ秋だなぁ(早くほんとに秋になって! 今日は暑かった)。この2人の踊りは品があって好きなんだけど、背景の画もそのイメージ通りで、穏やかな幕開け、という感じだった。

 「沼津」は記憶にあるのに比べると、うんと長かった。途中で、歌六、歌昇兄弟が、播磨屋に復したことの口上があったり、平作と十兵衛が客席の間を歩いたりしたせい・・・ばかりではなくて、(十兵衛のあれこれが)いろいろ長い、よねぇ? 文楽の記憶が残ってるからかしら。ただそのおかげで、印籠に入ってる薬の効能、一目でお米loveになっちゃう十兵衛の稚気などなどがよくわかって、ガッテン、という感じ。(でも昼食お預けで1時20分くらいまで、というのが・・・はい、空腹で集中力が切れそうだったの)

 「荒川の佐吉」は初めて見るつもり、でいた。・・・しかーし、見始めてから、いやいやこれには記憶がある、と。で、自分のこの日記を探してみたら、ちゃんと書いてるじゃん。そこでは役者名を3人くらいしか挙げてなくて、「備忘録」としてはもう少し書いておくべきか、とも思った。(ちなみにその時は佐吉=仁左衛門、菊五郎=政五郎、段四郎=郷右衛門辰五郎=染五郎)。

 今回の配役もすごくいい。特に久しぶりに見た(気がする)段四郎さんが、まず親分として迫力の登場ののち力を失い・・・という場面場面。それほど多くはない登場シーンがそれぞれに印象的だった。もちろん、仁左衛門、吉右衛門のこまやかさ、存在感は当然で。あと、染五郎のこういう役って、すごくいいなぁ。

 幕切れが桜満開のシーンで、その後の踊りが梅。ちょうどいい紅葉から始まったのにこんなに季節はずれが続かなくても、とちょっと思っちゃった。

 で、本日のタイトルは、「荒川の佐吉」の冒頭、喧嘩シーンでの台詞から。「千住の名倉」という固有名詞をキャッチしたんだけど、これはあの、骨接ぎで有名な名倉さんだよね、と。というのも、吉右衛門大好きだった義母だけど、家は千住2丁目、名倉は5丁目。家から旧日光街道をまっすぐ行けば名倉さんだったから。そして今年、十三回忌だった義父が毎日のように通ってたの。自宅で転んだ時(この大腿骨骨折が命取りとなった)、救急病院じゃなくこの名倉さんに行くことをこだわったり・・・いろいろ思い出しちゃう。
 今月は義母をしのんで見るのは「夜の部」。でも昼の部でもこうだったかと、ストーリーに関係なくしばし感慨にひたってしまった。ま、義母は「新歌舞伎」は好きじゃなかったんだけどね。 

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コメント

「千住の名倉」は気づきませんでした。きびだんご様にはこの名前にそういう思い入れがあったのですね。ちょっとじんときますわ。

段四郎さん、ここ何年か、すっごくいいですね。こういう親分なんかだと、江戸っ子らしさも感じられます。
染五郎さん、この芝居には絶対欠かせない、というか、染五郎さんがいてこその感動だったと思いました。

季節感についてはまったく同感。

投稿: SwingingFujisan | 2010.09.13 11:58

SwingingFujisanさま
「千住の名倉」! 前回は気がつかなかったんだと思うんですよ。気がついたのなら日記に書いてる・・・と思うんだけど。記憶力がとみに怪しいんで、これからは少々長くなっても、印象に残ったことは書いておかなくちゃなー。
名倉って、のれん分け(?)で、あちこちにあるみたいですが、元々は千住だそうです。ミニ知識でした。

段四郎さん、ほんといいですね
今月のようにじっくり見られる舞台に出会うと、やっぱり毎月ちゃんと見ないとなーと思いますワ。

投稿: きびだんご | 2010.09.13 19:30

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