« これも一つの貧乏性か | トップページ | とあるチラシから »

2010.10.09

市馬・喬太郎は最強の組み合わせだね

10月8日(金) 「市馬・喬太郎 ふたりのビックショー」 18:45~ 於・なかのゼロ 小ホール

市江・たいこ腹、寒空はだか(真空ギター漫談)、市馬付き馬--休憩--音曲茶番転宅」(市馬、はだか、恩田えり)、喬太郎宮戸川(通し)

 大阪でのビッグショーは年2回で定着してるけど、遅れて始まった(?)東京バージョン、ビックショーは年1回。今年は練馬ではなく中野にて。どうしても練馬と思っちゃう、間違って行きそうだな・・・と思ったら、手帳にはっきり「ねりま・ビッグショー」と書いてるのを発見した。この手帳を毎日見てるから、頭の中が修正できなかったのか。

 まず登場した市江くん、「たいこ腹」ってちょっと意外な感じ。もっとひとつひとつの場面がオーバーでもいいと思うけど、彼の持ち味はそうではないのか? 細かいところで時に気になる←金貨を2、3枚、盃洗に入れる時に「パラパラパラパラパラ~」って、入れすぎじゃないの?とか(笑)。ま、小姑的ツッコミですな。

 はだかちゃんは、いつもの通り、というかパワーアップ。空席をさして「練馬に行っちゃった人がこっちへ向かってる」なんて、みんなの(私の)気持ちを代弁してくれたみたい。「東京タワーの歌」につづいて、スカイツリーの歌も披露。

 市馬師匠は、まず前座の市助くんがはだかちゃんの時にスタンドマイクを出し忘れたことについて、ひとくさり。それは・・・自分の時にはスタンドマイクが出てないじゃないか、ということで。さすが歌手協会の会員(笑)。

「付き馬」という噺じたい、ずいぶん久しぶり。だから「頭抜け大一番小判型」なんてのも懐かしくて。わりと淡々と進む(湯屋や料理屋でのやりとりが派手じゃない)のに、お金をもらうためについてきた「馬」と男の道中の様子が、くっきり浮かぶ。まぁ、騙されるべくして騙されちゃうんだ・・・。相当昔、確か小三治「付き馬」を聞いたのが、この中野の・・・大ホールじゃなかったかな。なんか思い出しちゃうのは、中野つながりでもあり、テイストが似てる気がしたからでもある?

 仲入り後、「茶番ってなんなのよー」と思いつつ待ってると(この時点でまだとりあえず普通の落語があるのかと思ってた)、客電が落ちて・・・幕が上がって明かりがつくと市馬師匠が高座に。座布団はない。「転宅」の初めの部分、泥棒が、酒を飲んだりご馳走の残りを食べたりしてると、そこに恩田えりさんが登場。この家の、お菊の役。おお、こういう趣向でしたか。さっき帰ったダンナは「白髪でお腹が出てる」(←喬太郎)とか、さんざんネタにしてたら、まだ洋服姿の喬太郎師匠まで、現れる始末。もちろんえりさんの三味線で市馬師匠が歌ったりも。はだかさんは、タバコ屋の主人役。
 しかーし、趣向はそれで終わらず、最後にえりさんの義太夫「三十三間堂棟由来」が!

 替わって登場した喬太郎さんが、このえりさんのことを「からくり人形」と言ったのはすっごく言い得て妙、という感じ。おかっぱの小柄で可愛い着物の女性が、三味線持って歌ってるんだもん。もちろんホテトル音頭だのイメクラ小唄だのを歌って(禁断の?沖縄版も)、おやおや・・・の後に、そう来ましたか、の「宮戸川」。噂にだけは聞いてたけど、今はみな上の部分しかやらないのを、最後まで。へえ、こんな噺だったんだ。上とは打ってかわって、救いようのない暗い暴力的な下、そしてあらま、なサゲ・・・ホテトル音頭から、この世界への豹変ぶりには驚くばかり。

 「付き馬」「宮戸川」ともに、二人の持ち味が充分出ていて、まんぞく~。(表面的には)誰と会をやっても自分のペース、の市馬師匠と、けっこう気を遣ってるでしょ、の喬太郎さん。でも、この組み合わせだと、いい意味での緊張感と安心感が、互いにあるんじゃないかなー、なんて思ってしまうのだった。

|

« これも一つの貧乏性か | トップページ | とあるチラシから »

落語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« これも一つの貧乏性か | トップページ | とあるチラシから »